Trekking Reports 〜山歩きの記録

2003.5.24(土) 三ッ峠は富士山展望だけじゃないぞ!【三ツ峠山 富士周辺】

三ッ峠の代名詞「屏風岩」

ヤマシャクヤクが見たいなぁとネットを検索していると、三つ峠にあるとの情報をゲット。
そう言えば、以前三つ峠に行ってからだいぶ経つし、久々に行ってみようかと思い立った。
コースは以前Martyさんが行かれて良かったと報告のあった宝鉱山からの北口登山道を登り、
屏風岩の下から達磨石を通って三ッ峠駅へと下るというちょっと欲張りルート。
同行者を募ったらラッキーにもMartyさんが応じてくれた。
北口登山道は険しいと聞いていたので、経験者が同行いただけることになりかなり心強い。
宝鉱山へのバスが出る都留市駅で落ち合うことにしていたが、富士急の車内で合流。
都留市駅前でコンビニを探してうろついた後、8時ちょうど発のバスに乗り込んだ。

バスは我々2人のみ。こりゃ廃止されても不思議無いなぁなんて話していたら、
そんな話も出ているんですよと運転手さんが話しかけてきた。
三つ峠は北口登山道を登るのが一番お薦めなんだけどねぇと、運転手さんもちょっと悔しそうだ。
バスを降りるとしばらく林道を歩く。舗装路嫌いの私としてはちょっと嫌だったのだが、
けいごや橋を過ぎたところで舗装は終わり。新緑が綺麗な林道を機嫌良く歩いていく。
バス停から30分ほど歩いたところで左手に北口登山口の標識が見つかった。
エアリアマップのコースタイムでは50分となっていただけに、本当か?と疑惑のまなざしで道標を見た。
Martyさんは前回はマイカーで来ていてバス停からの道は歩いていないので、イマイチ自信なさそう。
でもまぁ道標があるんだから間違いないだろう。途中で再度林道に合流するんじゃないかな?
と推理して、とりあえず道標を信じて登山道へと入ることにした。


北口登山口

このあたりはあまり歩かれている様子ではないが、道は明瞭でところどころに道標も設置されている。
軽いアップダウンを繰り返しながら進んでいくと、花をつけたたくさんのユキザサが歓迎してくれた。
そろそろ林道に合流するんじゃないかなぁと思いながら歩いていると水受の石が現れた。
これはMartyさんや石原さんのレポートで見たぞとMartyさんを振り返るとMartyさんも合点がいったよう。
ってことは、登山口は本当の登山口だったわけで、コースタイムの50分が大甘だったってことか。
ま、思ったより進んでなくてガッカリってのがいつものパターンなのに、反対の経験は初めてかも。

水受けの石の先には千段の滝の古ぼけた標識があった。ついに北口登山道の核心である。
まずは大岩がごろつく沢岸で小休止。
よく見ると岩の隙間にミヤマキケマン、対岸にヒロハコンロンソウが咲いている。
これまでユキザサはあったが期待ほど花がないなぁと、ちょっとガッカリしていただけに、
これから花が増えてくるんじゃないかと期待が膨らんできた。
で、いきなり現れるロープをつたって急坂を登ったり、ときおり崩れた高巻き道を歩いていると、
うす暗い斜面にこの日最大の目的、ヤマシャクヤクを発見!ただ残念なことに花びらが開く寸前。
すぐにも開花しそうな様子で立ち去りがたいものがあるが、またあるだろうと先へと進む。
やがて千段の滝のトップバッター、初滝が現れた。道脇には赤い屋根の古ぼけた祠と滝見の大岩。
その岩の上に登ってみると、かなり大きな滝がクリアに見えた。そしてその上に何段もの滝が。


何段もの滝が続く(渡渉地点)

初滝を後にすると、いきなりスチール製のハシゴが現れる。
かなり錆が目立つ上、ステップはへこんだり傾いたりで大丈夫か?とかなり不安になる。
初滝の巻き道を過ぎると、一旦沢に下りて渡渉。滑りやすい岩と速い流れに恐る恐る渡ると、
今度はチョロチョロと水が流れるプチ滝(笑)にロープが下がっていた。
苔むした岩壁は滑りやすくロープがなきゃとても登れそうにない難所である。
だが真新しいロープは濡れているにもかかわらずよくグリップしたおかげで問題なく登れた。
登ってみると滝の方へと続く道があり、途中ロープで行き止まりとなっている。
のぞき込んでみると大きく崩れたところがあった。
Martyさんの話では前回はこんな所は無かったとのことだったので、
たぶん最近崩れたため、新たに別の斜面にロープを設置したのだろう。

難所を過ぎても次から次へとクサリ場(というかロープ場)が現れる。
だがその代わりに何段にも続く美しい滝も次から次へと現れるので、
しんどいと言うより、むしろ変化があって楽しいといったほうがいいだろう。
七福の滝でこの日初めて別のハイカーと遭遇。
バスの運転手が始発バスの出発時間を待ちきれずに
タクシーで向かった夫婦がいたとの話をされていたが、このお二人のことだろう。
かなりお年を召しているようだが、このコースを登ってくるとはなかなかの猛者のようだ。


七福の滝

ときおり涸れ沢を渡るところでうっかりそのまま登ってしまいそうになるが、
注意深くコースを観察すれば、それほど迷いやすいというほどでもない。
最後の白竜の滝を過ぎると沢音はどんどん遠ざかり、ただただ急なだけのしんどい登りとなる。
それでもワチガイソウやチゴユリ、ミヤマエンレイソウなどに元気づけられながら登っていくと、
登山ノートの入ったスチール製の箱が現れる。
過去に登られている石原さんの書き込みやMartyさんの前回の書き込みをチェックし、
今回分を私が書き込んで、元のようにノートを収めた。

ノートの場所から稜線まではあとほんの少し。
途中、クルマバツクバネソウに感激したり、ハコネシロカネソウやミヤマエンレイソウなどに
カメラを向けたりしながら登り、最後にフデリンドウの出迎えを受けたところで稜線に到着した。
ここを右手に進むと御巣鷹山だが、二人とも立ったことがあり、
アンテナ施設以外には何もないことを知っているので、あっさりパス。山頂方向へ向けて歩き出した。
本当なら稜線に上がった途端に目の前には富士山がどーんと現れるはずだが、
靄がひどく、晴れているにもかかわらず富士山はまったく見えない。しかしこの日の目的は元々お花。
道端で見つけたアマナに大はしゃぎで、富士山が見えないことはあまり気にならなかった。

山頂は混んでいるだろういうことで、御巣鷹山〜三ッ峠山(開運山)間の樹林帯の鞍部で昼食。
ちょっと虫がうるさかったが、涼しい木陰でのんびりしていると、
七福の滝で出会ったご夫婦も到着し、しばし歓談タイムとなった。


三ツ峠山(開運山)山頂から四季楽園方面を望む

昼食後三ッ峠山に向けて出発。小さなピークを越えアンテナ施設の脇を抜けると山頂に到着した。
山頂は予想通り大混雑。その上、ちょうど居合わせた山伏のホラ貝とお経でもの凄く賑やかだ。
ま、この山に静かな山頂なんて期待していないので、これはこれで山の風物詩みたいなものかな。
だがさすがに長居する気にはなれなかったので、
記念写真だけ撮って富士山も南アルプスも見えない山頂を早々に後にした。

山頂から四季楽園方面へと下る道は急な砂地で滑りやすく、設置された階段は土が掘れてハードル状態。
人気の山の宿命とは言え、ちょっと悲しい状態になってしまっている。
そして、山側の斜面を見ると、黄色い花がパラパラと咲いていた。
その大半はツルキンバイなのだが、もしかしたらと注意しながら見ていると、
やっぱりありました、キバナノコマノツメ!
黄色いスミレの一種で、名前にスミレが付かない唯一のスミレである。
大喜びで写真撮影に勤しんでいると、中高年の団体が何事かと近づいてきたので、得意げに解説。
一緒になって喜んでいるおばさま方を尻目に「それさっき見た」と冷静につぶやくおっさん。
えーやんか!こっちはこの日初めて見たんだよ〜っ!と、心の叫び。

気を取り直して先へと進むとまもなく四季楽園の前に出た。
ここでかき氷でも食べたいなぁなんて思っていたのだが、やっておらず残念。
水がちょっと心許なかったので、ここでスポーツドリンクを購入。ついでに缶の紅茶も
買っていっき飲み。急坂続きの北口登山道でバテ気味だった身体には無茶苦茶美味かった。
で、あとは下りるだけなのだが、もしかしたらまだ見ていない花があるかもしれないからと、
木無山を往復することにした。
四季楽園からちょっと下って山頂を振り返ると、屏風岩には大勢のクライマーが張り付いていた。
絶壁にロープひとつで身体を支えている様は、なんだか見ている方が恐ろしい。
そして三ッ峠山荘前を通り、所々にベンチのあるなだらかな稜線を進んでいくと木無山に到着した。


岩壁ではクライマーが練習中

夏にはコバノギボウシのお花畑になる草原も今はツルキンバイがパラパラと咲いている程度。
無駄足になっちゃいましたねーと言いながらも、
途中に咲くフデリンドウやシロバナノヘビイチゴが見られたので、私的にはまんざらでもなかった。

達磨石から三つ峠駅へと下山するコースは四季楽園まで戻らなきゃいけないと思っていたら、
三ッ峠山荘脇からも下るルートがあったので、四季楽園まで登り返さずに済んでラッキー。
手すりの付いた階段でしっかりと整備されたルートの脇にはキバナノコマノツメがいっぱい。
正面には馬鹿でっかい屏風岩がそびえ立ち、へばりつくクライマー達が米粒のようだ。
コースは四季楽園からの道と合流した後、屏風岩の直下を通る。
ザイルなどで完全武装したクライマー達がたむろしている中、
でっかい屏風岩を仰ぎ見ながら通過すると、しばらくは全然下らないトラバース道となる。

いつになったら下り始めるんだろうと思いながらも、美人のキバナノコマノツメに引っかかりながら
歩いていくと、突然赤い前掛けが非常に目立つたくさんのお地蔵さんが並ぶ八十八大師に到着した。
ベンチがあったので小休止。となりのベンチで休憩中のこれから登るという若い女性2人組と
言葉を交わし、彼女らが出発したのを契機に我々も出発した。


八十八大師には無数のお地蔵さんが並ぶ

八十八大師を過ぎると、これまでのトラバース道からは一変し、急な尾根道の下りとなる。
花はギンリョウソウを一株だけ見つけたものの他にはツルキンバイが見つかる程度でイマイチ。
なので、ガンガン下っていくと、登ってきた親子連れとすれ違った。
時間が遅かったので「泊まりですか?」と尋ねると「日帰りです」との答え。
子供達のペースも上がらないようなので心配だが、山頂には小屋もあることだし、
いざとなればなんとかなるだろう。
すると今度は外人さんのグループが登ってきた。日本語が流ちょうな方々のようで、
Martyさんが得意の英語で話しかけたら、日本語で答えが返ってきた。
この人たちは泊まりなのかなぁ。でも健脚そうだから大丈夫かな。(偏見?)
そしてテントが入っていると思われるでっかいザックを担いだ男性とすれ違うと、
やがて達磨石に到着した。

達磨石は達磨の形をした石の顔の部分に梵字が掘ってあり、自然石とは思えないほど填っている。
ここで最後の休憩を取ってから先へと進むと、小さな橋を経て林道に出た。
路肩には数台の車が止まっており、マイカーでここまで入って山頂を目指している人も多いようだ。
ここからは延々の林道歩き。このあたりはいこいの森という行楽施設で、
有り難くないことに舗装されているので、遊歩道や脇道をできるだけ通って足への負担を減らし、
一枚岩の舐滝がある大沢公園を過ぎるとようやく傾斜はなだらかになり、やがて三ッ峠駅に到着した。

目的のヤマシャクヤクは開く寸前のものが一輪のみだったが、
見てみたいと思っていたキバナノコマノツメがたくさん見られたので、収穫としてはまずまず。
富士山は見られなかったが、美しい滝が連続する北口登山道が楽しめたので、
おおむね満足のできる一日でした。ま、ヤマシャクヤクはまた来年のお楽しみかな。

この日出会った花たち
クリックでこの日出会った花たちの写真がご覧になれます。

【コースタイム】
宝高山バス停 8:15…北口登山口 8:45…初滝 9:35…白龍の滝 10:30…稜線(昼食) 11:40-12:05…
三ツ峠山 12:15-12:20…木無山 12:50…八十八大師 13:35…達磨石 14:30…三ツ峠駅 15:30

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