アルゴ
- Aloysius' Rating:  7/10
2012年 アメリカ 120分
監督:ベン・アフレック
出演:ベン・アフレック、ブライアン・クランストン、アラン・アーキン、ジョン・グッドマン、ヴィクター・ガーバー、テイト・ドノヴァン


1979年11月、テヘランのアメリカ大使館が占拠されたとき、大使館の裏口から外へ出てカナダ大使の私邸に難を逃れた六人がいて、発見されれば処刑されるであろうという予測にもとづいて国務省はこの六人を救出するために策を練るが、考え出したアイデアはCIAの救出専門家トニー・メンデスによってことごとくダメ出しをされ、そのトニー・メンデスはテレビの画面に映し出された 『最後の猿の惑星』 から別のアイデアを思いついて特殊メイクのジョン・チェンバースに連絡を取り、ジョン・チェンバースのつてを得てプロデューサーのレスター・シーゲルを計画に引き入れ、CIAおよび国務省の了解を得てSF映画『ARGO』の脚本を買い、絵コンテを作り、キャストをそろえ、『バラエティ』誌に製作発表の記事を載せ、テヘランのカナダ大使館にいる六人にロケハンのためにイランを訪れたカナダ人スタッフという偽装を準備すると、単身イランを訪れて文化イスラム指導省で正式にロケハンの許可を取り、カナダ大使私邸を訪れて六人と接触し、計画の危険性におびえる六人を説得して脱出のための準備を進める。 つまりそれでなくても不愉快な出国審査に革命防衛隊が加わっていたりすると半端ではなく不愉快になるという話である。トニー・メンデスに扮したベン・アフレックがいかにも70年代的な外見をまとって救出の専門家を地味に演じて、これがなんというのか実にいいし、ジョン・チェンバースのジョン・グッドマン、レスター・シーゲルのアラン・アーキンはいかにもハリウッド人士といった役を楽しそうに演じている。ベン・アフレックの演出は 『ザ・タウン』 同様、よく目配りが利き、この秘密作戦の成功を一方的に描くのではなく、アメリカ、イラン双方の関係者を上から下まで怠りなく配置して、それぞれに人間味のあるキャラクターを与えている。テヘランのモブシーンは迫力があり、エンドロールで登場するオリジナルのフッテージは事件の再現に対する自信の表われであろう。バランスよく作られた、見ごたえのある作品である。ただ、40になったかならないかの監督の作品としてはバランスがよすぎるのではないか、という気もする。クリント・イーストウッドが60を過ぎてから撮った映画のように見えなくもない。スタジオのシーンで背景に『宇宙空母ギャラクティカ』のサイロン・センチュリオンがちらっと出てくるのがなんだかうれしかったりする。

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