Trekking Reports 〜山歩きの記録

2001.06.09(土) 鍋割山で鍋焼きうどんを食べる【鍋割山 丹沢】

ガスに煙る鍋割山荘
先週に引き続き、2週連続のオフ山行。
今回は主催の利和さんが丹沢で一番のお気に入りという、
寄(やどりぎ)〜雨山峠〜鍋割山のコースを歩くことになった。
集合は小田急渋沢駅に8時。
私が到着したときにはすでに利和さんとお連れのキミさん、そして石原さんが到着されていた。
それから程なく亜美さんと坂元さんが到着。
私は大山でご一緒した石原さんと、先週ご一緒した亜美さん以外の方とは初対面だが、
例によって山好き&メールでさんざんやり取りしている仲なので、初対面という気があまりしない。
挨拶もそこそこに登山口の寄に向けて、2台のタクシーに便乗して出発した。

タクシーは寄バス停を横目にどんどん山の中へ入って行き、寄大橋のたもとで下車。
料金は一人あたり1000円也。人数が多いときはバスよりぜったいお得と利和さん。
バス停からかなり距離を稼ぐことができるので、さもありなんと一同納得。
なお、路肩には数台の車が停まっていたが、
ほとんどスペースはないのでマイカーで入るのは避けた方が無難かもしれない。

まずは亜美さんの提案で一同輪になってストレッチ。
単独の時はついつい忘れがちだが、これをやるかやらないかで道中の疲労が結構異なる。
あと、下山したときにやれば、翌日に疲労を残さないのだが、
この日はビールを飲むのに忙しく忘れた。(笑)

雨山峠に向かうには、まず車止めのゲートをくぐり、沢沿いの舗装路を歩く。
ここからのルートは何度も渡渉するんだと、利和さん楽しそうに解説。
確かに、広いガレた河原で最近の雨でやや水かさの増した沢が現れた。
丸太の橋が架かっていたり、飛び石を恐る恐る渡ったり、ジャンプして飛び越えたりしながら、
新緑に囲まれた、丹沢らしい広い河原をしばらく楽しむ。
秋にはこのあたりは一斉に紅葉し、素晴らしい景観になるんだと、利和さん早くも秋のオフを計画。

そして、コースは沢から外れ小さな尾根づたいに進むようになると、
やがて見晴らしのいい開けた場所に到着。本日最初の休憩タイムとなった。
すると、利和さんとキミさんがおもむろに缶ビール(それもロング缶)を取り出したかと思うと、
いきなり宴会を始めてしまった。
山頂でビールを飲むってのは珍しくないが、登りのそれもまだ幾らも来ていないところで、
ビールの栓を空けるなんて、一同唖然。
私も勧められたが、そんなことしたら山頂までたどりつく自信は皆無。丁重にお断りした。

ここからもコースは変化に富んでいる。
雑木の中を斜面を巻くように進めば、沢に下りたり尾根に上がったり。
崩れた崖に設置された階段もあれば、崩れやすい急斜面を手を使いながらよじ登ったり。
その上、水のないゴルジュまであった。
また、利和さんがかなり心配されていた、崩れやすい斜面に沿った道(崖崩れ跡についた踏み跡程度)は、
ちょうど工事中で、さきほど補強されたばかりのところを歩くことができたので、超ラッキ〜。(笑)
そういえば、この工事の関係者が我々以外で見かけた始めての人だった。
そして山頂までハイカーとはまったく会わず。山頂や大倉へのルートに比べてあまりの静けさに、
確かに利和さんが気に入っているというのがわかる気がした。

そしてついに稜線に出た。ここが雨山峠で、西へ進むと雨山〜桧岳へと稜線が続き、
北へ進むとユーシンロッジへと下り、東へ進むと今回の目的である鍋割山へと至る。
ここにはしっとりと湿りあまり座る気がしないベンチがあったので、荷物置きにしてしばし休憩。
あいかわらず利和さんは休憩のたびに缶ビールの栓を空けているが、
それにつき合っているキミさんもかなりのもの。
ここから雨山まで往復30分ほどだから行ってみたらと石原さん。
地図を取り出して調べると、あの厳しい丹沢の参考タイムで1時間以上になってるんですけど。(笑)
ということで、却下。素直に鍋割山に向かうことにする。

雨山峠からの稜線は快適なブナ林とクサリ場、それに急な階段と、これまたバラエティに富んでいる。
クサリ場はかなりの長さがあるところや、落ちたら助からんなぁといった崖の脇などにもあり、
なかなかスリルを楽しむことができる。
と、坂元さんがこのあたりで起きた事故の話を披露されたので、一同さらに慎重に進む。
そして、やや崩れやすい路面のつづら折りの急登を登りきると、鍋割峠に到着した。
ここも十字路で、南へ向かえば別ルートで寄へ、北はやはりユーシンロッジへと続いている。
さすがにビールが応えてきたのか、やや遅れがちのキミさんとしんがりの利和さんを待って、
しばし休憩。ここまでくると頂上は近いので、各自思い思いのペースで山頂を目指すことになり、
先に着いた人が全員の分の鍋焼きうどんを注文しておくことにした。

新緑の尾根道とクサリ場
最初は私が先頭に立っていたものの、亜美さんに先頭を譲ると一気にスピードアップ。
坂元さんや石原さんも一緒に歩いていたものの、隊列は一気に縦長に。
私は負けじと追っかけたが、あまりに軽やかに階段を登っていく亜美さんを見て挫折。
最初のオーバーペースが祟って、かなりばててきた頃にようやく山頂に到着した。
結局、亜美さんとは2分遅れで、すでに鍋焼きうどんは注文済みだった。
そして、1分ほど遅れて石原さんが到着。その後さらに1分して坂元さんが到着したときに、
鍋焼きうどんが完成する時間となり、4人で鍋割山荘へと向かう。
鍋割山荘では外人さんが1人。と、坂元さんとの英会話が始まり一同そんけ〜。(@_@)
できあがったうどんを持って、外の草原で歓談していると、利和さん、キミさんの順で到着。
キミさんはさすがにビールの飲み過ぎでグロッキー(死語?)だったようだ。

そして、一同輪になって今日一番の目的(私だけ?)である鍋焼きうどんに舌鼓を打つ。
中にはかぼちゃの天ぷらを始め、たまごにかまぼこにキノコに青菜にと、ボリューム満点。
これで900円は安い!下界でも食べられないよ!と賞賛の嵐。
しかし、食べるにつれこのボリュームがあだとなってくる...
う〜、食べきれない〜との言葉があちこちから聞こえだしたが、ここは山の上。
山慣れた方ばかりなので、残飯の処理を考えると食べ残すなんてことができるわけがない。
そして、必死になって詰め込んで全員完食。
特に上がってきたばかりで休憩なしに鍋焼きうどんを食べる羽目になったキミさんには、
かなり酷だったかもしれない。(^^;

で、うどんを食べ終えると、今度はデザートだ!ということで、
満腹の筈なのに山荘でかき氷を食べることになった。
山荘のテーブルでそれぞれかき氷やコーヒーを頼んで、(利和さんはビールを注文。(^^;)
山の話しでさらに盛り上がった。
特に、この冬の大雪で坂元さんが鍋割山で遭難しかけた話題は、
低山徘徊派MLに報告があったのだが、直に本人から伺うとさらに真に迫り、
裏話なども披露されたおかげで、とても盛り上がった。
また、梅雨明けには沢登り体験オフを開催することも決定。今からとても楽しみである。

さて、実はこの日の下りをどうするかについては決めておらず、
余裕があれば塔ノ岳から書策小屋を廻ろうかとの話しもあったのだが、
結局山頂でのんびりと過ごしすぎて時間が遅くなったので、
素直に後沢乗越から大倉へと下ることとなった。
山荘を出ると周囲はすっかり霧に包まれており、せっかくだからと山荘前撮影した記念写真は、
残念ながらぼんやりとしてあまり鮮明とはいかなかった。
(記念写真は利和さんのホームページでご覧下さい。こちらからどうぞ)

さて、後沢乗越へと向かう尾根道は鍋割山へのメインルート。
登りとは反対に人が多く、道は掘れてて階段も多い。
ここの往復なんてコース取りは頼まれたってやりたくないが、
ときどき見かける満開のヤマツツジが多少目を楽しませてくれる。

こういう道の時は単独だと黙々とただ下るだけとなってしまうが、
大勢の時は歓談しながら歩けるため、それなりに楽しむことができる。
パソコンやデジカメの話題からはじまり、坂元さんのお仕事ネタで大ブレイク。
坂元さんオンステージといった雰囲気で、マスコミの話やこの間の小学生殺傷事件のことなど、
一同感心して聞き入っていた。(このあたりはぜひオフでご一緒してお聞きください。)

ほとんどしゃべりばかりで周囲の印象があまり無いまま、いつのまにか後沢乗越に到着。
ここからは暗い谷沿いの道を二俣に向けて下っていく。
やがて前方に鍋割山荘の主、草野さんのランクルが現れ林道と合流。
ここには水の入ったペットボトルが山と積まれ、余裕のある人は持って上がって欲しいとの記述。
なるほどボランティアでこれらの水を持って上がるのもいいかもしれないなぁなどと思ったが、
それはまたのお楽しみ。
ここから果てしなく続く大倉への林道歩きが始まった。
ま、林道とは言っても舗装路ではないので、単調さを除けば別に辛くはない。
それに喋りながら歩くには、足元に気を使わなくて済むので、都合がいい。
途中二俣で休憩しながら1時間半ほど歩いたが、あっというまといった印象だった。
ただし、喋るのに夢中で周囲の印象は全くなし。(^^ゞ

相変わらずハイカーで賑わう大倉バス停についたとき、誰ともなく乾杯しようという話になり、
道を挟んだ向かいのお店に入って、中ジョッキ片手にさらに山談義。
最後にはバスの中でもワイワイと歓談し、非常に賑やかで和やかなオフとなった。

ず〜っとビールを飲み続けた利和さん。話題が湯水のように尽きない坂元さん。
山に行き始めて2ヶ月とは思えない健脚ぶりを披露した亜美さん。
林道に落ちているゴミを拾いながら歩かれていた石原さん。と、
結局、山よりも個性的な面々の印象がより強く残った山行だった。


【コースタイム】
寄 8:30…雨山峠 10:40-10:45…鍋割峠 11:40…鍋割山 12:00-13:40…
後沢乗越 14:25…二俣 15:05-15:15…大倉バス停 16:25



なお、この時ご一緒した利和さん、石原さんはそれぞれのホームページで
この時のレポートをアップされています。ぜひ併せてご覧下さい。

利和さんのホームページ「神奈川の散歩路」

石原さんのホームページ「Out Door Life・山歩き」


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