Trekking Reports 〜山歩きの記録

2001.10.6(土) 今年の紅葉は日光から【男体山 日光】

男体山山頂手前から日光の名山(白根、太郎、女峰)を望む
もともと箱根の金時山〜明神ヶ岳に行くつもりだったが、
前日のテレビで日光の紅葉がこの連休に見頃を迎えるとのこと。
ずっと気になっていた男体山に行くチャンスと思い、急遽予定変更となった。

だが、この時期の日光はすごい人出との話を聞いていたので、早朝登山で早めに帰宅を狙い、
いろいろ検討のすえ、前日夜出発しSAで車中泊することにした。

予定通り、渋滞が始まる前のいろは坂を駆け上がり、三本松茶屋前の駐車場に5時半到着。
すでに数台の車が止まっていた。
そして、さっそく支度を整えてまだ日の出前で薄暗い中出発。
駐車場の奥からちょっとヤブっぽくぬかるみの多い道を歩き、
分岐からは舗装路の裏男体林道を志津乗越に向けて歩く。
周囲は紅葉した雑木林でその奥には男体山や太郎山の雄姿。
しばらくは楽しみながら歩いていたものの、やはり舗装林道の単調な歩きは辛い。
さらに脇をどんどん車が登っていくと、あ〜車でくりゃ良かったかなぁなんて後悔しかけた時、
脇を通りすぎた白のレガシーが目の前でストップ。
窓から男性が顔を出して、「乗っていくかい」となんともありがたい申し出。
遠慮もなにもなく二つ返事で飛び乗って志津乗越まで運んでいただいた。

峠で準備を始めたご夫婦になんどもお礼を言って先に出発。
まずは志津小屋へと向かうが、結構ヤブっぽくてわかりにくい。
あとで地図を見ると「乗越〜志津小屋間、道多い」となっているので、
たぶんマイナーなルートを通っちゃったんだろう。
でも道標に従ったんだけどなぁ。かなり朽ちかけてたけど...

志津乗越から朝日に照らされた男体山を望む
それでも数分でログハウス風の志津小屋に到着。
二荒山神社志津宮と書かれた石碑と祠のあるやや広い小屋前を通り、再度雑木林の中を進む。
このあたりはほとんど紅葉が見られないのは、気温のせいと言うより植生のせいだろう。
路面はぬかるみが多く、所々で足が届かないほどの大きな段差があって、
木の根や草をつかまないと上がることができない。
またさらに段差がひどくなっている所には迂回路まであり、それもかなり掘れているような惨状。
どうやらこのあたりは雨が降ると川になり、段差は滝になってしまって、
土砂が流されてしまっているのだろう。

靴だけじゃなく手まで泥にまみれながら進むと、ちょっと開けたところに到着。
小さな砂防ダムには赤ペンキで1合目と書かれており、赤く染まった木々が小さな谷を囲んでいた。
おっ、これからは楽しくなるかなと思いながら、谷側にロープが張られた土の坂を登ると、
またもや荒れた路面の森の中へ。
だんだんと斜度が急になる中あいかわらずの高い段差を乗り越えながら進み、
3合目、6合目とすぎていくといきなり視界が開けた。
崩壊地の上に出たようで、斜面は奇妙なほどの赤色が印象的な土の壁。
正面は大真名子山と女峰山が意外なほど近く、
山頂方面は色づいた木々が山肌を覆っていてなかなかカラフルだ。

しばらく写真を撮ったりしていると、下の方から熊よけ鈴の音が聞こえてきた。
峠まで送っていただいたご夫婦がもう追いついてきたのかと思ったが、単独の男性だった。
ちょっとした雑談を交わした後、しばらくこの男性の後ろをついていくが、かなりの健脚。
ちょっと立ち止まって写真を撮ったりしているうちにどんどん離されてしまい、
ついには見えなくなってしまった。
ちなみにその後、山頂までは別の単独男性を1人追い抜いて、他の単独男性に追い抜かれた。
1勝2敗...う〜ん、そんなにゆっくり歩いたつもりはないのだが。(^^;

さて、崩壊地からは紅葉の木立の中の急登。
路面は赤土になり、やや湿っているせいでちょっと滑りやすい。
また、つい巻き道に誘われてガレ場の斜面に挑む羽目になりながらも、
ようやく道は徐々になだらかになり、ハイマツが出てくると見晴らしもよくなって、
9合目の表示からはなだらかな稜線歩きを経て男体山山頂に到着した。

山頂の剣
山頂には大きな岩があり、その上に3mほどもある剣が突き立っている。
そして、まだ朝早いというのにすでに6名ほどの団体が到着しており、
岩に登って記念写真の真っ最中だ。
とりあえず、適当な岩を見つけて腰掛けひとまず休憩。
日光白根、太郎山、女峰山など、目の前に広がる日光の名山の連なりを満足げに眺めていた。
すると、登りで知り合った男性に声をかけられた。曰く、富士山が見えるとのこと。
え、どこどこ?と男性が指さす方向に目を凝らすと、
富士山が意外なほどの大きさで雲の上に山頂をつきだしていた。

山頂を雲上に突きだした富士山
さて、あんまりのんびりしていると、いろは坂が渋滞してしまい、
折角早朝から登っている意味が無くなってしまう。
とりあえずコンロで湯を沸かし、どん兵衛きつねうどんの昼食を済ませ、下山にかかることにした。
下山は南側へと下るので、まずは男体山神社奥宮へと向かう。
奥宮付近は二荒山大神の大きな像を中心にした広場になっており、山頂以上の人出で賑わっていた。
そういえば山頂で「ここが山頂ですか?」と、幾人かに聞かれたのだが、
ここと比べての質問だったのだろうと、ようやく納得がいった。
そして、この広場からは中禅寺湖がほとんど真下に広がっており、
地図で想像はしていたが、これからの下りの急さが思いやられた。

そして下山開始。まずは火山性の真っ赤な砂と真っ黒な奇岩の中を歩く。
ここはそれほど急ではないが、足を取られる砂の路面は登りの時にはかなり疲れるかもしれない。
そして、しばらく進んだところから、これから延々と続く急坂が始まる。
まずは階段。段差がとても高く、一段ごとに飛び降りなきゃいけないほど。
下からはどんどん人が上がってくるが、皆一様にばてた表情を隠すこともできない様子で、
これまでの行程のハードさが偲ばれるというものである。
と、ここで視界の端っこを何かが横切ったので反射的に振り向くと、
パラグライダーが優雅に快晴の大空を舞っている。
シャッターチャンス!と慌ててカメラを取り出しながら、
あれで下ったら楽そうだなぁと、ちょっとうらやましく思う。
(でも、あれを持って上がるのは大変だっただろうなぁ。(^^;)

階段がようやく終わると、こんどは急坂のすっごいガレ場。
これも登りは大変だろうが、下りでも相当の難所で、足の置き場所を考えたり、
石を蹴落とさないようにと気を使うし、下手に踏ん張るものだから疲労が増してだるくなってくる。
それでもしばらくは我慢していたが、八合目の表示にまだそれだけしか下ってないのかとガッカリ。
ちょっと斜面から突きだした展望のいい岩の上にザックを投げ出してへたり込んだ。
そして、ふと上を見上げると、赤や黄色に紅葉した木々が青空とのコントラストを醸しだし、
日差しにキラキラ輝く様は非常に美しい。
脇を登る人や下る人がどんどん通過していく中、しばらくうっとりと眺めていた。

日光の紅葉(7合目避難小屋付近)
さて、休養十分で再度ガレの急坂を下るが、またたくまに嫌になってくる。
と、下の方にトタン屋根の粗末な小屋が見えてきた。
七合目を飛ばして六合目あたりならいいなぁなんて思ってたら、予想通り七合目...
そして、さらにガレ場の急坂は延々と続く。
えーい!いつまで続くんじゃ!と切れそうになったところで、登山道はガレ場から脇の雑木林の中へ。
巻き道ということらしいが、同じ急坂でも木が掴める分だけだいぶんまし。
そして、暗い森の中を下っていくと、再度ガレ場に入ったところで六合目。
このあたりから笹の中の道となり、徐々になだらかになっていく。
そして、周囲のカエデなどが赤く色づき、紅葉真っ盛りとなった。
これこれ!これが見たくて日光まで来たんだと、すっかり機嫌は回復。
すっかり足取りは軽やかになり、あっという間に五合目到着。
ここも七合目と同じようなトタンの粗末な避難小屋がひとつ。
中はすでに満員状態で賑やかな話し声が外まで聞こえていたので、仕方なく休憩を取らず先に進む。

五合目からも色づく木々の中を下っていく。
道には手すりがついており、六合目より上のガレ場とはえらい違いだ。
やがて真っ白な鳥居をくぐると舗装林道に合流。ここが四合目。
ここからは舗装路をしばらく歩き、三合目から再度山道に入る。
そして、食害防止のネットが巻かれた木立の中をどんどん下っていくと、
登拝門と書かれた赤くて立派な門があり、ここから石段を下ると、二荒山神社中宮に到着した。

日光の紅葉(五合目下、中禅寺湖をバックに)
それにしても、ここはすごいコースだった。
標高差は及ばないにしても、この急坂の連続は富士山に匹敵するかもしれない。
特に山慣れていなさそうな人が、へとへとになりながら登っていく様は、
富士山のそれとあまりに似通っていた。
観光地のど真ん中にあるので、「ちょっと登ってみるか」といった軽い気持ちで登ると、
絶対に後悔するのでやめましょう。

さて、ここからは三本松の駐車場までバスで移動する。
バス停に着くと運良くすぐに到着したバスに飛び乗ると、
バスはいくらも進まないうちに渋滞でストップ。
いろは坂での渋滞は想定していたが、こんなところで渋滞するなんて...
とはいえ、歩くにはあまりに長い距離なので、
中禅寺湖をボーっと眺めながら、バスが進むのをのんびりと待った。

渋滞は竜頭の滝で途切れ(このあたりがちょうど見頃だったらしい)
あとはすいすいと三本松に到着。
目の前にある戦場ヶ原の展望台にちょっと立ち寄った後、すごい人出でごった返す駐車場に戻って、
三本松茶屋をちょっと覗いた後、帰路へついた。

日光市街から見た男体山がとても美しくて、まさに憧れの山だったわけだが、
いざ登ってみるとその険しさに非常に驚かされた。
実際、途中で親切なご夫婦に拾われてなければ、本当にヘロヘロになっていただろう。
しかし、それだけに山頂の展望や紅葉はすばらしい。
ルートは表より裏のほうが楽だが、面白みは少なく、やはり男体山は表から登るべきだろうと思う。
体力に自信のある方はぜひ挑戦してください。
でも、私はもういいっす。(笑)


【コースタイム】
三本松駐車場 5:50…梵字滝分岐手前 6:20…(車移動)…志津乗越 6:35…
男体山山頂 8:30-9:45…7合目 10:40…五合目 11:10…二荒山神社中宮 12:05
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