Trekking Reports 〜山歩きの記録

2003.5.10(土) カッコソウだけじゃない!?花いっぱいの里山【鳴神山 安蘇】

鳴神山のカッコソウ

どこかお手軽かつ花の多い所はないかとネットをさまよっていると、
安蘇の鳴神山にカッコソウという珍しい花の保護地があり、今頃が見頃という情報を得た。
そこで吾妻山からの縦走を計画したが、GWで遊びすぎたツケか、腰の調子がイマイチだったので、
林道奥の登山口にある駐車場に車を置き、樹徳高校大滝山荘の脇から登って、
コツナギ橋側へ下山というお手軽周回コースに変更、
これなら午後には下山できるから、帰りに桐生名物のソースカツ丼を食べに行こうという趣向である。

外環三郷西から高速に上がり、東北道佐野ICから下道を延々と走り、
桐生市街を抜けて山の方へと車を走らせると、やがて鳴神山登山口のある駐車場に到着する。
先客は3台だが、あと3台置くと後は路駐になりそうだ。
そして支度をしているともう一台到着。やはりこの時期はカッコソウ目的のハイカーが多いのだろう。

支度を済ませ、まずは樹徳高校大滝山荘の脇を抜けてうす暗い植林の山道へと入る。
花を探して周囲をキョロキョロ見回しながらガレ気味の沢道をなだらかに登っていくものの、
マムシグサが見つかる程度でほとんど花らしい花はない。ただ葉となったスミレは多く、
どうやら春の花を見るには時期が遅かったようだ。途中から非舗装林道のような広い道となり、
かなりくたびれたタチツボスミレなどを見ながら歩いていくと、前方に滝が見えてきた。
標識には「大滝(不動滝)」とあるが、落差10m足らずで大して大きくはない。


大滝

大滝をすぎると、林道脇に絶対数は少ないものの徐々に花が現れるようになってきた。
ホウチャクソウ、ウツギ、ヤマブキ、ニガイチゴ、ジャニンジン、ケマルバスミレなど、
花を見つけるたびにしゃがみ込んで撮影タイム。
あまりののんびりペースに汗かきの私がほとんど汗をかかない。と、そこにニリンソウが現れた。
数は少なくほとんど終わりかけだが、なんとなく嬉しい。すると今度はヒトリシズカも登場。
う〜ん、仙人ヶ岳もそうだったけど、やはり安蘇は侮りがたいなぁ。

さらに登っていくと..「あ〜っ!!ナルカミスミレだ!!」ただし葉っぱのみ。(^^;
ナルカミスミレはヒトツバエゾスミレの白花種で、この鳴神山で発見された花。
葉に特徴があって、ひと目見れば判るが、やはり来るのが遅かったようで、
この日は何度か見かけたものの、すべて花は咲いていなかった。
(ま、花が無いからナルカミスミレかヒトツバエゾスミレかの区別は付かないけど。(^^;)

途中、わずかに残った舗装路を進み、工事現場のような所(林業の伐採現場か?)をすぎると、
2本の木にしめ縄が渡されている場所に到着。道標には水場と書かれていたが、
水は十分持っていた(というより、ここまで一滴も水を飲んでいない)ので、
わずかに花が残ったユキザサを撮影してから、しめ縄をくぐって先へと進んだ。


新緑の雑木林に魅入る

しめ縄の先はこれまでの林道とは一変してガレた沢道となる。
傾斜も急になるので沢の源頭、ということは山頂も近そうだ。
しばらくは苔むしたうす暗いガレ場が続くが、やがて周囲が明るくなった。
頭上は新緑、足下は若々しいスゲの緑。
活気づく自然の息吹のまっただ中となり、思わず立ちつくしてボーっと見とれた。
そしてここからわずかで、ロープの張られたカッコソウの保護地に到着した。

遠くから見ると、何にも咲いていないように見えたが、ロープの柵に近づいて見ると、
初めて見るカッコソウが所々にポツポツとサクラソウに似た花を付けていた。
ちょっと柵から遠いものの、こんなこともあろうかと用意したテレコンバージョンレンズを取り出し、
デジカメに装着。それに加えて体を目一杯伸ばしてなんとか撮影した。

カッコソウ群生地からちょっと登ったところで稜線に上がる。
ここは肩の広場と呼ばれる場所で、狛犬と鳥居と鳴神神社の社務所がある。
珍しい花はないかと社務所の回りをうろついた後、山頂へ向けて最後の急登に向かった。
ちょっと荒れ気味の急坂を登っていると、足下にフモトスミレ発見。
他にもないかと探しながら登っていくと、あっという間に山頂と東峰の鞍部に到着した。
ここから山頂がどっちか判らず、ちょっとうろうろした後、登ってから右へと進み、
ちょっとした岩場をすぎると、小広く3つの祠のある鳴神山山頂に到着した。


肩の広場の狛犬と鳥居

到着した時は誰もいなかったが、しばらくすると単独の高齢の男性が到着。
山頂で咲くヤマツツジの写真を写したり、展望を楽しんだり(と言っても、この日は霞がひどくて、
尾根続きのごく近い山がかろうじて見える程度)、軽めにエネルギー補給しているうちに、
どんどん人が増え始め、賑やかな中高年8人組が到着したことで、
山頂でのんびりするのは諦め、下山にかかることにした。

山頂を後にして岩場の所まで戻ると、下から10人以上の団体が登ってきた。
仕方なく全員が登り終えるまで脇で待っていたが、こりゃ山頂は芋洗い状態だろう。
こりゃ早めに山頂を出発して正解だったようだ。そして鞍部の分岐から今度は反対の西峰へと進む。
こちらにもほこらとなんらかの建物の跡を示す石垣がある。神社の社務所でもあったのだろうか。

展望台を示す道標につられて、ちょっとそちらに足を向けるも、この日はルートを離れてみたが、
霞のひどい状況では展望台もなにもあったものじゃない。
とっとと引き返して裏の肩に向けて主稜線を下り始めた。
この稜線は新緑の雑木林で足下の緑のスゲも加わって非常に美しいプロムナードとなっている。
ただ花は無いなぁと思いながらも足下をキョロキョロと探しながら歩いていると、おっ!チゴユリだ!
ひとつ見つかると次から次へと現れる。下を向く花に苦労しながらカメラのシャッターを押した。


鳴神山山頂

裏の肩に到着すると、単独行の男性が休憩中。
話しかけると、なんでも地元の学校の先生とかで、授業を終えてから登ってきたとのこと。
カッコソウがイマイチだったと話すと、去年は凄かったとのこと。今年は裏作だったのかなぁ。
これからどちらへの問いにコツナギ橋へと下ると答えると、ヒイラギソウがあるとの情報を得た。
この時はヒイラギソウがどんなものか判らなかったが、とりあえず礼を言って別れた。

稜線から離れると、うす暗い杉林となるが、そんなところに何故か再度カッコソウ保護地登場。
すごいという程ではないが、肩の広場付近の保護地に比べたら、こちらのほうがたくさん咲いている。
その上、柵内にちゃっかりとヒトリシズカも紛れ込んでおり、文字通り花を添えていた。

保護地をすぎると、緑色の地味な花がたくさん現れはじめた。
これがヒイラギソウかなぁ。結構地味な花だなぁ。まるでルイヨウボタンみたいだ。
なんて考えながら歩いていたが、下山後調べたら、ルイヨウボタンだった。(笑)
で、ヒイラギソウは見つからず。かなり派手な花なので、あったら間違いなく見つけていたはず。
群生地がコースから少し外れていたのか、時期が遅かったのか、それとも盗掘されちゃったのか。
裏の肩で出会った男性にもっとちゃんと聞いておけば良かったと後悔するも後の祭りである。

ま、このときは見逃しているなんて思いもせずに、じみ〜な花を付けたフタバアオイや、
小さなクリンユキフデにトウゴクサバノオ、こちらは大きなミヤマエンレイソウなど、
花を見つける度に嬉々として撮影モードでのんびりと歩いていった。
そして脇を流れる沢の水量が多くなり、傾斜がなだらかになった頃、
道の両脇にはこれでもか!というほどのヤマブキソウが咲き乱れるようになった。
うす暗かった沢沿いの道は一気に華やぎ、コンロンソウにミヤマキケマン、ニリンソウなど、
これまでの地味な花々からは一転して色鮮やかな花達の競演となった。


ヤマブキソウの道を下る

で、延々と続くヤマブキソウに、いいかげん飽きてきた頃、ちょっと珍しい花が登場。
一見マムシグサのようだが、仏炎苞の中からヒョロリと伸びた蔓が特徴のウラシマソウだ。
そして最後に腐って崩壊寸前の木橋を恐る恐る渡ると、いきなりなんの前触れもなく車道に飛び出した。
こちらにも駐車スペースはあるものの、停まっているのは1台のみ。
とは言え、もう2台ほどしか停められない程度の狭さではあるが。
そして林道脇に咲く、ウマノアシガタやヤブヘビイチゴ、カキドオシ、オニタビラコにタチツボスミレ
などを眺めながら歩くこと20分で、朝に比べかなり駐車車両の増えた駐車場に到着した。

ナルカミスミレの花が見られなかったのは残念でしたが、全体的に花が多くなかなか良い山でした。
カッコソウは移植したものなので、ありがたみはイマイチですが、このまま順調に増やしていって、
いつか鳴神山の斜面いちめんに咲き乱れる様子が見られるようになったらいいですよねぇ。
ともあれ、今度はもう少し早く。4月中旬あたりに再訪しようと心に誓ったのでした。

この日出会った花たち
クリックでこの日出会った花たちの写真がご覧になれます。

【コースタイム】
樹徳高校大滝山荘前 8:10…大滝 8:25…水場 9:20…肩の広場 9:55…鳴神山 10:05-10:30…
裏の肩 10:50…コツナギ橋登山口 12:05…樹徳高校大滝山荘前 12:25

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