小さなバイキング ビッケ
- Aloysius' Rating:  5/10
2009年 ドイツ 85分
監督:ミヒャエル・ブリー・ヘルビヒ
出演:ヨナス・ハンメルレ、ワルデマー・コブス、ニック・ロム


少年ビッケはフラーケの族長ハルバルの息子で、力はないけど考えることがとても上手で、父親と力比べをして知恵でまかしたりしていたが、あるときフラーケの村に謎の船が現われて仮面をかぶった男たちが襲いかかり、子供たちをことごとくさらうので、たまたま難を逃れたビッケは父親や村の男たちとともにバイキング船に乗り込んで子供たちを救うために海へ乗り出し、間もなくいじわるスベンの船隊に遭遇して霧のなかへ逃れ、そこでなぜかジャンクに出会って、これが村を襲った船に違いないと確信した一行はこのジャンクに勇んで乗り込んでいくが、なにがなんだかわからないうちにジャンクは沈没、海へ流されたビッケは海賊スベンの捕虜となり、スベンのことばから村の子供たちがさらわれた理由を知ってスベンの船から逃げ出すと父親の前へ戻ってスベンの計画を伝え、フラーケの村の男たちはスベンに先回りするためにビッケの計画に耳を傾ける。 ルーネル=ヨンソン『小さなバイキング ビッケ』の実写映画化。小学生のころに原作を読んだりアニメを見ていたこちらとしては、なんとなく寸詰まりなロングシップが出てきただけでちょっと感動する。子供たちはみんなかわいいし、美術面やキャスティングにそれなりの手間がかかっていることは画面からもうかがえるし、とにかく楽しい映画を作ろうという意気込みも好ましい。ただ、残念ながら意図に対して演出の力が及んでいない。全体にリズムがよろしくないし、能力に対してキャラクターや状況が過剰になっているし、しゃれたつもりの場面転換もセンスが悪くて失敗している。ちょっと残念。

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