Trekking Reports 〜山歩きの記録

2003.3.29(土) フライング気味のカタクリ探し【弟富士山 奥武蔵】

弟富士山のカタクリ

体調も悪いことだしお手軽で良いところはないかとネットを徘徊していると、
麓にカタクリとアズマイチゲの群生地がある奥武蔵の弟富士山にぶつかった。
まだ微妙に早いかとは思ったが、暖かい日が続いたのでなんとかなるだろう。
と、関西のもぐもぐさんが出張で関東に来られており土曜日はフリーとのことだったので、
さっそくお誘いしご一緒していただけることになった。

待ち合わせの西武秩父駅改札前で待っていると背広姿のもぐもぐさんが現れた。
急な出張で、なんの準備もしていないとは聞いていたので驚きはしないが、
ハイカーだらけの駅の中にあってなんとも違和感がある。
ここで私の車に乗り換えて道の駅「荒川村」へと向かう。
ここで私が用意した山シャツに着替えて貰い、登山靴もなんとか合ったようだ。
デジカメも貸すつもりでIXY Digitalを持ってきていたのだが、
これだけは自分のものを用意されておりさすがといったところか。

準備を整えて、まずは弟富士山とは反対側の白久駅方面へと歩き始めた。
弟富士山とカタクリ群生地だけだとあまりにもお手軽なので、
その背後にある城山(ジョウヤマ・648m)と繋いで歩く予定なのである。
ただエアリアマップや2.5万図に登山道の記述はなく、
あるホームページでコースがあるとの記述をチラッと見ただけなので、
登山道の状態についてはちょっと不安があるが、まぁなんとかなるだろう。


急な階段が続き低山とは言え侮れない

しばらくは山村の雰囲気たっぷりで果実園の間を通る車道を歩く。
真っ盛りのアブラチャンや梅が春の訪れを知らせているが、
天気はどんより曇っており気温も上がらず、なんとも寒々しい。
この日の目的のカタクリは望み薄かもしれないなぁとか話ながら進んでいくと、
左手に入っていく道があった。地形図には取り付きの登山道のみは書かれてあり、
周囲の地形からここがその取り付きだろうと思って山の方へと入る。
すると日野白久自然研究路と書かれた道標を発見。
どうやらこれから向かうルートは遊歩道として整備されているようだ。
う〜ん、嬉しいような悲しいような。で、その道標に従って山へと入る。
しばらくは秩父の山村の風景を背後にしながらなだらかに登っていく。
と、道端でもぐもぐさんがカタクリの葉を発見。ただ蕾も含めて花は皆無。
まだ若い株だからか季節が早いのか。
このあとのカタクリ群生地のことを考えたら、前者であって欲しいところだ。

道は徐々に傾斜を増し、そのうち階段の急登続きとなる。
たかが低山と侮っていたせいでペースが速く、すぐに息が上がり始める。
途中で小休止して上着を脱ぐ。その後ちょっとペースを落としながら登ると、
テレビの中継アンテナ施設が現れた。地形図に書かれている登山道はここまで。
だが施設の後から伸びているルートは明瞭で急坂には階段も設置されていた。

急坂の階段を登りきると最初のピーク。
ここですでに標高は500mなので、あと残りは150m足らず。
余裕余裕なんて気持ちで花は無いが、冬枯れの木々の間から覗く三峰や熊倉山、
武甲山などの展望を楽しみながら歩いていく。
コースは意外と変化に富んでおり、馬ノ背状の痩せた岩尾根なんかもあって、
なかなか楽しませてくれるが、それよりなによりとにかくアップダウンが多い。
それも急坂の上り下りばかりなものだから、ピークに上がるたびにここが城山か?
とあたりを見回しては違うことが判ってガッカリということを繰り返した。


ヤセ尾根や岩場もあって意外と楽しませてくれる

何度も騙され嫌気がさしてきた頃、この山域の最高点だろうと思えるピークに到着。
山名を示す標識などはないが、無くても不思議のない山ではある。
ただ地形図を見て抱く印象とはちょっと違うんだよなぁとか言いながらも、
ここで大休止をとることにして、テルモスのお湯でコーヒーを入れた。

休憩後、ちょっと下ると目の前にさらに高いピークが現れた。
え゛っ...てことは、さっき休憩したピークは城山じゃなかったのね...
で、なだらかに下って登り返すと、道の脇に丸太が埋められた遊歩道が現れた。
遊歩道は小高く広いピークを巻くように進み、それに従って歩いていくと、
山頂がありそうな杉林の縁を巻くように進んでいく。
せっかくここまできて山頂を巻いてしまってはたまらんと遊歩道から外れ、
わずかな踏み跡に従って杉林の中に踏み込んだ。

うす暗い杉林に入ると、そこはなんとも異様な空間だった。
どこが山頂なのか判らない、だだっ広い平坦な地形でただただ杉の畑のようだ。
名前からして昔の城跡だとは判るがそれにしてもサッカーグラウンドがスッポリ
入ってしまうほどの広さはこれまで見てきた城跡の山の中でも群を抜く広さだ。
すこしでも高いところを探して杉の間をうろうろし、
小高いところを見つけてそこに立ってみたが、
山名標識があるわけでもなく展望も高度感も皆無で山頂という趣はゼロ。
ま、下山しますかということで下り始めると、前でもぐもぐさんが標識を見つけた。
近寄ってみると、ここが熊倉城跡ということを示す標識で、
空堀や土塁がどこにあったか等が図示されてあった。それに従って見ると、
確かに空堀跡の窪地や小高い土塁..あ、さっき登ってたのは土塁跡か。(笑)


異様なほど平らで広い城山山頂

山頂広場から大手門跡の狭くなった尾根を過ぎると尾根の分岐が現れた。
当初は尾根づたいに弟富士山まで歩くつもりだったが、
これまで花はほとんど無かったし、カタクリも期待できそうになかったので、
ならばせめてザゼンソウでも見ていこうと思い、
尾根から外れ熊倉山登山口でもある林道へと下ることにした。
下り始めるとすぐに舗装された林道が見え、あっというまに林道に下り立った。
峠は工事中で工事車両が置いてあったが土曜日だったからか誰もいない。
道の脇はやや広くなっているので、工事していないときは駐車できそうだ。
ここまで車でくれば熊倉山には簡単に登れそうだなぁとか、
でもピストンはつまらないからタクシーでここまで入って奥多摩まで縦走するのも
面白そうだなぁとか妄想しながら舗装林道を歩いていくと、
日が射す道端にはスミレが咲いており、さらにはミミガタテンナンショウを発見。
ようやく春らしい雰囲気になってきたが、日陰になった途端に冬枯れに逆戻り。
う〜ん、まだまだ春遠からじ...あ、これは反対か。

地図にない林道分岐を過ぎ、熊倉山日野コース登山口を過ぎるとT字路に出る。
右手には橋がかかり、たもとにあるザゼンソウ群生を示す道標に従って
右手つまり南西方向に林道を登っていくと山翠荘という旅館に着く。
ザゼンソウの群生地はどうやらこの旅館が管理しているようだ。
と、その先にはゲートがあり「料金 大人300円」とある。え〜っ、金取るのぉ?
でもせっかくここまで来たのだからということで、
仕方なくおじさんに料金を払ってザゼンソウ群生地に向かった。
群生地には大柄のザゼンソウがたくさん咲いていたが、
やや時期が遅かったようでくたびれ気味のものばかり。
その上ザゼンソウ以外の花もなく、イマイチだなぁとちょっとガッカリだった。


この橋を渡ってザゼンソウ群生地に向かう

山翠荘から来た道を引き返し、先ほどのT字路を今度は北上する。
民家の庭先にはカタクリが咲き乱れており、その他の花も相まってもう春爛漫。
これなら弟富士山の群生地も大丈夫かもと期待感が膨らんできた。
地図にも記述のあるトンネルの手前に階段が設置され、
それを登ると再度城山から弟富士山へと続く尾根上に立った。
快適そうな稜線を見ると、まっすぐ尾根を歩いてくれば良かったかとも思ったが、
今さら言ってもしょうがないので、カタクリを期待しつつ弟富士山へと向かった。

小さなピークを越え山頂が目の前に迫ったとき、中年女性の3人組とすれ違った。
すかさずカタクリの様子を尋ねると、1週間早かったとの見立て。
でも咲いているものもあるということだったので、まぁ良しとしよう。
弟富士山山頂には祠と山野草の解説と簡単なコース図があった。
エアリアマップにも地形図にも弟富士山の遊歩道のルートは全く記述がないので、
コース図はありがたかったが、記述が不明瞭でイマイチピンと来ない。
それでも地形図と見比べたりしてカタクリ自生地と展望台の位置を把握して、
山頂を後にした。山頂から北へ向かうと分岐を経て大岩のある展望台に着く。
岩の上にはロープの切れ端が残っており、以前は岩の上に登る人もいたのだろう。
ロープがなくても登れそうな感じだが、下りられるかどうか不安なのと、
岩の中には虚空蔵大菩薩が奉られていたので、
バチが当たるんじゃないかということで、あっさり諦めた。


弟富士山山頂

分岐まで引き返して西斜面を下り始めると、斜面にはちらほらとカタクリの葉が現れ、
やがて花びらを閉ざしたカタクリ、その後についに花びらを開いたカタクリが現れた。
やや天気が悪いので開花の具合はイマイチ。もう少し晴れていればなぁと言いながら下っていくと、
谷筋に入って日当たりが悪くなったからか、開花したカタクリは完全に無くなってしまった。
う〜ん、さきほどのおばさん達の言葉は正しかったかと思いながら下ると、民家の裏手に飛び出した。
さぁ終わった、ではお蕎麦でも食べに行こうかというとき、反対側にカタクリ群生地の標識があった。
最初はもういいかなぁとも思ったが、アズマイチゲの言葉に鋭く反応。
やはり行かねばと道標に従って新たな群生地の方へと向かった。

この群生地は秩父鉄道の線路のすぐ脇の斜面に広がっている。
ただここもカタクリは蕾ばかりで、念願のアズマイチゲも日照不足で閉じたまま。
結局、開いたアズマイチゲを見ることはできなかったが、
日当たりの良いところで開いたカタクリが見られたので、とりあえず満足。
群生地から武州日野駅の裏に出ると料金を徴収するためのボックスが設置され、
ギクッ!としたが、まだシーズンオフということか誰もいなかった。
翌日か翌週あたりから料金の徴収を始めるのだろうか。
となると、ラッキーだったのかアンラッキーだったのか複雑...


道の駅から特徴的な山容の城山を望む

武州日野駅から舗装路を歩いて道の駅まで戻り、
向かいのお蕎麦屋さんで有名な荒川村のお蕎麦を堪能。
店を出ると、道の駅の裏にもカタクリ群生地を示す看板が設置されていたので、
時間もあることだしちょっと行ってみようかということになって、
車に荷物を置いて看板の指す方に向かって歩いていく。
途中でニリンソウの群生地を示す道標に惹かれて杉林に入ってみたが、
ベンチのある群生地には花どころか葉もなく、なんじゃそりゃと言いながら、
カタクリ群生地へと向かうと、群生地から戻ってきたカップルとすれ違った。
その時ネットがかけられて全く見られないですよと忠告されたので即座にUターン。
なんだかなぁと引き返すも、南に平らな山頂が特徴的な城山が望めたので、
まぁ良しとしますか。(なんかこの日はこればっかり...)

この日出会った花たち
クリックでこの日出会った花たちの写真がご覧になれます。

【コースタイム】
道の駅「荒川村」 9:30…日野白久自然研究路入口 9:55…テレビ中継施設 10:20…
城山手前ピーク 11:05-11:20…城山 11:40…ザゼンソウ群生地 12:35-12:50…弟富士山 13:30…
武州日野駅 13:55…道の駅「荒川村」 14:10


コースマップ(クリックで拡大:128k)

Top Page
-----------
Features
-----------
Back Numbers
-----------
Trekking Reports
DateArea
-----------
BBS
-----------
Profile
-----------
Links
-----------







このホームページはInternet Explore5.Xで最適化しています

ご意見、ご感想をお待ちしております。
dame-chan@mail.goo.ne.jp