Trekking Reports 〜山歩きの記録

2003.7.26(土)〜27(日) 超人気の山で北アルプス初見参【白馬岳 北アルプス】

船越ノ頭付近から白馬岳を望む(クリックで拡大:71k)

最近恒例になりつつある、低山徘徊派全国集中オフを北アルプスで開催することになり、
アーリィバードさんの旗振りの下、11人のメンバーが集うことになった。
目指すは白馬岳。山もさることながら、北アルプス一の高山植物のメッカである。
コースは栂池自然園からスタートし、白馬大池山荘で泊まって、2日目に白馬岳登頂。
下山は大雪渓を猿倉へと下る。ただ猿倉の駐車場はすぐに満車になるとの情報を事前に得たので、
前日の夜に猿倉の駐車場に入り車中泊。翌朝、関西から参加の水谷さんたちのお迎えを待った。

関西メンバー6人は前日の深夜に関西を出発。途中仮眠を取った後、7時に猿倉に到着予定だったが、
いくらなんでも無理だろうとたかをくくって、のんびりと朝食のサンドイッチをパクついていたら、
外からフロントガラスを叩く音が聞こえてきた。まさかとカーテンから顔を出すと水谷さん登場。
え〜っ!!まだ6時半だよ〜っ!
食べかけのサンドイッチを口の中に放り込んで、はるばる関西からやってきた面々をお出迎え。
鈴鹿雨乞岳オフ以来の水谷さんとヒロさん、丹沢乱入オフ以来のもぐもぐさん、幸さん、呉春さんら
懐かしい面々に加え、今回初対面となるおみちゃんと初めましての挨拶を交わした。
それにしても超ロングドライブをほとんど寝ずにやってきたはずなのに、皆さん元気いっぱい。
あいかわらず低徘関西メンバーのバイタリティには圧倒されるなぁ。


栂池自然園に着くなり白馬岳の大パノラマだ

で、水谷さんの車なら7人乗れるので下山後全員を栂池の方に運べるということで、
私の車と入れ替えて水谷さんの車を猿倉にデポ。残りのもぐもぐさんと私の車に分乗して栂池へと向かった。
この2日間は天気予報がイマイチで雨中行軍も予想されていたのだが、
フタを開けてみれば車の窓から見える快晴の下の白馬三山の素晴らしいこと。
運転者は損だ〜!なんて言いながらもチラチラ脇見運転しつつ車を走らせる。
で、それが悪かったわけではないだろうが、はっと気づくとゴンドラの中間駅まで車できてしまった。
でもここからでもゴンドラに乗ることはできるようなので、ここに車を停めて出発の準備にかかった。
(結果的に下の駐車場は有料だが中間駅の駐車場は無料だったので得したのかな?
ただ下山後夜間駐車禁止の立て札に気づいたので、あまりお薦めできませんが。)

ゴンドラからロープウェイに乗り継いで栂池自然園に到着。
ここでアーリィバードさんら東海メンバー4人と合流する予定だったので、
11時にビジターセンター前に戻ってくることにして園内へと入った。
最初は花を見つけるたびにみんな集まってワイワイはしゃいでいたのだが、そのうち散り散りバラバラに。
水谷さんとヒロさんはどんどん先行して展望湿原を目指し、他のメンバーは湿原の花々に張りついて写真を撮っている。
私もしばらくお花メンバーに加わっていたのだが、どうせなら最奥の展望湿原まで行きたいと思い、
猛スピードで水谷さんらの後を追いかけた。

この栂池自然園。ただの遊歩道散策かと思っていたが、想像していたよりずっと広く、
途中からは遊歩道が登山道に変わり、それを境に極端に人が減るものだから、
道を間違えて自然園を出ちゃったんじゃないかと不安になって時折地図をチェックした。
で、そろそろ時間が気になりだした頃、意外と近くで大勢の人の声が聞こえてきた。
そしてようやく展望湿原の展望台に到着。真正面に大雪渓が白銀に輝く白馬岳は
ダイナミックにかかるガスの効果もあって大迫力。あわててカメラを取り出してシャッターを切ると、
まるでそれを待っていたかのように、す〜っとガスが展望台を覆っていった。


展望湿原からガスに煙る白馬岳

展望のない展望台には用はない。
グルッと周回して栂池山荘へと引き返そうと道標に書かれた参考タイムをみてビックリ。
11時まで残り1時間半を切っているにも関わらず、栂池山荘まで105分と書かれていたのだ。
うっひゃーっ!えらいこっちゃーっ!コースタイムでは引き返すより周回した方が早いようなので、
先へと進むと、湿原の散策をしていたつもりがなぜか山登りの様相を呈してくる。
そしてようやく登り切ると、急な階段の下りとなり、その次は泥濘でドロドロの道。
それでも浮島湿原でもぐもぐさん達と合流できてひと安心。
その後、次から次へと登ってくる人との譲り合いのための渋滞に悩まされながらも、
予定の11時より30分早く栂池山荘へ戻ってくることができた。ふぅ。

栂池自然園前では無事アーリィバードさんら東海メンバーの面々と合流。
時間はちょっと早いけどお昼にしましょうということになり、
食後はソフトクリームに舌鼓を打ってからようやく重い腰を上げた。
とは言っても、スタートした直後から道端に咲く、ミヤマカタバミ、ズダヤクシュ、テングクワガタ、
オオバミゾホオズキ、エゾノヨツバムグラ、イワオトギリなどに引っかかってなかなか前に進まない。
だがそのうち同じ花の繰り返しになるとペースアップ。
やや遅れ気味の東海メンバーはアーリィバードさんにお任せして、意外なほどの急坂をガンガン登っていく。
そして小さな雪田を通過すると天狗原に到着。休憩がてら後続のメンバーを待ってから、
この日最大の難関(というのも大袈裟だが)、乗鞍岳への急登にとりかかった。

ガレた荒れ気味の急坂を登っていくと、突然目の前には意外と大きな雪渓が現れた。
登りならアイゼンは必要ないだろうということで、刻まれたステップを踏みしめながら慎重に登る。
安全のためロープが設置されているが、ロープを踏んづけて転びそうなので、登りには邪魔。
ま、アイゼン無しで下るには重宝するだろうからしょうがないか。


乗鞍岳へ向かい雪渓を登る

雪渓を登り切り、全員が到着するまでしばらく待ってから出発。そこからわずかで乗鞍岳山頂に到着した。
どこが山頂かわからないだだっ広い岩がゴロゴロする山頂にはタカネバラ、イワギキョウ、チシマギキョウ、
ミヤマダイコンソウ、ミヤマコゴメグサそれに終わりかけのハクサンシャクナゲが至る所で咲いており、
メンバーはカメラをかかえて思い思いに花に張りついてしまい、団体さんにも置いて行かれる始末。
結局バラバラになりながら白馬大池山荘へと向かい、乗鞍岳からの下りで現れた白馬大池に歓声を上げながら、
大きな岩がごろつく斜面を下り、池の縁を通って白馬大池山荘に到着した。

山荘に到着し入口に置かれた掲示板を見てビックリ。「今日は1畳3人以上」と書かれていたのだ。
山頂の白馬山荘と違って大池山荘ならそれほど混まないだろうというあまい目論みは大外れで、一同ガッカリ。
受付を終えてあてがわれた部屋に行くと4畳+板の間半畳程度で、これで11人かぁとため息が出たが、
まぁガッカリしていてもしょうがない。さっそくビールを購入して狭い部屋で車座になって宴会スタート。
わいわいやっているうちに早い夕食の時間となり、なかなか美味なカレーライスを堪能。
食後、外で2次会だ!と酒やつまみを持って外に出たが、山荘を取り囲む稜線を眺めている内、
あそこまで上がれば白馬岳が見えるんじゃないかと思いつき、アーリィバードさん、水谷さん、
もぐもぐさんを誘ってちょっと散歩することにした。


雪倉岳の肩に沈む夕日

かなりアルコールが入っている上、お腹も満腹状態なので、大した傾斜でもないのにフウフウ言いながら登り、
やっとのことで稜線に上がると、ものすごい光景が待っていた。
小蓮華岳に阻まれて目的の白馬岳は見えなかったが、小蓮華岳、雪倉岳、朝日岳に囲まれた稜線は雲海に満たされ、
なんとも幻想的。その上、足元はたくさんのコマクサやチシマギキョウ、イワツメクサなどのお花畑だ。
どうせ小屋に帰ってもやることがないから、日が沈むまでここでのんびりしようと言うことになり、
風に揺れる花々や刻々と変化する雲海の様子をボーっと眺めながら至福の刻を過ごした。

夕日が雪倉岳の肩に沈んだのを契機に立ち上がり、明日もこんな天気だったら良いねなんて話しながら小屋に戻り、
狭い部屋で苦労しながらも工夫し、なんとか足を延ばして寝ることができた。
が、メンバーの半数以上は狭さとイビキでほとんど眠れなかったようだ。(私もほとんど寝られず...)

翌朝、4時頃に起き出して早々に出発の準備を開始。朝食の順番待ちを避けるために朝食は小屋で取らず、
頼んでいたお弁当をザックに詰めて、まだ日が登らない内に出発した。
徐々に明るくなっていく中、思いがけない快晴に大喜びしながら、前日の夕方散歩で登った稜線へと上がり、
白馬大池を見下ろせる場所に陣取って朝日が昇るのを待った。
そしてメンバー全員が到着するのを待っていたかのように日の出が始まり、
しばらく堪能した後、この日最初のピークである小蓮華岳へ向けて出発。
朝イチの急登に息を切らせながら登ってゆき、小蓮華手前の小ピークに到着するとついに白馬岳が現れた。
白馬村にはうっすらと雲海がかかり、遠くには噴煙をあげる浅間山も眺められ、なかなかの大パノラマ。
ルートからちょっと外れた小ピークに陣取って朝食代わりの弁当を食べることになった。


朝日が白馬大池を照らす

ここから小蓮華岳までの稜線は高山植物のオンパレード。
花を見つけるたびについつい撮影モードになってしまうアーリィバードさんと私は最後方を進み、
ハクサンフウロ、ヨツバシオガマ、エゾシオガマ、タカネヤハズハハコ、ウサギギクなどにカメラのレンズを向ける。
さらにミヤマアズマギクやコウメバチソウ、チングルマ、アオノツガザクラなどを見ながら進んでいくうち、
団体に占領された小蓮華岳山頂に到着。すると白馬岳方面からひっきりなしに登山者が歩いてくる。
それほど広い稜線ではないので、しばらく途切れるのを待っていたが、まったく途切れる様子は無く、
仕方がないので、最後のアーリィバードさんが到着したのを機会に出発することにした。

狭い道をなんとかすれ違いながら小蓮華岳を下っていくと、足元の斜面にミヤマクワガタ発見。
休憩中の団体さんに何事かと見つめられながら、紫色が美しい小さな花をモデルに何度もシャッターを切った。
その後しばらくミヤマクワガタは現れなかったので、メンバーにミヤマクワガタを見つけたよーと自慢していたら、
白馬岳山頂直下はミヤマクワガタだらけで、嬉しいやら寂しいやら。ま、それはいいとして、
途中、三国境直前の岩場では、先行していたもぐもぐさんたちがムシトリスミレを見つけており、
私も慌てて写真撮影に加わり、休憩がてら後続のメンバーを待ってムシトリスミレを紹介し、
ファインダーを熱心にのぞき込むアーリィバードさんを置いて、先に出発した。


三国境から雪倉岳へ続く稜線は美しい

三国境は我々が歩いてきた小蓮華方面と雪倉岳方面。それに白馬岳へと向かうルートとの三叉路となっており、
三方に広がる大パノラマは圧巻。いたる所に残る雪田や激しく動くガスもアクセントにしばらく見とれていた。
三国境からは白馬岳へ向けて岩場の登りが続く。花穂だけが残ったウルップソウにガッカリさせられながら進むと、
やがて花の残ったウルップソウが一面に咲いている北斜面が現れたので、ここでも撮影モード。
ついでにシナノキンバイのお花畑なども写真に収め、ここが最後の登りかと岩場を登ると残念ながらニセピーク。
ここで先行していたメンバーの内、水谷さん以外が休憩中で私もそこに加わろうとしたが、
白馬岳への最後の岩場が呼んでいるような気がして、休憩中のメンバーを残して先行することにした。

岩場と言っても難所というほどではなく、ほどなく岩場を登り切るとついに山頂!ではなく山頂はもう少し先。
肩のような場所でしばらく平らな稜線が続き、残念ながらガスに覆われた白馬岳山頂を目指して歩いていると、
突然目の前を小鳥が遮った。おっ!雷鳥のヒナだ!
せわしく駆け回るヒナに視線を向けると左手の道端に、今度は親鳥登場!
こちらは人を怖がる風もなく、ヒナを見守るようにのんびりと歩いており、カメラを出してシャッターを切った。
それにしても初めての北アルプスでいきなり雷鳥に遭遇できるとは、なんて幸運なんだぁ


雷鳥

雷鳥との感激の対面を過ぎるとやがて白馬岳山頂に到着。先行していた水谷さんとヒロさんを探すと、
ヒロさんは見つかるものの水谷さんの姿がない。尋ねるとトイレに行きたくて一足早く白馬山荘に下ったとのこと。
あ〜ぁ、せっかく山頂で集合写真を撮るのに。欠席者の丸囲み扱いにしちゃうぞ。

雷鳥との遭遇をヒロさんに告げて羨ましがらせたり、コーヒーを沸かしながら後続が到着するのを待っていると、
やがてひとりふたりと山頂に到着。全員揃ったところで集合写真を撮って下山を開始した。
まずは昨晩2000人の宿泊者があったという白馬山荘に向かう。
片付けの真っ最中で大わらわの白馬山荘でトイレを借り、おみやげ屋を覗いたりして時間を過ごしてから、
今度は村営山荘方面へと向かう。広い道の脇には移植されたものか自生しているものかは不明だが、
多くの花々が咲いており、これまで見かけなかったミヤマオダマキやイワオウギなどを見ながら下っていると、
ヒロさんの無線機から丹波のたぬきさんの声が聞こえてきた。
え〜っ!丹波からつながったの〜!とビックリしたのもつかの間。なんと八ヶ岳の北横岳に来ているとのこと。
そりゃつながるわと大笑い。でも土日で関西から八ヶ岳まで来るってのも結構凄いかも。


白馬岳山頂での集合写真

村営山荘で昼食休憩を取ることになり、私ともぐさんは山荘の食堂でラーメンを食べることに。
だがちょうど片づけ中のため、なかなかラーメンは出てこず、30分以上待ってようやく昼食にありついた。
(他のメンバーの皆さん、待たせちゃってゴメンナサイ。)
東海メンバーはややペースが遅いからと、とりあえずここで解散することになり、再会を期して別れの挨拶。
ところが山荘の先もなかなかのお花畑で、結局しばらくは同行が続き、大雪渓に入るところでついにお別れとなった。

大雪渓までの岩場は急坂続き。浮き石も多く落石には非常に気を使う。また登ってくる人も非常に多く、
すれ違いに時間を取られるが、このあたりも花は非常に多く、結局写真撮影に一番時間がかかっていたのかも。(笑)
軽アイゼンを付けて大雪渓に入ると、下からは次から次へとまるで蟻の行列のように登山者が登ってくる。
登りと下りでルートが分けられているのですれ違いに苦労するということはないが、あまりの人の多さに唖然。
また来年も白馬に来たいなぁという思いはこの行列で吹き飛んでしまった。今度はもっと静かな山にしましょう。(笑)

延々と続く雪渓下りに足先が痛くなってくるが、落石が多くて尻セードができる感じではない。
慣れた人なら靴スキーで滑っていける(事実そういった足跡もあった)だろうが、スキーも苦手の私にはとても無理。
仕方なく一歩一歩下っていくと、ルートはなぜか途中で雪渓を外れて土の出た岸?へと誘導された。
仕方がないので誘導に従って進んでいくと、男性二人が休憩中..ではなくて、どうやら指導員らしい。
尋ねると大きなクレパスができたので、それを迂回するために一旦雪渓を外れるようになっているとのこと。
見ると、確かに落ちたらとても助かりそうにない深い亀裂が大雪渓に入っいた。


大雪渓では多くの登山者が列を作る

再度雪渓に戻るが、まだ小さなクレパスが幾つもあり、それをまたいで渡るのはなんとも変な気持ちだ。
そしてかなりなだらかになった雪渓を下っていき、斜面一面に大輪の花を咲かせるシラネアオイに感激しながら下ると、
やがて大雪渓の終端に到着。雪解け水でアイゼンの泥を落としてザックに収め、
樹林帯の中の道を歩いていくと、白馬尻小屋で先行していたメンバーに合流。
そこから延々と続く林道をワイワイ喋りながら歩き続けて猿倉の駐車場に到着した。

お花畑の連続でゲップが出るほど高山植物を満喫。その上雷鳥との遭遇や雄大な大雪渓など、
変化に富んだ素晴らしい二日間となりました。北アルプスは南アルプスや八ヶ岳に比べて遠く、
わざわざ行かなくても南や八で十分だと今まで行かずじまいでしたが、
やはり人気があるだけのことはあるなぁと北アルプスの素晴らしさの一端を感じることができました。
企画してくれたアーリィバードさん、それに同行のメンバーの皆さん、
素晴らしい山旅を本当にありがとうございました。またご一緒しましょうね。

この日出会った花たち
クリックでこの日出会った花たちの写真がご覧になれます。

【コースタイム】
栂池自然園周回&昼食 7:40-11:10…天狗原 12:25-12:45…乗鞍岳 14:10…白馬大池山荘 14:45-(泊)-4:30…
船越ノ頭付近(朝食) 5:20-5:45…小蓮華岳 6:50…三国境 7:40…白馬岳 8:30-9:00…白馬山荘 9:15-9:35…
村営小屋(昼食) 9:45-10:35…岩室 11:15…白馬尻小屋 13:50…猿倉 14:40?

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