Trekking Reports 〜山歩きの記録

2001.05.13(日) 百名山の展望は百名山から【黒檜山 赤城】

大沼と上州の百名山勢揃いの展望(70K)
関越道を下り、大沼(おの)の畔にある駐車場へむけて赤城道路を走っていると、
バイクの爆音が到るところから聞こえてくる。
どうやら赤城山は我々山好きのみならず、バイク好きにとっても特別なところらしい。
やがて地蔵岳の脇にくると、大勢のハイカーを車道脇に見かけるようになった。
バイクをとばしている若者を苦々しげに見つめるハイカーも多いが、私的には目的は違えども、
同じ山を楽しんでいる仲間に見えるのは、昔自分もバイクにまたがっていたからだろうか。
(でも、オフローダーで林道を掘り起こす輩は嫌い。)

そうして、国民宿舎緑風荘近くの駐車場に到着した。
結構広い駐車場には車はまばらで、どこに止めるか迷うほどだった。
ガイドブックに混雑するようなことが書いてあったので早起きしてきたのに、なんだか拍子抜け。

それにしてもこのあたりは、大きく静かな大沼とそれを囲む山々、それに涼しげな風と、
大沼の畔で昼寝をするだけでも来る価値がありそうな、とても気持ちのいいところだ。

この風景を早く上から見たいと感じ、手早く支度を済ませて道標の示す方向に向けて
車道から登山道へと分け入った。

歩き始めは低い笹の中の道だが、すぐに急斜面のつづら折りとなる。
足元は丸太の階段が崩壊して、逆に歩行の邪魔になっている。
また、道が掘れて岩や木の根がむき出しになっているのは、人の多い百名山ならではの特徴だ。

たぶん観光ついでの山登りと思われる方々が、道脇で喘いでいる脇を通り抜け、
最後に手すり付きの立派な階段を登ると尾根上に出ることができる。

この尾根はなかなかの展望だが、最も見たかった大沼の展望は雑木に阻まれ今ひとつ。
なだらかで、笹と雑木の明るいなだらかな尾根道をどんどん歩いていくと、
やや急な登りを経て駒ヶ岳に到着する。

山頂付近は雑木の隙間からの展望だが、東への支尾根へ10mほど進んだところでは、
南から東にかけての展望が楽しめる。ただ、ここから南や東には主だった山はなく、
また例によって霞で遠望は全滅なので、楽しめるような展望はなかった。
そして、ここでは展望を楽しむことができないことを皆さんご存じなのか、
後から来たハイカーが立ち止まることなく、足早に通り過ぎていく。

ここからはいったんゆるやかな下りとなり、せっかく稼いだ標高をどんどん吐き出していく。
やがて、鞍部の花見が原に到着。とても広々としていて、木々も少なく展望を遮らないので、
正面に壁のように立ちふさがる黒檜山(くろびやま)、反対側にはなだらかな駒ヶ岳という、
対照的な山々を楽しむことができる、絶好のビューポイントとなっている。

そしてここからは鬼のような急登が始まる。
丸太の階段があったらしいが完全に崩壊していて、ただの障害物に成り下がっている。
「まったく、障害物競走のハードルじゃないんだから」と、愚痴を言いながら丸太をまたいで、
急登を登っていき、ようやく大沼の展望が見えるようになってきたら、
やがて立派な鳥居のある祠に到着した。

最初はここが山頂かと思ったが、御黒檜大神を祀った石祠のある小ピークということらしい。
ただ山頂は目と鼻の先で、山頂で騒ぐ団体の喧噪がここまで聞こえてきていた。
どうやら山頂はすごい人出のようだったので、とりあえず団体が下山するのを待とうと思い、
ここで休憩を兼ねて、時間調整をすることにした。

しばらく待望の大沼方面の展望を満喫したのち地図を眺めていると、
山頂の北側に展望良好のビューポイントがあるらしいことに気づいた。
どうせならそこで山頂が空くのを待とうかと思い、まずはごった返す山頂に向けて歩きを再開した。

石祠からは5分程度で山頂に到着。予想通り人出が多く、
賑やかだったのは学生と思われる若者の団体が大騒ぎしていたためのようだ。
とりあえず、賑やかな山頂を尻目に展望ポイントの方へと進んでいくと、
いきなりの笹藪になっている。笹の背丈は低いし、踏み跡はしっかりしているので、
それほど難儀するところでもないが、今までの道とは全く異なった様子から、
どうやら展望ポイントまで向かう人は少ないらしいと想像された。

笹に隠れた踏み跡を外さないように注意しながら、5、6分ほど進むと突然岩場が出現する。
そこは笹もなく岩がごろついた広場になっているので、ゆっくりと座って展望を楽しむことができる。
早起きのせいでお腹も空いていたので、ここでちょっと早いランチタイムにした。

展望は大沼や対岸の地蔵岳はもちろんのこと、もっとも目を引いたのがピラミッド状の美しい武尊山。
そして、その周囲には谷川岳から尾瀬の至仏に燧、日光の白根に男体山など、
残雪で白く光る上州の山々が、南アルプスに匹敵するような美しさで輝いていた。

白く輝く上州の山々(武尊山、至仏山、燧ヶ岳)
この広場からもうすこし笹藪を北へ進んだところには藪の中に大岩が並んでおり、
その上からだとさらに素晴らしい展望が期待できそうだったので、藪を掻き分けそちらに向かうと、
先客の単独の男性が展望を楽しんでいる真っ最中だった。
話しかけると、「俺はここから見える山のほとんどに登った」と、自慢されたのち、
それぞれの山を解説付きで同定していってくれた。
日帰り派を続ける限りは手の届かない山々ばかりなのだが、こうやって自分の目で見てしまうと、
どうしても行かなきゃという気にさせられてしまうのは、夜叉神峠から南アルプスを眺めたときと
いっしょ。ここもまた夜叉神同様私にとってかなり危険な山だったようだ。(^^ゞ

まだまだこの展望を楽しんでいたいところだが、帰りにはまた長距離ドライブが待っているので、
仕方なく下山することにして、まずはヤブを掻き分けて山頂へ戻った。

黒檜山山頂は先ほど通過したときは、じつは空いていたんだと思えるほどの人出で、
まさに立錐の余地もないといった状況。とりあえず記念写真のシャッター押しをお願いしたあと、
一目散にラッシュアワーの満員電車状態の山頂から逃げ出した。

下山は黒檜山北登山口(猫岩経由コース)を辿る。
このコースの坂は登りのときの花見が原からの登りと同様のものすごい急斜面。
高低差は当然こっちのほうがあるので、登ってくるハイカーは一様にかなりお疲れの様子で、
登山口からの標高差は500m程なのにこれほどしんどそうな坂道はあまり見たことがない。
実際、私は下っているにもかかわらず、かなりの疲労を感じてしまった。
また、途中ですれ違ったハイカーに、駒ヶ岳から登ったと言ったら、
「ずるい!」と突っ込まれてしまった。(^^ゞソウイウモンダイジャナイダロウ

急な尾根道の向こうには大沼の展望
尾根の先端で大沼の大展望を楽しんだのち、最後まで続く急坂を下りていくと、
ようやく大沼を周回する車道に出ることができた。

ここからは車道を駐車場まで戻るだけなのだが、急な坂道がかなり足にダメージを与えており、
足を引きずるようにして(ちょっと大袈裟)、ようやく駐車場までたどり着いた。
朝はガラガラだった駐車場も、さすがにこの時間になると満車状態になっていた。


上州の山というのは、私の頭に全くなかったのだが、(除く尾瀬)
あのような素晴らしい山々を見せつけられてしまうと、行かないわけにはいかないだろうなぁ。
山行のテリトリーが拡大されたことは、喜んで良いのか悲しんで良いのか...。
とりあえず、まずは尾瀬だな。



【コースタイム】
大洞の駐車場 7:55…駒ヶ岳 8:40…御黒檜大神石祠 9:35-9:40…黒檜山 9:45…
展望地 9:50-10:35…黒檜山 10:40-10:45…北登山口 11:40…駐車場 11:55
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