マネーボール
- Aloysius' Rating:  7/10
2011年 アメリカ 133分
監督:ベネット・ミラー
出演:ブラッド・ピット、ジョナ・ヒル、フィリップ・シーモア・ホフマン、ロビン・ライト、クリス・プラット


2001年、地区優勝を逃したアスレチックスは主力選手を失い、翌年のために陣営の立て直しに取りかかるが、とにかく貧乏球団で予算がない、ということで、GMのビリー・ビーンは選手を買いにいったインディアンズで選手を買うかわりに選手の分析をしているイェール大学経済学部出身の若者ピーター・ブランドを手に入れて、ピーター・ブランドの分析結果にしたがって出塁率が高くて安い選手を集めてみると、球界が見放したような選手ばかりなので、まずアスレチックスのスカウトたちの反発を買い、監督の反発を買い、それでもその陣営で2002年のシーズンに入るとアスレチックは連敗を続け、監督がGMの指示に反して新たに投入した選手を使おうとしないと怒り狂ったGMは監督が使っている選手を放出、降格で試合からはずし、監督がしかたなしにGMの指示したラインアップにしたがって選手を動かし始めると、いったい何が起こったのか、アスレチックスは勝つようになり、20連勝という前人未到の記録を達成するが、地区優勝では敗北する。 GMがブラット・ピット、監督がフィリップ・シーモア・ホフマンで、このフィリップ・シーモア・ホフマンがいかにも監督らしい役作りをした結果か、妙にワイルドな感じに仕上がっていて、雰囲気がジョー・ドン・ベイカーに面白いほどよく似ている。映画はGMビリー・ビーンが抱える敗北感や不安、あるいは希望を少ない言葉でたくみに構成し、ブラッド・ピットはこの老け役を演じて人物に説得力を与えている。語り口はどちらかと言えば淡々としているが、ほどよい抑揚が織り込まれ、真摯に作り込まれた映像は見ごたえがある。

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