Trekking Reports 〜山歩きの記録

2003.3.8(土) 小さな春を探して奥武蔵の里山へ【日和田山 奥武蔵】

日和田山

伊豆ヶ岳山麓のザゼンソウ目当てで奥武蔵に向かったが、駐車場としてあてにしていた、
名栗少年自然の家の駐車場はしっかりとゲートが閉じられた上、
いちめん20cmほどの積雪でとても利用できる状態ではない。
周囲の雪も相当深く、こりゃザゼンソウどころじゃないと針路変更。
超低山で春探しでもしようと、関東百名山のひとつでもある日和田山へと向かった。

来た道を引き返すこと30分ほどでマンジュシャゲの群生で有名な巾着田に到着。
シーズンオフだから無料かなと期待した駐車場では自動徴収機にしっかり500円とられ、
1台も停まっていないだだっ広い駐車場にポツンと車を停めた。
停めて良かったんだよなぁと、半ば不安になりながらも支度をすませて、
目の前に見えている丘のような日和田山に向けて出発した。

信号のある交差点を渡って住宅街を北へと進むと、道標の設置された登山口に到着。
なぜか川のようになっている石畳の登山道を進んでいくとやがて分岐が現れる。
設置された案内図を見ると左へ行けば男坂、右へ行けば女坂となっており、
左へ進んでさらに分岐を左へ行くと、見晴らしの丘コースとなるらしい。
今回の目的は春探しなので日当たりの良い尾根がいいかと思い、見晴らしコースを選択した。


巾着田から見た日和田山

水場で男坂へと進むコースと別れ、急斜面をつづら折れに登っていくと、見晴らしの丘に到着。
名前とは裏腹に雑木に囲まれた丘からは木々越しに富士山の山頂がチラッと覗く。
そして反対側に回ると、高層ビル群が遠望でき、展望はなかなかのもの。
ただ、かなりキョロキョロと探し回ったものの、やはり時期がまだ早いのか目的の花は皆無。
なだらかな尾根を進むと岩場が現れ、男坂コースと合流すると鳥居のある露岩帯に到着する。
ここからの展望はさすがに素晴らしく、奥多摩の山々の向こうにチラッと覗く富士山と、
その左手には丹沢山系、特に左端に位置する三角錐の大山が特徴的だ。
また右手には奥武蔵の山々。低山ばかりの山域なのに雪化粧した山々はここが低いこともあって、
ものすごい高山の連なりのようだ。

鳥居の展望地の奥には神社があり、そこを左側に回り込むと日和田山を巻くコース、
右側に回り込むと山頂へと向かうコースとなる。
当然山頂に行かなきゃ話にならないので、右側を進むとすぐに日和田山山頂に到着する。
ここも展望が素晴らしく、目の前には筑波山がその特徴的な双耳峰を見せ、
白銀に光る日光の山々も思いがけないほど近くにそびえていた。
とりあえず先客のおじさんにシャッター押しをお願いしてから先へと進む。


山並みの向こうに富士山が覗く

日和田山山頂をスタートすると、まずはいきなりの急坂下りとなる。
地図からは、なんとなく尾根の途中のような印象を受けていたのだが、
ちゃんとした山だったんだと妙なところに感心しながら、
土が掘れて木の根が顕わになった斜面を下っていくと鞍部に到着。
植林の脇を通る山道と言うより生活道路のような道を10分ほど歩くと、舗装路に飛び出した。
ここは高指山山頂直下で山頂には大きなアンテナ施設が設置されている。
山頂に何かないかなと、ちょっと登ってアンテナ施設のそばまで立ち寄ってみたが、
金網に囲まれたアンテナと小高い丘があるのみで、山頂を示すようなものは何もなかった。
ただ、アンテナ施設の直下には整備された見晴らしの良い芝生の広場があり、
ファミリーハイキングなどでお弁当を広げるのにピッタリかもしれない。

高指山からしばらく舗装路を歩いていくと、突然集落が現れる。
数件の民家には洗濯物が干してあったり畑仕事の真っ最中のおじさんがいたりして、
山の上とはとても思えない。まぁ標高300m足らずだから、山の上というのにも無理があるか。
東屋やその名のとおり富士山が見える営業中の茶店「ふじみや」の横を抜け、
ガードレールの下で咲くオオイヌノフグリにカメラを向けたりしながら
舗装路を進むとやがて舗装路から外れて再度山道へと入る。
周囲は植林でイマイチだが、木漏れ日が地面に縞を作る様は春を感じられてちょっと心地よい。
そうこうするうちに目の前に雑木が刈り取られて見晴らしが良さそうなピークが現れた。
登ると山名表示には物見山とあった。ただ地図を見ると三角点はここから北東に、
ちょっと進んだところにあるようだが、見晴らしが良いここを敢えて山頂としたのだろう。
日和田山方面が大きく開け、暖かい日射しも相まって気持ちがいいが、
展望を良くするために無理矢理刈り取った雑木林の惨状は納得いかないものも感じさせた。


物見山山頂

時間的はちと早かったが、お腹空いたしせっかくベンチがあるので、ここでランチタイムとした。
で、途中で買ったアルミ鍋のキムチ牛モツ鍋を火にかけるも、なかなかお湯が湧かずイライラ。
着いたばかりでは暖かいと思っていたここも、山頂ということで比較的風が強く、
待っている間にどんどん寒くなってきたので、適当なところでもういいやと食事を開始。
残ったキムチで真っ赤なスープを飲むのにかなりの勇気がいったが、なんとか完食。う〜っ辛ぁ!
食後、三角点ピークに立ち寄り、ちょっと大きな一等三角点に感動してから引き返し、
団体さんの到着でいきなり賑やかになった物見山を後にした。

物見山からはほとんど登りらしい登りもなく(というか小ピークは巻いちゃうので登らない)、
石ころひとつ落ちていないような綺麗な道を歩いていく。
途中で道標がなくてどっちに行けばいいか迷う分岐があるが、そこは右側に進むのが正解。
周囲は雑木になったり植林になったり。でも木漏れ日ハイクの心地よさは健在で、
ときおり現れる奥武蔵の山々の展望を楽しみながら快調に進んでいくと、
やがて北向地蔵と呼ばれるお地蔵さんのある分岐に到着した。すぐ脇を舗装林道が通り、
北の鎌北湖へ向かうルートや南の五常の滝を経由して武蔵横手へ下るルートなど、
いろいろなコースが取れるが、北へ降りると巾着田に戻るのが大変だし、
武蔵横手へ下っちゃうにはまだ時間が早いので、ユガテを経由して東吾野へと下ることにした。


小さな山上集落、ユガテ

林道を渡って道標に従い山道へと分け入ると、これまでの完璧に整備された道とは一変、
狭くて残雪がありジメジメして暗い道が続くようになった。
難路というにはほど遠いが、何度か小さな沢を渡ったり登り返したりと、
展望のない山腹の道をあっちこっちに振り回されながら進むので、方向感覚が無茶苦茶。
ときおり現れる道標がこの道が正しいことを教えてくれるが、
いったいどこを歩いているのか地図を見てもさっぱり判らなくなってしまった。
途中ルートから外れて登っていく興味深いルートを探検すると民家の庭先に出てしまって、
あわてて引き返したりしながら進んでいくと、突然畑と民家のある集落に出た。
ユガテってなんだろうと思いながらこれまで歩いてきたのだが、山上集落の名前らしい。
HPを印刷したものと思われる紙が貼ってあり(調べるとこのHPでした。)、
それには漢字では「湯ヶ天」または「湯ヶ手」と書き、昔温泉が出たという伝説に由来するらしい。
芝生の広場には数組のハイカーがビニールシートを広げて休憩中。
私は知らなかったが意外とメジャーなハイキングコースなのだろうか。
確かに心休まる田舎の風景と言えなくもないが...と、道端にホトケノザ発見。
オオイヌノフグリと梅以外では初めての収穫と嬉々としてカメラを向けた。

ユガテからは広いが暗い植林の道を下っていると、小学生と思われる団体とすれ違った。
体力のない男の子が最後尾を必至で登り、それをみんなが応援している様は見ていて微笑ましい。
意外と急な坂をどんどん下っていくと林道に合流。さらに進むと車道にでた。
車道歩きは苦手なこともあり思ったより長く感じたが、
途中、道端の花を探したり重要文化財の福徳寺阿弥陀堂を見物したりして気を紛らわせながら、
東吾野駅まで歩き、電車で高麗駅へ移動。そこから巾着田まで歩き、
マンジュシャゲは当然無いが梅の花咲く巾着田を散策してから帰路に着いた。


この日の数少ない収穫(左からウメ、オオイヌノフグリ、ホトケノザ)

ザゼンソウを見物に行ったものの見事にふられ、ならばと小さな春を探しに行くもほとんど収穫無し。
なんだかなぁの一日になっちゃいましたが、気持ちの良い日だまりハイクができたと思えば
それなりに良かったと言えるんじゃないかな。


【コースタイム】
巾着田駐車場 8:45…日和田山 9:30…物見山 10:25-11:10…
北向地蔵 11:35…ユガテ 12:25-12:35…東吾野駅 13:15


コースマップ(クリックで拡大:280k)

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