今日の本

読んだ端から内容を忘れていくヤツなので(アホともいう)
感じ入った部分をメモ。

しかしツンドクしていた本の多いこと・・半分以上?

”(中略)”は勝手に省略した部分。
著者/タイトル/感想
お言葉

カール・セーガン
「科学と悪霊を語る」
※文庫版タイトルは
「人はなぜエセ科学に騙されるのか」

【感想】
名著だと思います。
懐疑のための懐疑。
人をコキおろすだけのトンデモ告発本とは一線を画していま
す。

文庫版タイトルは酷すぎ。
人を見下した本みたいに見えちゃうよ。
「空飛ぶ円盤」という言葉が発明されたいきさつにも奇妙な点がある。
(中略)
アーノルドは民間パイロットで、一九四七年六月二十四日、
ワシントン州のレーニア山の近くで不思議な物体を目撃した人物だ。
(中略)
アーノルドはこう語っている。

新聞は、私の言ったことを正確に伝えませんでした。
(中略)
それで、どんなふうに飛んでいたかを説明したとき、私はこういう言い方をしたんです。
皿を水面に向かって投げたときに飛び跳ねるような感じだった、と。
ほとんどの新聞社はこれを誤って伝えたんです。
新聞では、私が、その物体自体が皿のような形をしている、と言ったことになっていました。
しかし、私は、皿が飛ぶときのような感じで飛んでいた、といったんです。
夢は、レム睡眠と呼ばれる状態に関係があるとされる。
(中略)
レム状態が現れたら、眠っている被験者を起こす、という実験が行われた。そして数日すると、(中略)実験群のメンバー(つまり夢を見ないようにさ
れていた被験者)は、白昼に幻覚を見た。
つまり幻覚を見るのは、何か特殊な異常をもつ少数の人たちではなく、誰にでもその可能性があるということだ。
英国で最後に行われた魔女裁判では、一人の女と、九歳になるその娘とが絞首刑に処された。
この二人が問われた罪は、靴下を脱ぐことによって嵐を起こしたというものだった。

(中略)
理性そのものが幻想だと言われることさえある。独立戦争で活躍したアメリカの革命家イーサン・アレンは、これについて次のように語っている。

理性など役に立たないという人たちがいる。そういう人が真面目に考えなくてはならないのは、いったい自分は理性的に理性に反対しているのか、
理性的ではなく理性に反対しているのかということだ。もしも理性的にそう言うなら、そういう人がやろうとしているのは、権威ある地位から追い落と
そうとしている原理を、逆に打ち立てることにほかならない。もしも理性的でなくそう言っているのなら(矛盾を避けるためにはそうでなければならな
い)、そういう人を理性的に納得させることなどできないわけで、理性的な議論のできる相手ではないということだ。
草が緑なのは、もちろん、クロロフィルという色素のためだ−これは誰もが高校時代に叩き込まれた知識である。しかし、なぜクロロフィルなのだろ
うか?これはどうもおかしい。というのも、太陽のエネルギーが最大になるのは、スペクトルの緑の部分ではなく、黄色の部分だからだ。なぜ世界中
の植物は、エネルギーのいちばん豊富な波長を利用しないのだろうか。たぶんこれは、地上に生命が生まれたころに決まってしまったことなのだろ
う。いずれにせよ、草がなぜ緑なのかという問題に関しては、まだわかっていないことがあるのだ。
そもそも、「物理的接触」とはどういう意味だろうか?ナイフを手に取るとき、ブランコを押すとき、あるいはウォーターベッドを周期的に押して波を作
るとき、厳密には何が起こっているのだろうか?深く調べてみると、いわゆる物理的接触などというものはないことがわかる。実際には、あなたの手
の電荷が、ナイフやブランコやウォーターベッドの電荷に影響を及ぼし、逆に、ナイフやブランコやウォーターベッドの電荷が、あなたの手の電荷に
影響を及ぼしているのである。日常の体験や常識とは裏腹に、そこにあるのは電場の相互作用なのだ。何も接触などしていないのである。
リチャード P.ファインマン
「ファインマン物理学 I 力学」

【感想】
大学の理工系で物理を学んだ人は
誰でも知ってる(かな?)教科書。
5巻まであります。
特に1巻の力学がすごい。

序盤で物理と他の科学を、ほとんど専門用語や数式など使
わずに説明してる。

この部分だけでも読むのだ!(立ち読みでも・・)


今回も後半は斜め読みです。
難しい・・微積分とか・・
・・もうダメぽ(><;

もしもいま何か大異変が起こって、科学的知識が全部なくなってしまい、たった一つの文章だけしか次の時代の生物に伝えられないということになっ
たとしたら、最小の語数で最大の情報を与えるのはどんなことだろうか。私の考えでは、それは原子仮説だろうと思う。すなわち、すべてのものはア
トム−永久に動きまわっている小さな粒で、近い距離では互いに引きあうが、あまり近付くと互いに反撥する−からできている、というのである。
将棋の規則を知っているということと、将棋をさすことができるというこは、別問題である。規則を知っていても、うまくさせないことがあるのである。」

【原書では将棋ではなく、チェス。】
真理というものは過去のどんな芸術家が考えたよりももっとすばらしいものなのである。現代の詩人は何故それを語らないのか?木星が人間に似
たものであるならば、それについて語っていいが、メタンやアンモニアがたくさんぐるぐるまわっているものであるならば、黙っていなければならないと
いうなら、詩人とは何だ?
もっとも印象的な発見の一つは、星をたえずもやし続けているエネルギーの源泉である。星を輝かせるのには星の中で核反応が起こっているに違
いない、ということに考えついた発見者の一人は、夜、彼女と外に出ていた。”なんて星がきれいなんでしょう”と彼女がささやく。彼はいった”そうだ
ね、だけど星が何故光るのか、そのわけを知っているのは、いま世界中で僕一人だけなんだ”、それを聞いて彼女はニッコリするだけであった。何
故星が光るかを知っているというただ一人の男とその瞬間一緒に歩いているということには、彼女は別段感興を示さなかった。たった一人というの
はあわれなものである。しかし世界はそういうものなのである。

【「男」は、同じコーネル大学のハンス・ベーテのこと?>1938年に太陽の水素核融合の機構を解明。 これ以前の説は太陽自身の重力収縮説(ヘルムホルツ1853年)などであっ
た・・らしい。(参考:アシモフ「科学と発見の年表」)】
アイザック・アシモフ
「アシモフの科学者伝」

【感想】
アシモフのこのテの本はもうわんさかとある。
(ただし絶版も多いので古本屋などで見つけたら買いましょ
う。翻訳されてないのもたくさん。英語がスラスラ読めるひと
がうらやましい。)

この本は薄くてあんまり新規な内容ないですけど、アシモフな
らではの歴史的な流れが良く分かるのが良いところです。
しかしワクチノーフって・・ベタですなあ。赤ん坊だったのか
な?
「牛」を意味するラテン語は「ワッカ」で、「牛痘」を意味するラテン語は「ワッキニア-」である。そこで、牛痘を摂取して天然痘に対する免疫を作る方法を、ジェンナーは「ワクシネーション(種痘)」という新語で呼ぶことにした。
(中略)
ロシアで最初に種痘を受けた子は「ワクチノーフ」と名づけられ、国がその子の教育費を負担した。
本の題名は『自然選択、すなわち生存競争における好ましい種族の保存による種の起源について』である。
私たちは、これを縮めて簡単に『種の起源』といっている。
アイザック・アシモフ
「誤りの相対性」

【感想】
もいっちょ、アシモフです。
この本は文庫になってない科学エッセイなのでややレアか
も。

しかし・・パイの残り再利用はそんなにイヤか?>ヘヴォ
シ。
ヘヴォシは、一九一一年に下宿のおかみと言い争いをした。彼は、おかみが日曜ごとに作るパイの残りをその週の食事にも利用しているといって抗議した。(中略)当然のことながら、おかみは激しくそれを否定した。
(中略)
日曜日の食事が終わると、彼は、だれも見ていないスキにこの微量の放射性物質をパイの中に突っ込んだ。そして次の水曜日に食卓にスフレが供されると、おもむろに検電器を取り出したのである。
(中略)
ヘヴェシが検電器をパイに近づけると、金片の形はたちまち崩れ始めた。つまりスフレは放射性であり、そこには、日曜のパイが混ざっていることになる。
(中略)
これは、目的こそくだらないが、放射性トレーサーを利用した最初の例であった。
もちろん説明はある。しかし、それはあまりにもくだらなすぎて、かえって認めがたいものである。要するに、「偶然の一致」なのだ。
マレー・ゲルマンなどは、陽子を構成する素粒子に「クォーク」というみっともない名前をつけてくれた。これは。『フィネガンズ・ウェイク』の中の一句から思いついたのだそうだが、これほどさえない言葉もない。彼は、おそらくドイツ語のquarkが「ゴミ」とか「クズ」とかいう意味の言葉であることを知らなかったのだろう
グレアム・マーフェロ
「美しくなければならない」

【感想】
なんだかご大層なタイトルです。
(買うのがはずかしかった。)
いくつかの有名な方程式を読みやすく解説した本。

数学なんかイヤっ!というオレにも読める親切設計。
お話としても読めます。
ブッシュは、シャノン【※1】に少しでも金を稼がせてやろうと、DA【※2】を使ったアルバイトを提供した。シャノンは喜んでそれに飛びついた。DAは実験科学者にとって夢のように素晴らしいものだった。それは、多数の回転シリンダーと歯車と電気制御スイッチで構成され、数学的な方程式の解を見つけるのを主な役割としていた。設定にあたっては、解くべき方程式に合わせてそれぞれのパーツが連結され、答えは走行メーターに似た装置の表示として与えられた。だがひとつの問題を解くのに機械を設定するだけで、何日もかかることがあった。それから次の問題に取り組むには、解体して組み直さないといけない。こうしてシャノンは、世界でも最初のプログラマーのひとりとなって、いろいろな研究者の要望に応じてDAの設定をおこなった

【※1】当時クロード・シャノンはMITの苦学生だった様子。
   シャノンはこの後、計算機に初めてブール代数を適用することを考案!(ANDとかORのアレですね)。
   情報を定量的に扱う情報理論の始祖。さらに「ビット」を情報の基本単位として初めて導入!。
   1950年には初のチェスマシーンを作ったり・・・ブイブイゆわしてますなー。
【※2】DA:微分解析機。1930年当時MITでヴァニヴァー・ブッシュが発明したアナログコンピュータ(電気回路は部分的に使用)。
    パスカルや、ライプニッツ、ジャカール、バベッジなどによる機械式計算機の末裔。(参考:アシモフ「科学と発見の年表」など)
カール・セーガン
「コスモス」

【感想】
「なんか説教くさくて嫌〜い」という人もいますが、大きく歴史
を俯瞰した視点は面白いっすよ。こんな正攻法な一般科学の
本ってそうそう無い。
アメリカの数学者エドワード・カスナーは、かつて九歳になるおいに、「10の100乗という、きわめて大きな数の名前を考えてほしい」と頼んだ。これは、1のうしろに0が100個つく数である。少年は、それを「グーゴル」とよぶことにした。

【Googleの名前の元ネタですね。しかしなぜ子供に頼んだ?・・は謎です。アシモフ氏はこのGoogleって呼び方を嫌ってたな。】
【1606年にケプラーが出版した「新しい星について」の記述】
きのう、ものを書いていて疲れたときに、私は夕食に呼ばれた。私が頼んでおいたサラダが、私の前に置かれていた。
「もし、スズのおさらや、レタスの葉、塩の粒、水、酢、油のしずく、卵の薄切りなどが、すべて空中を永久に飛び回っているなら、いつか偶然にサラダになることもあるだろう』と私はいった。すると私のかわいらしい妻は『そうでしょう。でも、それは私の作ったサラダほどおいしくはないでしょう』といった。」

【1606年にこの星の生成についての直感はすごい!そして文章もかわいらすい。
 しかし、この後ケプラーの運命は・・・・
 ケプラーの妻は1619年に30年戦争の動乱で伝染病で死亡。(「ケプラーの第3法則」発見の8日後!)
 属していたルーテル協会から破門されて難民となる。
 母親は魔女狩りで投獄。
 (例によって、まじないで村の市民を軽い病気にさせた、などの告発による)
 ・・・もはや不条理な程かわいそすぎ。】
マーク・ブキャナン
「歴史の方程式」

【感想】
2003年に読んだ一般科学本の中では最高に面白い。

地震、森林火災、恐竜の絶滅など、情報とメカニズムがわか
れば予測出来そうなのに、「なんで予測不可能なのか?」、
分かってしまう恐ろしい本です。

特に株式市場の話が面白い。
・・というか、(少なくともこの本に書かれている)経済学で用
いられているモデルや理論が、あまりにもいい加減なのに唖
然。
(2003.12.6)
【1987年10月19日の株価暴落、「ブラックマンデー」の原因に関するベテランアナリストの見解】
この暴落は、いわゆるポートフォリオ・インシュアランス・コンピュータ・プログラムによって引き起こされたとされている。このプログラムは、市場が下落したら株式を売るように設計されている。しかし残念ながらこの理論では、なぜ世界中の市場が同時に暴落し、そしてなぜ下落が止まったのかを十分に説明することはできない。
(中略)さらに、一九八六年から一九八七年にわたってずっと、株式評論家は真面目な口調で次のように語っていたということも、見落としてはならない。「株式市場の暴落は起こりえない。なぜなら『適切な予防対策』があるからだ。たとえばポートフォリオ・インシュアランス・コンピュータ・プログラムのような」
我々の世界では、物事の始まりは物事の終わりとほとんど関連をもたない。アルベール・カミュは正しかったのだ。「あらゆる偉大な行為やあらゆる偉大な思考は、滑稽な起源をもつ」
未知の物事には危険、不安、心配がつきまとう。そして第一本能が、これらの悩ましげな状態を取り除く。
第一原理 − 「いかなる説明もないよりはましだ」ゆえに、原因を作り出そうとする衝動は、恐怖心によって左右され喚起される。
−フリードリッヒ・ニーチェ
一九九三年、経済協力開発機構(OECD)は、一九八七年から一九九二年までに、アメリカ、日本、ドイツ、フランス、イタリア、カナダの各政府、国際通貨基金、そしてOECD自身によってなされた経済予測を分析した。それらの結果はどうだったのか?各組織の予測はひどく不正確だっただけでなく、もし高度な経済モデルを捨てて、単純に各年の統計値が前年と変わらないと推定したならば、地価上昇率や国内総生産をより正しく予測できたはずだということになってしまった。

【・・ツッコミきついなあ。(汗】
フョードル・ドストエフスキーは、過去に関する研究から、ある単純な教訓を引き出した。

彼らは戦い、戦い、戦いを繰り返す。今も戦う。昔も戦った。これからも戦うだろう。世界の歴史は何とでも表現することができるが、ただ一つだけ、世界の歴史が道理にかなっている、と言うことだけは出来ない。
質問することをやめないかぎり、どんな質問も愚かなものではないし、どんな人間も愚かにはならない。
−チャールズ・プロテウス・スタインメッツ
レナード・ムロディナウ
「ファインマンさん最後の授業」

【感想】
著者が実際に交わした、ファインマンとの会話をエッセイ風に
記した本。
内容は薄まってはいるが、さすがに所々で鋭いです。
(2003.12.6)
「だって、その理論はもう一五年もの間、受け入れられてきているんですよ」
「そうか」先生は言った。「じゃあ、ただのでたらめじゃない。古臭いでたらめだ」
【著者の友人が、コンピュータ・モデルで期待した結果が出るようパラメータを操作した事に関し、意見を求めた際に】

「ただ、気にしなくちゃいけないのは、友人が研究でずるをしたかどうかじゃないんだ。その研究論文を読んだほとんどの人が、違いを指摘できなかったのが問題なんだよ。どいつもこいつも疑いもせずに、理解もしてなかったんだ。」
ポール・オームロッド
「バタフライ・エコノミクス」

【感想】
上の「歴史の方程式」の経済の部分にスポットを当てたような
本で、かなり自然科学寄りに書かれている。

なにより、社会科学にありがちな、わけのわからない専門用
語がないところがイイ。わかりやすく説明されているのが好感
度大。

ただ結論としては、
・予測モデルは作ることが出来ない。
・モデルはただ全体の性質を知ることが出来るだけ。
・政府の短期的な介入による、景気改善などの効果は無く、
むしろ有害。
・長期的な目標や制度の改善のみ効力がある(可能性があ
る)。

・・・など、門外漢にはやや「なんだか当たり前?」といった
感はあります。でも筋道が通っていることのほうが重要。
(2003.12.7)
一般的には、経済学者たちは相変わらず、個人の嗜好と好みは固定されているという仮定に従って研究を続けることに完全に満足している。

【著者はその理由として(1)コンピュータによる、個人の行動が他人の行動に直接影響を及ぼすモデルの研究は最近始まったばかりであること。(2)経済学者がマスターしようと格闘した諸定理や、彼らが提供している政策の処方箋は、多くの状況で、もはや無意味になること。(3)伝統的な経済学でも、特殊な状況下では、ある程度の説明が出来ること。を挙げている。】
イギリスでは、財務省によるGDP成長の予測と現実との平均誤差は、約1.5パーセントである。これだけ聞くとわずかな誤差に思えるかもしれないが、この期間の”実際の”成長率は、年間2パーセントだという点に注意してほしい。言い換えると、典型的な予測の誤り幅が、データ自体とほぼ同じ大きさになっているのだ。現実のデータに対して、予測の平均誤差がこれほど大きいということは、そうした見通しには、ほとんど価値がないということを意味する。

【この他、いくつかの悲惨(汗)な例が書いてあります。しかし素直に「予測なんか出来ないんです!」という人は信頼されない業界なのでしょうか?・・
そして、予測が当たったかどうかの検証や調査が無さすぎ。「下手な鉄砲も・・」式のように門外漢には思えます。】
【ケインズの経済学に関する「乗数理論」(※1)について】

ケインズが初めて、世間に向けて彼の考えを発表して以来、六〇年が経過したというのに、乗数の大きさについては、何のコンセンサスも得られていない。
問題は、単に乗数の大きさにとどまらない。その符号までもが問題なのだ。(※2)

【(※1)公共支出の増減などの初期の影響は、経済全体に波及するに従って、ある乗数分だけ増幅される、という考え方。(そのメカニズムに関する説明?はチンプンカンプンです。今のところ解説読んでも全くわかりません。)
 例えばケインズは、1930年代イギリスでの「乗数」を2から3の間としていた。これは公共投資を100万ポンド増やすと、最終的な支出と生産の増大は200〜300万ポンドになるという意味。
(※2)これは、公共支出を増加すると、かえって最終的な支出と生産が減ってしまうことに相当。】
事実とフィクションの違いは、フィクションはまことしやかでなければならない点だ
−マーク・トウェイン
【RBCモデル(※1)の致命的な問題点について】

正の技術ショックが起こると、生産性が上がるため、人々は長時間働く決定を下す。しかし、負のショックが起こると生産性は一時的に下がり、人々は合理的に、労働よりも余暇に時間をかける。この理論の通りだとすると、一九三〇年代の大恐慌は、クルーグマンの言葉を使うと「自発的にとった長期休暇」ということになる。

【(※1)常に均衡した市場の中で、完全な情報を持ち他人に嗜好・好みを影響されない個々人が、経済の外側(個々人が知り得ないどこか?)からのランダムなショックによって影響を受けて経済の成長の度合いが変化していくことを説明するモデル。景気の循環(景気の上下)を説明するのに持ち出されるモデルのようです。

なんだかわかりにくいですが、要は、
・「技術革新」など(正のショック)が起こると>>個々人は平均として、稼げるので沢山働いて、余暇を減らす。>>経済は成長。
・「外正的価格上昇(原材料のUPなどか?)」など(負のショック)が起こると>>稼げないのであまり働かずに、余暇を増やす。>>経済は停滞。
・・・というようなことを延々くりかえして、景気の動きを説明するモデル(理論?)らしい。・・・やっぱり分からん。

しかし「常に均衡した市場」、「他人に影響されない個々人」、「ショック」(どうやって測定・定量化するのか?)と、3拍子そろったわけのわからんモデルに思えるのは、経済に無知だから?】



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