Trekking Reports 〜山歩きの記録

2002.3.10(日) 縞模様の浅間山を見るぞ!【黒斑山 上信越】

トーミの頭から浅間山と黒斑山(クリックで拡大:156K)
この冬が終わる前に黒斑山からの縞模様の浅間山を是非見たい!
と幕山にご一緒した時につむぎさんと話した結果、この日実現することになった。
メンバーは前述のつむぎさんと亜美さんと私の3名。
早朝から出発するために小諸のBHに前泊して6時にロビーに待ち合わせ。
亜美さんの車で標高2000m近くの車坂峠まで一気に高度を稼ぐ。
到着した車坂峠で車を降りると強烈な寒さ。
いくら暖かくなるという予報とはいえ、
この時期の7時前の標高2000mでは当然と言えば当然。
気力も萎え気味の中支度を始めると、つむぎさんが「富士山だ!」と歓声を上げた。
指さす方を見ると確かに円錐形の白いピークが見えるが、
かなり大きく見え、形もなんとなく違うように見えたので、
亜美さんと2人で「え〜っ、違うんじゃない」と、疑いの眼差しを向ける。
しかし、結局つむぎさんの判断が大正解。疑ってごめんね〜。>つむぎさん

支度を済ませ、さぁ出発というところで、登山口が見つからない。
ちょっと舗装路を下ってみたりしたが、それらしい所はなく、
地図をよく見ると登山道はホテルの向こう側から登っていることが判り、
慌てて引き返すと、「忘れ物をした!」と戻ってくる単独男性がバス停の裏から現れた。
おかげで登山口が判明。バス停後ろの除雪でできた雪山を乗り越えて登山道に立った。

登山道はいきなり50cm以上の積雪。
しかし、雪はかなり締まっており、いつもの溝状のトレースはできずに浅い足跡が付く程度。
スノーシューの跡も無数にあるが、こんなに締まった雪ではおもしろくないだろうなぁ。
しばらくまばらな雑木林の中のなだらかな道を歩いていくと、
徐々に傾斜がきつくなり、やがて雑木林の小ピークに到着する。
この小ピークを過ぎるといきなり急坂下り。
雪の滑り台状態の急坂は尻セードに持ってこいなのだが、
途中からさらに急になって落ち込んでいるため、先がどうなっているかが見えず、
結局滑り降りる勇気無く、とぼとぼと歩いて下った。

雪の急斜面を下る
下りきって雪原の広場から樹林帯に入り、急坂をえっちらほっちら登る。
そして、樹林帯を抜けると背後に白い壁のような北アルプスの大パノラマが広がった。
例によって先頭を引っ張る亜美さんを追いかけたいところだが、
背後の素晴らしい展望が気になって、ついつい立ち止まってしまう。
と、視界を遮る正面の山の間に白い稜線がチラッと覗いた。
ついにこの日の目当て、浅間山の縞模様が見えてきたのだ。
こうなると元気百倍。槍ヶ鞘の急登を避難壕や山の異変を知らせるための
スピーカーを眺めながら登りきると、槍ヶ鞘山頂に到着した。
真正面には視界いっぱいに浅間山が迫る。縞模様の斜面は写真で見たとおりだ。
この時までは西側から浅間山を見ることになるので、逆光になっちゃうなぁと心配していたが、
太陽は微妙に浅間山の右手にあるので、浅間山が真っ黒になってしまうということはなかった。
ここで亜美さん大はしゃぎ。
何度もシャッター押しを頼まれ、まるで亜美さん専属カメラマンになってしまったかのようだ。

トーミの頭からキレットの向こうに槍ヶ鞘
槍ヶ鞘からはちょっとしたキレットを越えるとトーミの頭に到着する。
トーミの頭への登りは凍結した急坂で、崖も眼前に迫っているため、けっこうスリルがある。
崖にはロープが張られているが、つかまって登るためではなく、
崖側への立ち入りを禁止するためのものなのだろう。
トーミの頭は露岩の大展望台で浅間山だけではなく反対の北アルプスまで見回すことができる。
特にゴツゴツして男性的な黒斑山とスラッとして女性的な浅間山の対比がおもしろい。

トーミの頭から黒斑山まではそれほどの登りもなくなだらかな稜線歩き。
やがて人の声が聞こえ始めると黒斑山の狭い山頂に到着した。
ここはトーミの頭と違って展望は浅間山のみ。
その浅間山は外輪山にぐるりと取り囲まれていて、まるでお皿に盛られたプリンのようだ。
先客は4名。人気のこの山にしては少ない方だが、
我々3人が加わると、もう座るところが無いほど山頂は狭い。
とりあえず記念写真を撮った後、山名表示のところから少し離れた奥まったところに陣取った。
時間はまだ9時すぎだったが、早起きのせいかお腹がすいていたので鍋焼きうどんを火にかけた。
まだ食事には早いと言っていた亜美さんだったが、煮えてきた鍋焼きうどんを見ていると、
食欲が出てきたようで、結局かなり早いランチタイム(朝食?)となった。

浅間山(前掛山)の縞模様のアップ
うどんをすすりながら、今後どうするか作戦会議。
目的の浅間山が見られたので、私的には十分満足していたのだが、
このまま下りるにはちょっと早すぎる。亜美さんも物足りなさそうだったので、
蛇骨岳を往復することに決定。食後、だんだん賑やかになってきた山頂を後にして、
ちょっと踏み跡が薄めの稜線を歩きはじめた。

山頂からまずは木々の間を進む。積雪1mの状況では無雪期は頭上にあるはずの木の枝が、
ちょうど顔の位置にきてしまって、ヤブこぎのような状態だ。
背中をかがめ、なんとか林を抜け出すと、今度は右手が切れ落ちた尾根歩きとなる。
落ちたら上がって来られないだろうなぁなんて不吉なことを言いながら慎重に進む。
この後、林の中のヤブ漕ぎと雪の付いた急斜面の高巻きを何度か繰り返し、
なんどか偽ピークに騙されながら進んでいくと、やがて蛇骨岳に到着した。

黒斑山頂を出発する時は、蛇骨岳の展望も黒斑とたいして変わらないだろうと、
あまり期待していなかったが、ここはまさしく360度の大展望。
浅間山だけではなく、近くは四阿山に草津白根、遠くは北アルプスから谷川、武尊、日光と
数々の名山が連なっていた。(ほとんどは帰宅してから調べました。(^^ゞ)
また、浅間山を振り返ると、今まで出ていなかった噴煙が火口から上がっていた。
また黒斑とは反対にちょっとした広場となっているので、
ここでお弁当を広げてのんびりするのもよさそうだ。

蛇骨岳からの展望(クリックで拡大&山名表示:173K)
蛇骨岳からは裏コースで車坂峠まで下ることができることになっているが、
裏コースを示す道標の先を見ると、まったく踏み跡のない雪原が広がるばかり。
わかんとかスノーシューでもなければ歯が立ちそうにないので、早々に却下。
予定通り来た道を黒斑まで戻ることになった。
途中、大きな鳥に出会い、慌ててカメラを向けたりしながら進み、
黒斑山に戻ってくると、さらに賑やかになっていた。
ここで小休止していると、裏コースから登ってきたと勘違いした男性から、
裏コースの状況を聞かれたので、誤解を解いた後、踏み跡無しラッセル必須と答えておいた。

黒斑から先の急坂の雪がこの気温でシャーベット状になっていて、
かなり滑りやすかったので、いままで使わずに済んでいたアイゼンを取り出す羽目になった。
北アルプスなど慣れっこで、毎年ネパールへも行っているつむぎさんは何故かアイゼン初体験。
ただ、急遽知人から借りてきたというアイゼンは4本爪だったので、
付けたはいいがあんまり役に立たず、後ろで何度か悲鳴を上げていた。

登りでは気づかなかったが、トーミの頭の先のキレットの鞍部は中コースとの分岐となっている。
山頂で出会ったおじさんには中コースはつまらないと聞かされていたのだが、
同じコースのピストンが嫌いな私は中コースを主張。
今度は裏コースと違って踏み跡もあったので、中コースを下山することになった。

樹林帯の中コースを行く
中コースは樹林帯の中のコースだが冬枯れで意外なほど明るい。
ただ、蛇骨岳へと向かう時と同様、路面が積雪で上がっている分木々の枝が非常に邪魔。
腕でかき分けると細かい枝を弾いて、冷たくなった頬を叩くので痛いのなんの。
ミミズ腫れになるんじゃないかなぁと思いながらも先を進む亜美さんを追う。
と、樹林帯が途切れたところで先頭を行く亜美さんが悲鳴と共に緩んだ雪面にズボッとはまった。
このあたりは踏み跡も薄く、嫌な予感が浮かんでくる。
と、踏み出した私の左足が雪面に吸い込まれた。
うわっ!と言いながら反射的に反対の右足に力を掛けると右足まで雪面の中へ。
やばい!と、とっさに周囲の木をつかんで体を停止させ、腕で雪面を押すがそこも崩れる。
つかんだ木と崩れた雪の側面をけっ飛ばして、足場を確保。なんとか脱出に成功した。
振り返って雪面にできた大穴を見ると、相当の深さがあり空洞状になっていたようだ。
これでちょっと戦意喪失。引き返した方がいいんじゃないかという気持ちが強くなったが、
前方で「道が良くなった」という亜美さんの言葉を信じて、このまま進むことになった。

この雪原で四苦八苦しているとき、尾根を見上げるとギャラリー多数。
「大丈夫かー」という声が聞こえたような気もしたが、恥ずかしかったので無視無視。
やがて再度樹林帯に入ったので、上からは見えなくなっただろう。

幸いにもこの後は難所は無く、道も広くなったので木の枝に悩まされることも減り、
比較的快適に進めるようになった。
途中、急斜面があったので尻セードのチャンスと斜面に座ると、
歩いている時は急斜面に見えていたのだが、座るとさほどでもなく、
足で漕ぎながらの妙な尻セードになってしまった。
最後に谷の高巻きから谷底を渡って、唐松林を抜けると車坂峠登山口に到着した。

この谷を渡ると車坂峠はすぐそこ
車坂峠では駐車場をお借りした罪滅ぼし?に高峰高原ホテルのロビーでティータイムとし、
(トイレを借りたかっただけとも言う)
その後亜美さん運転の車でワイワイ言いながら帰路に就いた。

天気にも恵まれ最高の展望と、目的の浅間山の縞模様を見ることができ、
非常に有意義な一日となった。帰りに事故渋滞に巻き込まれたりして、
なかなか大変でしたが、その中運転手をしていただいた亜美さんには大感謝です。
おかげで交通費も安く付いたので、そう言う意味でも大成功でしたね。
遠出をする時はまたつきあってくださいね。>亜美さん、つむぎさん


【コースタイム】
車坂峠 7:05…トーミの頭 8:30…黒斑山 8:55-9:35…蛇骨岳 10:20-10:30…
黒斑山 11:20-11:30…中コース分岐 11:55…車坂峠 12:55
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