Trekking Reports 〜山歩きの記録

2002.3.3(日) 厳冬期の2000m峰で大感激【乾徳山 奥秩父】

山頂直下から乾徳山と霧氷の林(クリックで拡大:168K)
元々天気予報が晴れるということをあてにして、乾徳山を選択したわけだが、
中央道を走っている時から空はどんより曇っていて、いきなり嫌な予感いっぱい。
単独ならとっとと別の山に路線転換しているところだが、今回は亜美さんと待ち合わせているので、
すっぽかすわけにもいかず、渋々乾徳山登山口に向かった。

寒々とした空の元、準備を初めてしばらくすると空から白いものが...
曇っているだけならともかく、雪が降るかなぁ。
そう言えば、前回乾徳山に来た時も予報が晴れだったのに山頂はガスだったなぁ
なんて思い出しながら、小雪舞い散る中、道標に従って集落の中を歩きはじめた。

道満山までの登りは急登続き。
しばらく私の後ろについてしゃべりながら歩いていた亜美さんだったが、
そのうち我慢できなくなり、私を追い抜いて先へと行ってしまった。
で、結局先行する亜美さんをひーひー言いながらついていくといういつもどおりの構図に収まった。

そして、道満山に到着。ここまで舞い散る小雪以外に雪のゆの字もなし。
ところが道満山からの下りでいきなり10cm程度の積雪が現れた。
でも、雪は凍結しているものの、まだアイゼンを付けるほどではない。
やがて林道に合流すると、国師ヶ原への分岐となる。
林道をそのまま進めば国師ヶ原だが扇平へと向かうために急登の尾根に取りつく。
このあたりから積雪箇所が増え始め、そのほとんどが凍結しているので、
いつアイゼンを付けるか迷いながら注意深く進んでいく。
そして、観念してアイゼンを付けようとしたとき、先に扇平がちらっと見えた。
なら、あそこまで行こうかということになり、さらに凍結路面と格闘を続けることになった。

霧氷の扇平
扇平はススキ野原。
平となっているが、平原というよりなだらかな尾根に一面ススキが生えている。
前回はあやめがちらほら咲いていたなぁとか思い出しながら、
相変わらず止まない小雪の中、ススキの間を歩く。
ふと、脇のススキをよく見ると小さな霧氷が付いている。
ススキに霧氷が付くのなら木にも付いているだろうとあたりを見回すと、
普段は見晴らしが悪い側なのであまり見ることのない北東斜面が霧氷の林となっていた。
そして扇平の上端でちょっと休憩し、ゆっくりとこの霧氷の草原を楽しんだ。

扇平から先は路面のほとんどが雪に覆われており、もはやアイゼン無しでは厳しい状況。
ある程度はアイゼン無しで進んだものの、安全も考えて装着することにした。
そして、アイゼンを付けてすぐ乾徳山名物の数々の奇岩が現れた。
その最初の岩でいきなりアイゼン無しではとても登れない岩が現れたので、
今回のアイゼン装着判断は大正解。
でも、アイゼンを付けていても厳しいことには変わらず、
周囲の木々に掴まりながら、なんとか岩にはい上がった。
すると今度は岩の上には雪が付いていない。
雪のない岩の上では安定性が悪い上、滑りやすいので、今度は逆にアイゼンがあだとなる。
それでも慎重に岩を乗り越えていくと最初のクサリ場に到着。
ここもアイゼンを付けて乗り越えたが、
12本爪ならともかく6本爪の軽アイゼンではつま先が岩に引っかからないので、かなり苦戦。
最後にはクサリをよじ登るようにしてなんとかクリアした。
このクサリ場の上は絶好の展望台。
小雪が舞っている現状では大展望は望むべくもないが、
足下の雑木林は霧氷で真っ白。まさに霧氷の林となっていた。

乾徳山の霧氷
最初のクサリ場から山頂直下のクサリ場までは霧氷の並木道。
特に山頂手前で乾徳山を背後にした霧氷は素晴らしく、
もう展望がなくてもいいやと、すっかり今日の山行に満足してしまった。
そして乾徳山名物にして最大の難所、山頂直下のクサリ場に到着した。
さすがにここでは外したほうがいいだろうということになり、
凍りついたアイゼンを苦労しながら外していると、上空に青空の部分が現れた。
お〜っ!と歓声を上げていると見る見るうちに青空は広がり、
ついには頭上は青空で覆われてしまった。
こりゃ急いで登らなきゃ!ということで、最初に亜美さんが岩登りを開始。
幸いにも凍結は全くなかったので、問題なく登り切るのを見届けて私も続いた。

亜美さんが登っている最中にいったんガスに包まれたものの、
私が登っている最中に再度ガスは晴れ、岸壁を登り終えて最初に目に入ったのが、国師ヶ岳の雄姿。
思わず声を上げ、先客の4人組に話しかけて、感動を分かち合った。
そして、しばらく我々をあわせて6人で、
途中の霧氷や晴れる直前に下山してしまった単独の男性のことなどを話し、
登頂記念写真のシャッター押しをお願いした後、4人組は下山していった。
結局、この日の乾徳山で出会った我々以外の登山者はこの4人のみ。
関東では超人気の山を独占したようで、なんとなく得した気分だ。

当初、山頂では寒いだろうから食事は岩陰でなんて話していたのだが、
日が照っていることもあり、ポカポカしてけっこう暖かい。
温度計を見ると1℃もあったので、こりゃ厳冬期(残雪期?)の2000m峰とは
思えないなぁなどと話しながら、結局山頂で食事の準備を始めた。
この日のメニューは冷凍味噌煮込みうどん。
いつもの鍋焼きうどんが無かったための苦肉の策だったのだが、
溶けて汁が流れ出さないかとの不安はほとんど溶けておらずまったく問題なし。
冷凍うどん特有の腰の強い食感を満喫することができた。

乾徳山山頂と奥秩父の山々(クリックで拡大:79K)
1時間ほど山頂にいて、さぁ下山しようかという段になると
いきなりガスが吹き付けてきて瞬く間に真っ白の状態になってしまった。
結局この後晴れることはなく、この日唯一の晴れ間に山頂にいたわけで、
ラッキーを通り越して、お天気の神様に賄賂でも渡したかのようだ。
下山は迂回新道(エアリアマップの『下山道』)でまずは国師ヶ原へ向かう。
迂回新道分岐までは岩稜歩きとなるが、
山頂からの下りではアイゼンが必須だがそれ以後の岩場に雪はなく、
登りでの岩場のときと同様、アイゼンがあだとなって逆に非常に歩きにくい。
それでもなるだけ雪の付いたところを探して歩くようにしてなんとかクリアし、
分岐から迂回新道へと入った。

迂回新道はまず急坂のダダ下り。
斜面はしっかり積雪しているが、雪がない時でも滑りやすい路面なので、
凍結+アイゼンのこの日の路面は無雪期よりむしろ歩きやすい。
急坂を下りきると、今度は斜面をトラバースぎみになだらかに進む。
このあたりは、無雪期はうっそうと茂る暗い雑木林の中を赤テープを頼りに歩くところなのだが、
冬枯れと踏み跡のお陰で道を外す心配はまったくない。
そう言う意味でも夏に歩いた時よりは快適に歩けたかもしれない。

錦晶水の水場
国師ヶ原からは錦晶水、銀晶水を経由して徳和川沿いの林道へ下る。
単調なつづら折りの下りで、正直あまりおもしろいコースではない。
途中の錦晶水は雪解けのお陰か、そこそこの水量。
でも、雪解け水がそのまま流れ込んでいるせいか、
口を付けたものの土の味がして飲めたものではなかった。
とりあえずここでアイゼンを外し、この水を利用してアイゼンの泥を落とした。
そしてもう一方の銀晶水はまったく水は無し。
もう乾ききっているといった印象で、水が出るはずの小さな洞穴は、
小鳥の格好の遊び場になっていた。

銀晶水を過ぎると林道まではほんの少し。一旦別の林道を交差して
さらに沢沿いの山道を下ると堰堤を流れ落ちる水音と共に
乾徳山登山口と書かれた大きな案内板のある林道に下り立った。

もともと前回行った時に展望を得られなかったので、今回はその時のリベンジだったのですが、
素晴らしい霧氷に出会うことができ、その上ほとんど諦めかけていた展望も、
奥秩父の山々だけとはいえ、しっかりと楽しむことができましたので、大満足の一日になりました。
まぁ、富士山はまったく見ることができなかったのですが、
これは次回の課題として残しておきましょう。


【コースタイム】
乾徳公園駐車場 7:55…道満山 9:00…扇平 10:35…乾徳山山頂 12:05-13:00…
国師ヶ原 14:10-14:25…銀晶水 15:10…乾徳山登山口 15:30…駐車場 15:55
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