Trekking Reports 〜山歩きの記録

2001.05.12(土) 3週間ぶりの関東の山は丹沢から【檜洞丸 丹沢】

大笄手前から富士山と大室山を望む(103K)
7時半すぎに西丹沢自然教室に到着した時、駐車場はすでに車で溢れかえっていた。
ちょっと狭いところに、無理矢理車を押し込んでなんとか駐車場所を確保したが、
こりゃ山もすごい人だろうと思いひと思案。
人の多いツツジ新道(ゴーラ沢出合経由のコース)を後回しにして、犬越路経由で登ることにした。

車の通行量が多い車道脇を黙々と歩いていくと、車止めのゲートが見えてきた。
用木沢出合というところで、このあたりはやや広くなっていて駐車地として利用できるが、
やはりこの日はすでに満車状態だが、人の気配はまったくなし。

林道は用木沢沿いに少し進んだところで終点となり、大きな鉄の骨組みに木の踏み板の
水色をした橋を渡ると、すっかり山道となる。

階段で堰堤を越えると、なんでこんな山の中にと思えるほど広々としてガレた川岸にでる。
雰囲気としては六甲の市ヶ原といった感じだろうか。
バーベキューとかに最適そうだが、この日はやはり誰もいない。

ルートは飛び石や丸太の橋で何度も渡り、どんどん奥へと進んでいくが、河原歩きが延々と続く。
したがって、標高も全然上がらず、いつになったら峠に着くんだろうと思った頃、
ようやく道は川から離れはじめたと思ったら、今までとは正反対の急登となった。
周囲が新緑の雑木林なのが救いだが、急登の不意打ちを食らって、
悲鳴を上げながら登るとようやく峠の犬越路に到着した。

案内板やベンチが設置され、避難小屋まである峠は南方向の展望に優れ、
なかなか気持ちの良いところだ。
そして、ここには先客の単独行の男性がくつろがれていた。
話しかけると、丹沢の常連さんで、今日は大室山に向かうということだ。
で、先週は私が向かう大笄への尾根道を歩かれたそうで、そのときに貴重な情報を得られた。
それは、ある花が先週歩いたときに蕾だったので、今週は見頃のはずとのこと。
で、ある花とは「コイワザクラ」。後にML低山徘徊派でうかがったところ、
丹沢が属するフォッサマグナ地区特有の種ということで、かなり珍しい花とのことだ。
この男性はわざわざ図鑑を持ち出して、コイワザクラを教えてくれた。

岩場で寄り添うように咲くコイワザクラ
礼を言ってこの男性と別れ、檜洞丸へ向かう尾根を歩き始めた。
尾根道は細かいが急なアップダウンを繰り返し、右手に木々の間から覗き始めた富士山を
楽しみながら、進んでいくとやがて岩が多くなってきて、ふと足元を見ると、
さきほど教えられたばかりのコイワザクラがひっそりと咲いていた。
ハイカーに蹴飛ばされたのか、ちょっと汚れてくたびれていたが、
とりあえず写真を撮って先へと進む。
そして、岩場が多くなるにつれてコイワザクラも多くなってきて、
大笄付近ではコイワザクラだらけとなった。
また、小笄、大笄付近はちょっとしたクサリ場も多く、適度なスリルを味わうこともできるし、
背後を見ると富士山の展望もすばらしいので、この尾根コースをいっぺんに気に入ってしまった。

そして、大笄を越えると雰囲気は三度一変する。
笹野原のなだらかな稜線となり、まるで岩場などは無かったかのようだ。
北側の神ノ川から登るコースとの合流ポイントにはベンチが設置され、
しばらく休憩した後、なだらかな斜面を登っていくと、すぐに熊笹ノ峰に到着する。
背の低い笹に覆われた広々とした平原で、雑木に囲まれたそこは1500m超の山頂ではなく、
町中の公園の遊歩道のようだ。

熊笹ノ峰を通過すると、正面におわん型のピークが現れた。
塔ノ岳から見た檜洞丸はもっと急峻な印象を受けたので、これは手前のピークだろうと思って
歩いていると、山頂から大勢の人の声が聞こえてきた。どうやらこれが檜洞丸山頂だったらしい。
それにしても見る方向でこんなに印象が変わることに驚くと共に、まだ先と思っていた山頂が、
目の前だったことに、ちょっと得をした気分。(その逆はしょっちゅうなんだけどね。)

そしてやや急な斜面を登り、最後に階段を登り詰めると、檜洞丸山頂に到着した。
山頂はすごい人出で、いままでの尾根道での静かな歩きとは一変。
周囲はブナ林で広くなだらかなので、山頂という趣はまったくない。
人も多いので、お昼休みのビジネス街の公園といったところか。
人々の周りをウロウロし、なんとか座るところを探して、ランチタイムとした。

下りは予定ではシロヤシオが咲き乱れるツツジ新道を辿る。
だが山頂での情報収集では、シロヤシオは全く咲いていないとのことだった。
出発前にも同様の情報は得ていたのだが、少しは期待していたので、ちょっと残念。

ブナとバイケイソウの中を縫うように木道が通る
さて、山頂からしばらくは木道上を歩く。
地面には至る所でバイケイソウが大きな葉を広げているので、どうやらその植生保護らしい。
そして木の階段を下りたところから、急な下りが始まる。
ふと周囲を見ると白っぽいつぼみをつけた木々が多く見られる。
あまり自信はないが、どうやらこれらがシロヤシオなのだろう。
まだ蕾は固く、どうやら来週でも難しいんじゃないかという印象を受けた。

ときどきクサリ場もあるほどの急坂(とはいっても、ロープをつかまなくても降りられる程度)
を下りていくと、下からはどんどんとハイカーが登ってくる。
この分だと、シロヤシオが見頃を迎えると思われる再来週にはどれほどの人出になるのか。
そう思うと、今日が見頃でなくて良かったとも思えなくもない。(^^ゞ

やがて展望園地に到着したが、おばちゃんの団体が非常に賑やかだったので、
あまり休憩もせずおわれるように先へ進む。
まぁ、展望を楽しむにも富士山は全く見えなくなっていたので、あまり惜しくはない。
ここからは心持ち傾斜は緩やかになり、手すりのついた石段を下りるとゴーラ沢出合に到着する。
ここは登りで通った用木沢によく似たガレ場の河原。ただすぐ先では堰堤から流れ落ちる水音が
大きく響いており、その点が用木沢の静けさとはちょっと異なっていた。

そして、沢を渡って右岸に取り付くと、斜面沿いに道は続き、沢がだんだん低く見えてくる。
周囲は薄暗く、今回のルートではもうおなじみの数本の丸太をつないだ橋を渡っていくと、
やがて車の排気音が聞こえはじめ、最後にガレた沢を通って、車道に降り立った。

もともとシロヤシオが目的だったのだが、犬越路〜檜洞丸の楽しい尾根道や、
コイワザクラとの出会いなど、運良く非常に充実した山行となった。
でも、こんなにうまくいくのは稀なので、やはりちゃんと下調べをしなくちゃね。


【コースタイム】
西丹沢自然教室 7:55…用木沢出合 8:20…犬越路 9:20-9:35…熊笹ノ峰 11:25…
檜洞丸山頂 11:50-12:20…ゴーラ沢出合 13:50…西丹沢自然教室 14:25
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