Trekking Reports 〜山歩きの記録

2002.7.26(金) 尾瀬再訪 〜時間つぶしで真の尾瀬を垣間見る【小淵沢田代、三平峠】

朝の尾瀬沼と燧ヶ岳

この日が尾瀬最終日。バスは大清水16:00発、大清水まで余裕を見て3時間もあれば到着するので、
午前中はまるまる空いていることになる。
昨晩からどうするか悩んでいたが、尾瀬沼を回るのも今更だし、大江湿原は前日に十分堪能した。
で、地図を見ると小淵沢田代への周回コースが手頃で良さそう。
同室になった尾瀬のボランティアを務める男性の話でも、
行ったことはないが最近木道が整備されたのでお勧めとの話だったので、それに決めた。

小淵沢田代へはジメジメした嫌な道が続く

まず大江湿原を沼山峠方面に向かって歩き、途中から道標に従って小淵沢田代へと向かう。
樹林帯に入ると木道は無くなり、ジメジメした薄暗い道となる。
大して急ではないものの昨夜の雨の影響か、いつもこんなものなのか、かなりぬかるんでいる上、
ヤブは朝露で濡れていて、見る見るうちにズボンと靴はドロドロに...
道ばたはシダばかりで、ゴゼンタチバナの残り花が申し訳程度。
ちょっとくたびれたオオレイジンソウだけが唯一の収穫か。
その後も倒木に行く手を遮られ、ぬかるみに足首まで突っ込みながらも、ようやく小淵沢田代に到着。
さすがに誰もおらず、山に掛かるガスの効果もあってなかなか幻想的。
花はキンコウカがところどころで群生して黄色く染めている。
あとはモウセンゴケとトキソウ。
それによくわからない奇妙な植物がニョキニョキと生えていた。
ただ、苦労してきた割には収穫がなかったと、ガッカリして小淵沢田代を後にした。
しかし、後で図鑑を見てびっくり。トキソウと思っていたのはサワランという別の花で、
よくわからない奇妙な植物というのはタテヤマリンドウの種子だった。
ということは、6月はタテヤマリンドウに覆い尽くされた湿原が見られるのだろう。

小淵沢田代

小淵沢田代から尾瀬沼へと向かう途中、展望台という案内板を見つけた。
往き5分。帰り10分と書いてあったので向かうことにしたが、ここもぬかるみと倒木で結構大変。
で、きっちり5分かかって展望台到着。でも展望台というより行き止まりというか...
まぁ木々の上から燧ヶ岳や尾瀬沼がかろうじて見えてはいるが、
これを展望台と呼ぶのはいかがなものか。(笑)
少しでも見晴らしがよくなるようにと、倒木の上に乗ってみたが、所詮悪あがきにすぎなかった。

展望台からは相変わらずの難路の上に急坂となる。
所々では露出した木の根を階段にして降りなくてはならず、濡れた木の根が滑ること滑ること。
でも、この下りでだくさんのギンリョウソウを見ることができたので、まずまずかな。

地図で見た限りはお手軽周回コースに見えたものの、尾瀬として見れば整備が不十分で、
なかなか大変なコースだったが、自然のままの湿原というのは実はこちらの方が正しくて、
木道が整備された湿原の方が間違っているんじゃないのかと、ちょっとそんなことを感じた。

三平峠は木道のプロムナード

預けていた荷物を取りに長蔵小屋へ寄ってから、やや時間は早いが尾瀬を後にすることにした。
途中、三平下でとろろ蕎麦の昼食を取ってから、まず三平峠へと登る。
三平峠までは延々木道が続き、比較的なだらかなおかげでかなりらくちん。
ただ三平峠からは急な階段が延々と続くため、疲労で足がガクガクに...
特に階段の上面が自然石のデコボコ階段が多く、歩きにくいことこの上ない。
それでもなんとか歩き続け、沢の音が聞こえてくると、今度は延々の林道歩きとなる。
ただ林道脇に多くの花が咲いていたので、帰路を急ぐハイカーにどんどん追い抜かれつつ、
お花を探しながら超スローペースで歩いた。
30分以上余分に時間をかけて歩いたつもりだったが、それでも2時間以上も前に大清水に到着。
尾瀬林業(東京電力?)の写真の展示を見たり、おみやげを買ったりして時間を潰し、
定刻より15分ほど遅れてやってきたバスに乗りこみ、渋滞に遇いながらも帰路に就いた。

予報は常に曇りや霧だったのに、3日間とも快晴に恵まれたのは、
日頃の行いが良いからでしょう。<会社サボって行ったくせに(笑)
小屋泊まりとは言え、二泊分の荷物を担いで歩きましたが、
心配した腰痛も全く無く、体力もかなり戻ってきたようです。
写した写真は463枚。とっても充実した夏休みになりました。
この日出会った花たち
クリックでこの日出会った花たちの写真がご覧になれます。

【コースタイム】
長蔵小屋 7:20…小淵沢湿原 8:20-8:45…展望台 9:10…長蔵小屋 10:05-10:25…
三平下 10:55-11:10…三平峠 11:25…三平橋 12:15…大清水 13:45
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