Trekking Reports 〜山歩きの記録

2001.05.19(土) 奥秩父初見参は花と岩の山 【両神山 奥秩父】

両神山山頂から奥秩父主脈方面を望む(70K)
朝6時半過ぎ、日向大谷の両神山荘近くに到着すると、1人の老人が手招きしていた。
どうやら、駐車場の整理をしているようだが、ということは有料なのかなと尋ねると、
500円で料金は両神山荘で払ってくれとのこと。
身支度を整え、登山口からちょっと両神山荘に立ち寄ると、井戸端会議の真っ最中。
駐車料金を払いにきたと告げると、なんか意外そうな顔をされた。
う〜ん、真っ正直に料金を払う人って少ないんだろうか。
(駐車料の領収書があるわけでもなし、ナンバーを聞かれるでもなしで、
あのまま無視しても問題なかったかも...
でも、施設を利用させていただくのだから、ちゃんと料金は払いましょうね。)

両神山荘からは暗い植林の中に入っていき、沢に沿って進む。
細かいアップダウンはあるものの、標高はほとんど変わらず、
ダラダラ登り+急下りというパターンが多いので、逆に下っているんじゃないか
という錯覚を受けるほど。一度などは間違ったんじゃないかと思って、引き返してしまった。

今回のルートは標高差が1000m以上あるので、ルートの半分で全然標高を稼げなかったとなると、
残りの半分に待っているはずの急登を思って、ちょっと気が重くなってきた。
やがて沢を一度渡って渡り返すと、予定どおりついに急登が現れる。

手を使わなければ登れないほどの急坂ではないが、いかんせん距離が長い。
それに腕時計の高度計がお節介にもまだ800m以上残っていると教えてくれるものだから、
精神的にもかなり応える。ただ道脇には紫色のカキドオシが群生していて、
少しは気を紛らわせてくれる。そして、周囲の花にニリンソウが混じりはじめ、
弘法大師の石像がある水場「弘法の井戸」を過ぎると、やがて清滝小屋に到着した。

清滝小屋は小綺麗なログハウス風の建物で、周囲にはベンチやトイレも設置されていたので、
ベンチを拝借してちょっと休憩した。

ここからは白井差へのルートもあるのだが、案内図は白井差ルートが白く消され、
その下には「白井差方面通行不能」と書かれた紙が貼り付けてあった。
この時は知らなかったのだが、地権者との間でいろいろとゴタゴタがあるということだ。
(詳細はこちらでどうぞ。)

さて、清滝山荘からはさらに急登が続く。
つづら折りに登っていく道端には一面ニリンソウが咲き誇っているのだが、
あまりのしんどさにゆっくり堪能している余裕がない。
なんと、デジカメで写真を撮るのも忘れてしまった。
そして、ようやく稜線上に到着。
道標には産休尾根と書かれていたが、どういういわれがあるのだろうか。

ここからはなだらかな尾根歩き...となるわけはなく、クサリ場の連続する岩場となる。
ただ、ダラダラ登りを続けてきた身にはいい気分転換となったようで、
適度のスリルを堪能しながら登っていくと、意外とあっさりと両神神社に到着した。
二組あるテーブル付きのベンチに腰掛け周囲を見回すと、
赤い鳥居と避難小屋のような社があり、オオカミのこま犬が異彩を放っていた。

この両神神社までくると、標高差もあまりなく山頂はもう近い。
快適な稜線歩きはところどころでアカヤシオを見ることもでき、大満足。
ただ、登山道のところどころに立入禁止のロープが張られていて、
最初は地盤が緩くなっているのかと思ったが、
どうやらこれも前述の地権者とのトラブルが原因のようだ。

山頂直下で咲き誇るアカヤシオのトンネル
山頂直下にやってくると大きな岩場となっており、山頂は岩の上ということらしい。
この周囲のアカヤシオは特にすばらしく、さながらアカヤシオのトンネル状態だ。
そして、丸太の橋を渡り、最後のクサリ場をよじ登ると山頂に到着。
狭い山頂はハイカーでごった返していた。

とりあえず、空いている場所を探して人混みをウロウロ。
なんとか座れる場所を見つけて昼食をとることにした。
天気は良いものの霞のため遠望はイマイチ。残念ながら富士山は見えなかったが、
奥秩父主脈と甲武信ヶ岳はなんとか見ることができ、とりあえず満足した。

また、山頂には祠や首のない地蔵などがあり、両神神社の奥社となっているようだ。
そして、ほとんどすり切れて文字が消えかかっている同定板と
日本観光地100選に選定されたことを記念した石碑。(最初、宗教関係の石碑かと思った。)
そして、忘れてはいけない岩に埋め込まれた一等三角点。
周囲は多少の雑木が展望を妨げるが、花をつけたアカヤシオが多く、逆に展望を引き立てる。

しばらく時間を過ごしていると、次から次へとハイカーが上がってきたので、
そろそろ場所を譲ることにして下山の準備にかかった。

下山は往路を下るのだが、両神神社のところにあるのぞき岩への道標が気になって、
そちらに向かうことにした。
近くにあるのだろうと高を括っていたら急坂をけっこう下り、通行止めとなっている
白井差へのルートとの分岐を過ぎたのち、岩場が現れた。
ここはすごい断崖絶壁で、標高差800m近くある白井差が足元に見えている。
それに、岩場はなだらかに絶壁の方へと傾斜しているので、
ただ立っているだけでもかなりの恐怖感がある。
たぶん天気がよいと富士山の絶好の展望台となるのだろうが、今日はやはり雲に覆われたまま。
それでも白井差の新緑の森は素晴らしく、恐る恐る断崖を覗き込んだりして時間を過ごした後、
再度両神神社への急坂を上り返した。

のぞき岩から新緑の白井差方面を見下ろす
両神神社では単独の男性が休憩されていて、白井差から登ることができたのか?と
話しかけてきた。どうやら勘違いされたようだ。
のぞき岩へピストンしてきただけと答えた後、この男性からなぜ白井差方面のルートが
通行止めになっているのかをはじめて聞くことができた。
それにしても、通行止めになった理由のひとつにハイカーのマナーの悪さがあげられている
ことは返す返すも残念である。
(なんとなく取って付けたような理由に見えるのは、私がハイカーだからだろうか)

さて、登りで楽しんだクサリ場を下り、清滝小屋へ向かう途中で七滝沢ルートとの分岐がある。
時間があればそっちに向かおうかと思っていたが、持参した水がかなり少なくなっていたので、
清滝小屋で水を補給するために七滝沢ルートは断念して来た道をそのまま下った。

途中では多くの団体とすれ違い、時間的にたぶん清滝小屋泊まりの予定なのだろうが、
30人以上の団体もあったので、小屋はかなりごった返したことだろう。
多くの団体に道を譲りながら、ここが日本百名山のひとつであることを思い出した。
百名山の風物詩は「掘れた道」「崩壊した階段」「団体」だなぁと妙なことを考えながら
急坂とそれに続く長いアップダウンを進んでいき、ようやく日向大谷の駐車場に到着した。

駐車車両は朝よりかなり増えており、駐車場へ向かう途中の路肩まで駐車車両で溢れていた。


花に岩に展望にと、さすがは百名山といえる山で、あと遠望が利いていればとちょっと残念。
でも、もう一度訪れたいと強く思う素晴らしい山だった。
今度はさらに道が険しいという八丁峠から登ってみようかな。


【コースタイム】
日向大谷駐車場 6:55…会所(七滝沢分岐) 7:25…清滝小屋 8:40-8:50…両神神社 9:40-9:45…
両神山山頂 10:15-10:45…のぞき岩 11:10-11:15…清滝小屋 12:00…駐車場 13:25
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