Trekking Reports 〜山歩きの記録

2002.11.9(土) 南側の富士山を見てみよう【越前岳 愛鷹山】

呼子岳付近から越前岳を振り返る

日帰り派を自認しているくせに、最近は泊まり山行ばっかり。
調べてみると9月1日の安達太良山以来日帰り登山をしていないことが判明。
こりゃいかん!ということで今週は日帰り前提で検討した。
(って、本当はただ日曜日は用事があったからだけなんだけど。(^^ゞ)

で、北は天気が悪いけど、南は快晴。
晴れるんなら、やはり展望狙いで、南だったら富士見の山がいいなぁ。
そして、どうせならあまり見る機会がない南側の富士山を見ようと思って、
愛鷹連峰の最高峰、越前岳を選択した。

先週に引き続き、2週連続で東名高速を西進。
先週と同じく快晴の中でそびえる富士山が気になり、ついつい運転がおろそかになりながらも、
なんとか無事に裾野ICで高速を下り、登山口の愛鷹神社前に到着した。

私の所持しているエアリアマップ「富士 富士五湖」2000年版には載っていないが、
愛鷹神社前には舗装された広い駐車場があり、登山者に解放されていたので、
ありがたく利用させてもらう。キャパシティは20台弱だろうか。

支度をすませて、まずは愛鷹山荘のある黒岳と越前岳の鞍部へと向かう。
愛鷹神社の鳥居をくぐると、杉林の中のうす暗い道となる。
展望目的とは言え、標高的にも紅葉ももちろん期待していただけに、これにはガッカリ。
でも、黙々と歩いていくとやがて杉林から抜け出し愛鷹山荘に近づくにつれ、
雑木林に色づいた木々がどんどん増えていった。


まるで祠のような愛鷹山荘

愛鷹山荘は定員8人のこぢんまりとした山小屋。
門扉が設置されていることに違和感を感じるが、小屋番が常駐していないので、
勝手に利用されないための苦肉の策か。
(予約すると掃除して出迎えてくれるが、すぐに下山し泊まらないそうな)
またトイレと水場(この日は確認せず)があるので、テント泊にも便利かも。
(小屋の周囲はテントサイトになってます。)

愛鷹山荘からちょっと登ると鞍部に到着。ここからまずは目的の越前岳とは反対側の黒岳へと向かう。
この愛鷹山の登山道は樹林帯の中の道ばかりで展望が得られる場所は少なく、
その中でも黒岳は最も期待できる富士山の展望台なので、
往復50分のピストンはしんどいが外す訳にはいかないのだ。

うす暗い杉林の急坂を標高差100mほど登るといきなり明るくなり、
目の前には遮るもの無しで大きな富士山がドーン!
よく見ると、昨年富士山を登った時に利用した富士宮登山口や点在する山小屋も見えており、
双眼鏡などを使えば夏場なら渋滞の列を作る登山者まで見えるかもしれない。
しばらく我を忘れてシャッターを押していると、
それまであんなに晴れていたのに、山頂付近に小さな雲が現れ、次第にそれが広がっていった。
実際にこの後雲は大きくなったり小さくなったりしながらも成長を続け、
越前岳に着いたときには山頂は雲に覆われてしまったので、
富士山が見えているうちにと、黒岳に最初に向かったのは大正解だった。


黒岳から見た富士山は本当にでっかい

黒岳展望広場から数分、軽く下って登り返すと黒岳山頂に到着する。
エアリアマップにもネットでの検索でも展望がいいとは書かれていないが、
富士山と反対側の箱根までの180度を見渡すことができ、
特に富士すそ野から御殿場へと続く広々とした緑の平原が素晴らしい。
また鋸岳展望の標識に従ってちょっと歩くと、
呼子岳−位牌岳間のギザギザとした岩稜を眺めることができた。

存分に富士山の展望を楽しんでから来た道を引き返し、鞍部の分岐から今度は越前岳へと向かう。
富士山は時折木々の間から覗くのみだが、ちょうど紅葉が盛りを向かえており、
登山道は落ち葉の赤い絨毯が敷き詰められたようだ。


落ち葉の赤絨毯

標高を上げるにつれ紅葉は終わり、今度は葉を落とした木々のなかの日だまりハイクとなる。
やや風が冷たいものの心地よい尾根道を楽しんでいるが気になることがひとつ。
この尾根道で唯一富士山の展望が楽しめる富士見台にいつまでたってもたどり着かないのだ。
エアリアマップでは1260m付近になっているのだが、
腕時計の高度計ではすでに1400mを超えており、
気づかずに通り過ぎたのかなぁと、釈然としないものを感じながら歩いていると、
ようやく富士見台に到着。腕時計の高度計は黒岳と越前岳でチェックしたので、
どうやらエアリアマップの記述が間違っているようだ。

この富士見台は設置された標識の解説によると、
昭和13年に発行された50銭札の図案になったということで、
当然ながらそれほど離れていない黒岳からの展望とそう変わるものではないが、
より素晴らしく感じるのはミーハーというものだろうか。


富士見台

富士見台からはあまり登りもなく、日だまりハイクを楽しんでいるうちに
あっけなく越前岳山頂に到着した。
すでに大勢が山頂でくつろいでおり、とっても賑やか。
やや山頂に雲をまとわりつかせた富士山は樹木の上に顔を出しており、
南側の富士市などの町並みと太陽に照らされた駿河湾の展望も素晴らしい。
適当なところに陣取って昼食の準備開始。
寒さとカートリッジのガス圧が弱さでなかなかお湯が沸かず、
苦労しながらもなんとかラーメンを作り、中にコンビニで調達した温泉卵を放り込んだ。


越前岳から駿河湾を望む

越前岳からはまず呼子岳へと続く稜線をたどる。
エアリアマップには特に記述はないが、所々にロープが設置された急坂が続き、
両側が切れ落ちたヤセ尾根となるところも多く、難所と言うほどではないが、
それなりに緊張を強いられる道が続く。
そうかといって展望が開けるというわけでもないので、なんだかなぁと思いながら歩いていると、
呼子岳手前の無名ピーク(高場所への分岐)で、いきなり視界がひらけ、
位牌岳へと続く険しい岩陵が見えてきた。
当初は余裕があればこの岩陵を位牌岳まで往復しようと思っていたが、
時間的にも体力的にも余裕はなさそうだし、
稜線を見ると片道ならともかく往復する気にはなれなかったのであっさりと諦めた。

5、6人組の中年ハイカーに占領された呼子岳を過ぎ、
滑りやすい粘土質の急斜面に悩まされながら下っていくと、
これまた中高年ハイカー(こちらは10数人)に占領された割石峠に到着した。
ここから鋸岳へと続くルートには以下の警告板が設置されていた。
「平成10年秋の長雨によりこれより鋸岳までの縦走路は崩壊したところが多く
非常に危険です。立入りはご遠慮ください。」
その上、手書きの書き込みで「クサリも危険です(はずれてます)」とあり、
ここから鋸岳へ行くには相当の覚悟と相応の装備が必要なようだ。


紅葉真っ盛りのガレた沢を下る

割石峠を過ぎるとガレた枯れ沢を下る。
岩はそこそこグリップが効くので怖いと言うことはないが、
常に石に足を置いていると足の裏が痛くなってくるので、ちょっと辛い。
道標は少ないが、石には白ペンキでマーキングされている上、
ビニール紐の印も要所要所に付けられているので、まず迷うことはない。
ただ時々目印を見落としては高い段差に出くわし、どうやって下りようかと悩んだこともあったが。
ある程度下ると、周囲は紅葉真っ盛りの渓谷になる。
ブナなどの黄葉が大半だが、時折真っ赤に色づいたカエデなどの紅葉もあり、
あらためて今年の秋を満喫。足下の悪さも忘れて機嫌良く下っていった。
そして大杉を過ぎ、一部舗装路も残る崩壊した林道を歩くようになり、
相当広くはなったが、相変わらず水の枯れた大沢を渡ると、まもなく愛鷹神社に到着した。

出発したときは3台しかなかった駐車車両は10台以上になっており、
山頂での人混みのこともあって、地味な山だろうと思っていたが、
なかなか人気の山なんだと認識を新たにした。

久々の日帰り山行で荷物の軽さに感動し、
軽快に歩いたせいでオーバーペースになったようで、翌日になって筋肉痛少々。
富士山の展望に紅葉に多少のスリルと、結構盛りだくさんだったんだけど、
イマイチ印象が薄かったのは、日帰りじゃ満足できなくなってきたからかなぁ。


【コースタイム】
愛鷹神社 7:40…愛鷹山荘 8:15…黒岳 8:30-8:55…富士見台 10:15-10:20…越前岳 10:40-11:25…
呼子岳 12:10…割石峠 12:25…大杉 13:20…愛鷹神社 14:05
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