Trekking Reports 〜山歩きの記録

2002.4.7(日) 坪山ヒカゲツツジオフ【坪山 中央沿線】

坪山のヒカゲツツジ

朝起きて空を見上げると、結構しっかりと雨が降っている。
でも前夜つむぎさんと雨でも強行しようと電話で話していたので、
大急ぎで支度して、傘をさして最寄りの幕張本郷駅へと向かった。
そして電車に乗って携帯伝言板をチェックすると、
石原さんとつむぎさんが行くの行かないのでもめている。
こりゃいかんと、「もう電車で向かってますよ」と書き込むと、
石原さんもつむぎさんも大慌てで準備にかかったようだ。
書き込まなかったら、なし崩しに中止になっているところだった。(^^;

集合場所の上野原に到着。なんとなく携帯伝言板をチェックすると、
上野原8時28分のバスに間に合わない!との書き込みがあった。
どうやらインターネットの経路探索サービスに騙されたらしい。
この後のバスは10時25分。
それまで時間を潰せる場所はないかと駅の周辺を探してみるが、そんなところは皆無。
バスの運転手に5分待って貰おうかなんて話しながら、悩んだ末、タクシーを利用することに決定。
つむぎさんが到着するのを待ってタクシーに乗り込み、御岳神社バス停へ向かった。

橋を渡ると坪山登山口

御岳神社の鳥居と満開の山桜が目を引く坪山登山口に到着すると、
一足遅れて我々が乗り損なったバスが到着。
のんびりしているとバスで来た人々に巻き込まれてしまうので、
大慌てで支度を済ませ、橋を渡って坪山へ向かって歩き始めた。

登山口からしばらくは小さな沢沿いを進む。
途中東尾根コースとの分岐があるが、
石原さんが用意してくれたイラストマップには西尾根にツツジが多いとあるので、
当然西尾根の方へと向かう。と、丸太の橋が現れる。
かなりくたびれている上、水分を吸って、ずいぶん柔らかそう。
それに沢までの高さが2mほどあって、渡るにはかなりの勇気がいりそう。
そこでイラストマップを確認すると、ここには橋が2本あり奥の橋を使うようにとの記述があった。
そこで沢の上流へと少し進むと、ほど近いところにもう一本の橋があった。
この橋も先ほどのあまり大差ないが、沢までの高さがさほどではなく、
これなら渡れそうだ。この手のシチュエーションが苦手なつむぎさんは、
これでも文句がありそうだったが、愚痴は却下。
平均台の上を歩くように、そろりそろりと対岸へ渡った。

慎重に、慎重に

ここから杉林の斜面をつづら折れに登っていくと、開けた広場に出る。
ルートはこの広場を横切って尾根へと取りつく。ヤマブキの黄色が鮮やかだ。
尾根に入るといきなりの急登。まるでビルの階段ほどもある急な坂道を、
ヒーヒー言いながら登っていくと、右手(西側)の斜面にミツバツツジが現れた。
休憩ついでに眺めていると、石原さんがヒカゲツツジを見つけた。
色が薄い緑色なので、遠目には葉に紛れてしまってわかりにくいのだ。

さて確かにヒカゲツツジはあったものの、斜面の下の方で目をこらさなきゃ見えない。
まさかこれで終わりじゃないだろうなと心配しながら登っていく。
そのうちミツバツツジがどんどん増えてきて、
足下にはイワウチワが地面を覆い、頭上にはアセビが現れ始めた。
でも肝心のヒカゲツツジは出てこない。

とにかくきつい急斜面をさらに登り続けると、上の方にようやくヒカゲツツジを発見。
急いでそこまで登り、ちょっとくたびれ気味のヒカゲツツジにカメラを向けた。
それからしばらくはポツポツとヒカゲツツジが現れ、
そのたびに歩みを止めていたのだが、その内どんどんヒカゲツツジが増えてきて、
ついには周囲すべてがヒカゲツツジに囲まれるようになってしまった。
登山道にはヒカゲツツジが覆い被さり、かき分けなければ歩けないほどで、
ヒカゲツツジの海を泳いでいるようなものだ。
また足下のイワウチワと頭上のアセビも相変わらず咲きほこり、
ミツバツツジの赤紫色がアクセントを添える。
急登はあいかわらずなのだが、こうなると疲れなんてまったく感じない。
ま、いちいち立ち止まって撮影モードに入ってたら、疲れるわけないのだが。
さらに登り山頂が近くなってきた頃、足下のイワウチワはイワカガミへと変わる。
ただ、この日はまだ咲いておらず、葉っぱだけだった。

行く手を遮るほどのヒカゲツツジの群落

そしてヒカゲツツジに見飽きた頃、坪山山頂に到着した。
誰もおらず我々が一番乗りだったようだ。
ま、そのかわり道中はクモの巣に若干悩まされたのだが。
山頂にはビッシリと花を付けたアセビが2本だけで、視界を遮るものはほぼ皆無。
急登の連続だっただけあって、登り口が見えるほど高度感抜群だ。
それほど高い山ではないし富士山も見えないが(この日が見えなかっただけかも)、
この開放感は素晴らしく、非常に心地よい山頂だった。

当初心配していた天気は、朝の雨が嘘のように見事に晴れわたり、
日射しを避けてアセビの木陰に陣取らなきゃいけないほど。
ここでお弁当を広げて歓談していると、バスで到着した団体が到着した。
その内、東尾根からも小グループが登ってきて静かだった山頂は一気に賑やかに。
ヒカゲツツジの見事さを称える声があちこちから聞こえてきた。
また初めて出会った人々と地図を片手に周囲の山々の同定したりして、
賑やかに山頂でのひとときを過ごし、
団体の下山をきっかけに我々も下山することにした。

坪山から三頭山と笹尾根の展望(クリックで拡大:138K)

下山は権現山方面へ縦走して富岡バス停へ下りるロングコースを予定していたが、
ヒカゲツツジに満足したことや前日も石原さんと私は山を歩いていて
ちょっと疲労気味だったこと、それにびりゅう館のおそばが気になったことで、
予定を変更し、びりゅう館へと下るコースを取ることにした。

山頂を出発すると、いきなり急坂下りとなる。
路面は砂が浮いていて滑りやすく、ときおり後方でつむぎさんの悲鳴が上がる。
そして下りきると今度は登り。小さなピークが数多く現れ、登ったり下ったりで
いっこうに高度が下がらない。
と、前から人の声が聞こえてきた。
もう団体に追いついちゃったのかと集団の後ろにつくと、
どうやらメンバーの一人が足がつってしまって、その治療中とのことだった。
まだ下り初めて間がないのにお気の毒だと思いながら、
団体を追い抜いて先へと進んだ。

登りで通った西尾根もそうだったが、こちらの尾根も相当のやせ尾根で、
特に右手が崖になっている。
ミツバツツジやアセビの枝が登山道に結構張りだしていて、多少ヤブっぽいが、
周囲が木々に覆われていなければ、腰を抜かしそうなほどの高度感だ。
ただ、西尾根とは違ってこちらにはほとんど花が無く、
ごくたまにミツバツツジが見られる程度。
ただ、ミツバツツジの新芽は結構あったので、
そのうちこの尾根も赤紫色に染まるのかもしれない。

びりゅう館へ下るルートはちょっとヤブっぽい

アップダウンは延々と続き、イラストマップにある最初の目印である、
「朽ちた木」がなかなか現れないことにいぶかしみながら歩いていくと、
ようやくそれらしい場所に到着した。
ここでしばし休憩し、次の目印である「大きな松」に向けて出発した。

朽ちた木を過ぎると尾根は徐々に広くなり、ミズナラなどの雑木林となる。
また、登り返しも減って、だらだらと下るだけになるので、ちょっと楽だ。
大きな松はびりゅう館と阿寺沢との分岐なので、
大きそうな松を見かけるたびに、これが「大きな松」かと思うが、
びりゅう館と阿寺沢を同じ方向に指し示している道標を見るたびに、
違うことに気づくといったことを何度か繰り返していると、
正面に明らかな分岐が現れた。
あれ?分岐が先に来ちゃった。で、大きな松は?とあたりを見回すと、
先ほど通ってきたところにふた抱えはあろうかというほどの
太い幹をした赤松が、ずんと立っていた。

分岐からヒノキ林に入ると目の端にスミレの紫がちらっと映った。
でもただのスミレだろうと気にも留めずに行き過ぎようとすると、
つむぎさんが立ち止まり、石原さんが「それはスミレサイシンだ」と解説。
なんだただのタチツボスミレじゃなかったのかと慌てて引き返して、
暗いヒノキ林の中、フラッシュを焚くと白くなっちゃうので、
手ぶれに苦労しながらフラッシュなしで写真を撮った。

ここから道端の花を探しながらの歩いていくと、
これまたつむぎさんが今度はヒトリシズカを発見、再度撮影タイムとなった。
そしてイカリソウ(葉っぱのみ)などを見ながら歩いていくと、
やがて赤い屋根の大きな建物が見えはじめ、やがてその建物の裏手に降り立った。
これがびりゅう館という上野原町営の施設で食堂だけではなく、
蕎麦打ち体験などもできる観光施設である。

びりゅう館

バスの時間までまだ1時間弱の余裕があったので、
びりゅう館でお蕎麦を注文し、ビールで乾杯してオフの打ち上げを行った。
お蕎麦は打ち立ての田舎蕎麦。付け合わせの味噌こんにゃくも美味しく、
最後まで大満足のオフとなった。

悪天候で中止にしてもおかしくない状況でしたが、無理矢理強行したおかげで、
本来ならもっと混雑していたはずのコースも閑散と言っていいほど静かで、
すべてが良い方に転がった非常にラッキーな一日でした。
ま、全てが悪いように転がることはしょっちゅうなので、
たまにはこんな日もあっていいですよね。


【コースタイム】
御岳バス停 9:30…坪山 11:05-12:10…阿寺沢分岐 13:25…びりゅう館 14:05



なお、この時ご一緒した石原さんはご自身のホームページで
この時のレポートをアップされています。ぜひ併せてご覧下さい。

石原さんのホームページ「Out Door Life・山歩き」

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