Trekking Reports 〜山歩きの記録

2002.8.3(土) でっかい火口の吾妻小富士が見たい【一切経山 吾妻連峰】

吾妻小富士と浄土平(クリックで拡大:86K)

電車+バスで行けるところで、お手軽で、標高が高い山をいろいろと考えた末、
今まで遠いからと足を踏み入れたことのない東北の山も新幹線を使えば可能と知り、
それなら、一度見てみたいと思っていた吾妻小富士のある、東吾妻に向かうことにした。
で、低徘携帯伝言板に書き込むと、現在関西に単身赴任中の山登家さんが帰省されるとのことで、
じゃあご一緒しましょうと、突発ミニオフになった。

東京駅から総2階建て新幹線「Maxやまびこ号」に乗って、8時前に福島到着。
西口のバス停に向かうと、一人の男性がベンチに腰掛けられていた。
初対面かつ顔も知らなかったので、自信が無いながらもなんとなく笑いかけてみると、
あちらから「だめちゃん?」と声をかけていただき、無事出会うことができた。

しばらく話し込んでいるうちにやってきたバスに乗って浄土平へ出発。
空はどんより曇っており、車内に流れる音声ガイダンスに従って吾妻連峰や安達太良の方を眺めるも、
完全に雲に覆われて全く見えない。こりゃ山は展望ゼロどころか最悪雨かも。
そして磐梯吾妻スカイラインに入ると予定通りすぐにガスの中となる。
時折、空が明るくなったりして、期待を持たせるものの、ガスは濃くなったり薄くなったり。
ただ道ばたにはヤマユリが大群生しており、できるものならバスを飛び降りたい衝動に駆られた。
結局、ヤマユリはこの時だけで、浄土平以降ではまったく見かけることはなく、
このときばかりはマイカーで来なかったことをとても悔やんだ。

一切経山へは荒々しい砂礫の道が続く

やがて浄土平に到着。幸いにもガスは薄く、時折晴れ間ものぞいている。今日の予報なら上出来だ。
山登家さんは一切経から高湯温泉へ下るということなので、一切経までご一緒することになった。
一切経へは駐車場の奥から道標に従って右折。
岩がゴロゴロする火山特有の荒涼とした急斜面を登っていく。
浄土平には白色で可憐なウメバチソウが風にゆれており、
一切経への登り坂にはフジイタドリやヤマハハコ、シラネニンジンなどの地味な花が多い。
またマルバシモツケも多かったが、花はすべて散ってしまっていた。

ある程度登ったところで振り返ると、下からは見ることができなかった、
吾妻小富士の大きな火口が、ポッカリ口を開けている様子が見られるようになった。
天気のせいでかなり薄暗く、写真を撮るにはイマイチだが、
ガイドブックなどでしか見たことがない奇妙な山容を実際に見ることができて大感激。
なんども振り返っては写真を撮り、山登家さんを呆れさせてしまった。(^^ゞ

まるでクレーターのような吾妻小富士の火口

急坂を登り切ると、正面に目的の一切経山が現れる。
こちらは大皿を伏せたようなだらーっとした山容で、これも結構奇妙な山だ。
左手には鎌沼と酸ヶ平の広大な景観を望むことができ、これまた感動的。
振り返ると荒涼とした荒れ地の平原の上にポッカリと吾妻小富士が浮かび、
火口と言うよりクレーターと言った方がピッタリくる景観を見ながら、
まるで火星にでも来たかのようだと感じた。(ま、火星に行ったことがあるわけではないが。)

山頂にはでっかいケルン(というか石の小山)と一等三角点。
到着したとたんにガスに覆われたので、残念がっていると山登家さんが五色沼の方へと歩いていき、
大きな歓声を上げた。あわてて後を追うと、ほぼ諦めていた五色沼が独特の青色を輝かせていた。
それにしてもなんという奇妙な沼だろう。湖面の色は光の当たり具合によって刻々と変化し、
いつまで見ていても飽きることがない。それに晴れ間に照らされたときの美しさといったら、
まるで引き込まれそうな気さえする。魔女の瞳とはよく言ったものである。
時間はやや早かったが、五色沼を眺めながらの昼食とし、コンビニおむすびを食べている間にも、
次から次へと到着するハイカーが五色沼の眺望に感動の声を上げていた。
いつまでも立ち去りがたいところではあったが、まだまだ先は長くバスの時間も決まっているので、
あんまりのんびりとはしていられない。三角点のそばの山名表示の道標で記念撮影した後、
高湯温泉へ向かう山登家さんは五色沼の方へ、鎌沼に向かう私は来た道を戻る方へと別れた。

刻々と色を変える神秘的な五色沼

酸ヶ平へと下るルートとの分岐までに、林間学校かと思われる団体の子供達が賑やかに登ってきた。
また、中高年の団体や家族連れも続々とすれ違い、そのたびに道を譲ったり、挨拶したりと大忙し。
それも分岐を過ぎるととたんに静かになり、岩のゴロつく急斜面を落石しないよう慎重に下ると、
酸ヶ平避難小屋の裏に出た。避難小屋は非常に綺麗な建物だが、浄土平もほど近いこの場所で、
利用価値があるのかどうかは、ちょっと謎だ。積雪期専用だろうか。

酸ヶ平に入ると湿原の中の木道歩きとなる。
花はシラネニンジンがほとんどで、時折ミヤマアキノキリンソウが黄色のアクセントを入れる。
そして、足下をよく見ると鮮やかな青色の小さな花があちこちで咲いている。
最初、タテヤマリンドウかと思ったが、それにしては小さい上、花の形も異なっている。
(後でビジターセンターの前を通りかかったときに、ミヤマリンドウと判明。)
小さい上、木道の下に咲いているものだから、木道に座り込んでなんとか撮影するも、
思い通りの写真がなかなか撮れず、かなりの時間を費やしてしまった。

鎌沼全景

木道は鎌沼の縁を巻いて姥ヶ原へと続く。
途中、谷地平への分岐を過ぎ、東吾妻山を真正面に見るようになると、木道が途切れて登山口に着く。
ここから東吾妻の登山道はぬかるみと倒木と掘れた道がずっと続く難路となる。
地図では等高線の幅が広く、なだらかなお手軽ルートを想定していただけにかなり面食らったが、
引き返すのも悔しいので、靴とズボンの裾を泥だらけにしながら山頂を目指した。
道ばたで見かける花は終わりかけのモミジカラマツとすでに終わったゴゼンタチバナ。
浄土平を尾瀬にたとえて、一切経が燧ヶ岳、東吾妻は至仏かなぁなんて山登家さんと話していたが、
見事にあてが外れたようだ。(雰囲気はむしろ森林限界を超えるまでの燧ヶ岳にそっくり)

結局、このジメジメ、ドロドロの樹林帯は山頂直下まで続き、
それを抜けるとハイマツとササの草原状のピークが現れた。
これまでがこれまでだったので、この開放感はちょっと嬉しい。
ただ、すっかりガスの中に入ってしまって、展望は吾妻小富士と一切経が時折のぞくのみ。
風も強く、気温は17℃と涼しさを通り越して、結構寒い。
それでもガスが晴れないかとしばらく粘ってみたが我慢しきれず、
先客の5、6人のグループが景場平方面に下山したのをきっかけに、私も下山することにした。
景場平への下山もちょっと惹かれたが、このあと吾妻小富士に登ることを考えると、
時間的にほとんど余裕がなかったので、断念し、嫌々ながら来た道を引き返した。

東吾妻山山頂直下

そして再度姥ヶ原に戻り、木道を浄土平へと向かう。
このルートが予想外に長く、途中で吾妻小富士に登ることを断念、
途中のベンチに寝ころんで、雲の流れる様子をぼんやりと眺めたり、
相変わらず道ばたの花にカメラを向けたりしながらのんびりと歩き、
バスの定刻の30分前に浄土平の駐車場に到着した。
朝は静かだった浄土平も今は子供達や観光客ですごい賑わいだった。

東北新幹線を初めて利用したが、遠いと思っていた福島に8時前に到着でき、
かなり有用なことが判明した。ま、料金はそれなりに高いのだが、
それでも一人でマイカーを利用することに比べると、トントンか逆に安いほど。
これで私の行動範囲がまた広がったかも。(^^)v
この日出会った花たち
クリックでこの日出会った花たちの写真がご覧になれます。

【コースタイム】
浄土平 9:25…一切経山 10:40-11:05…酸ヶ平避難小屋 11:40…東吾妻山登山口 12:25…
東吾妻山 13:00-13:15…東吾妻山登山口 13:50…浄土平 15:00
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