現存する新品は何個だろう!?
バナー募集中! 圧縮比7.5のワークス製ローター発見!!
マツダワークス製!
レース用超低圧縮ターボローター!!

(画像をクリックすると大きくて重たい物も見れます)




ロータリーエンジン:純正のノーマルパーツしか無い上に、耐久性もないからチューニングベースとして見ると不利だとか何だとか言う人もいるけれど、ノーマルパーツをベースに組んで600ps前後まで出るんだから、馬力に対しての耐久性は、排気量が近いRB26と似たり寄ったりじゃないだろうか(654cc×2ローター×出力軸2回転で計算)。
 現在国内のレースでは、JGTCでプライベートチームの3ローターNAが走っている他には、N1(エンジンノーマル)くらいでしか活躍の場がないため、純粋にREターボをワークスが開発してないのが悲しいところだけど、実は過去にワークスでターボエンジンを開発して、1回だけレースに出ているんだよね。その時に開発されたのが、この圧縮比7.5の超低圧縮ローターだ!





低圧縮ローター:左の画像を見て欲しい。全て13B用に設定されているローターだけども、弓形輪郭面(燃焼面)の窪み(バスタブ)の形状が異なっているのが判るだろう。一番右がFDの純正ローターで、圧縮比が9.0、中央が輸出用FCに設定されたNAエンジン用の圧縮比9.7、そして何の遠慮もないほど大きい左のヤツが圧縮比7.5のレース用ローターなんだけど、コレを見れば一目瞭然! バスタブの大きさで圧縮比を変えているんだ(ちなみに右の画像は反対側から撮影したもので、左から7.5、9.7、9.0)。この他にも、ターボチューニングでは定番の“前期FC用・圧縮比8.5”という、バスタブが広くて重い(肉厚がある)ローターもある。ローターは鋳造後に様々な加工工程を終えて、単体で回転バランスを取っている。ローター側面の頂点に円錐状の窪みがあるが、これがバランスを取るために削った痕。このことから考えると、ローターにはA〜Eまでの5段階でローター重量が表記されているが、一番軽いEはバランスが悪くて削りまくった結果軽くなったローターと言えるし、一番重いAはほとんど削らなくても元からバランスが良いローターと言えるだろう。どちらが良いかは人それぞれ考え方が違うらしく、オイラが取材して回ったチューナーさんの中には、Aを最高と言う人もいれば、Eが最高と言う人もいた。





弓形輪郭面:左画像がFD用圧縮比9.0で、右の画像がレース用圧縮比7.5のバスタブ。どちらもローターのほぼ中央にバスタブを設定しているけれど、回転方向に対して進み側や遅れ側に意図的にバスタブの位置を変えたり、三角形に近い形状にしたりと、マツダでは色々な燃焼室形状をテストしているが、市販及びレース用ローターのバスタブが中央配置である事から考えて、この位置が一番効率が良いという事なのだろう。このバスタブがローターの燃焼室ではなく、弓形輪郭面全体が移動する燃焼室の壁なので、バスタブの形状は単純に窪んでいれば良いというワケではなく、バスタブ内で点火した燃焼ガスが燃え広がる事を考えて、計算されつくした形状が採用されている。シロウトが純正ローターを削って圧縮を変更しようとして、サイドシールの寿命が極端に低いエンジンになってしまうなんて話は、ロータリーターボチューニングの歴史の中では「笑えない笑い話」として何度も出てくるほど。恐らくワークス製の7.5の形状が、無難な形状なんだと思われる(いい加減な解釈でスマン(^^;)) 基本的にレシプロでもREでも一緒なんだけど、圧縮比が高い方が爆発圧力が高くなるため、パンチのあるエンジンになる代わりに、圧縮すること自体が抵抗になってしまうため、超高回転用最高速エンジンみたいな仕様には向かない傾向がある。ターボエンジンに低圧縮が合う理由は、ターボブーストを掛けると言うのはエンジンの排気量以上の空気をエンジンに送り込むという事なので、結果的にノーマル排気量以上の排気量を簡単に手に入れることが出来るというワケ。だから、混合気を圧力を掛けてムリヤリ送り込んだ時にベストな圧縮になるように、低圧縮にしているんだ。このため、低圧縮にして風量に余裕のあるターボでガンガンパワーを上げるという行為は、擬似的に排気量をアップさせる行為なんだ。だけど、あくまで擬似的な排気量なので、圧縮の高い時と比べると、ブーストが掛かってない時はレスポンスも悪いし、トルクも減っちゃう。では、この超低圧縮7.5ローターは、いつどんな仕様に使うとベストでしょう? 答えは超ハイブースト&超高回転! もう20年近く前の話だけど、マツダがレース用に開発してお蔵入りになった13Bブリッジ+ツインターボのエンジンに使われて、そんな昔なのに550psとも600psとも言われるモンスターぶりを発揮してたんだよね。ちなみにこのエンジンはレーシングビートに貸与されて、ボンネビルで速攻ブロー(^^;) 一緒にもらってきたパーツでレーシングビートが製作したスペアエンジンに載せ替えて、区間記録383.724km/h、最高速度392km/hなんていう化け物のような記録を叩き出しているんだ(車両は輸出用前期FC改)





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