復讐捜査線
- Aloysius' Rating:  6/10
2010年 イギリス/アメリカ 116分
監督:マーティン・キャンベル
出演:メル・ギブソン、レイ・ウィンストン、ダニー・ヒューストン、ボヤナ・ノヴァコヴィッチ、ショーン・ロバーツ


トマス・クレイヴンはひさしぶりに家に戻った娘を暖かく歓迎するが、その娘は間もなくからだに変調をきたして医師の必要を訴え、またあらぬことを口走るので、あわてたトマス・クレイブンは娘をうながすと医師を求めて家から出ようと急ぎ、玄関の戸を開けたところで路上からクレイブンの名を叫ぶ男がショットガンを発砲し、放たれた弾は娘の命を奪い、トマス・クレイブンは自分がそもそも警官であることから、犯人は自分に恨みを抱く人間であると考えるが、どう考えてみても思い当たるふしはなく、一方、娘の所持品を調べて娘のボーイフレンドの家を訪れると、このボーイフレンドはなにやら怪しい挙動を示し、なにやら極秘事項を抱えているようなことを口走り、娘の知人に電話をかけると、この知人もまた妙な脅え方をして、なにやら極秘事項を抱えているようなことを口走り、どうやら娘も娘の周辺人物もそろって極秘事項を抱えて命を狙われているようなので、その線に向かって調査を進めて娘の勤め先を訪れると、応対に出た社長はここには極秘事項があると言い、その極秘事項がなんのかはいっこうにわからないまま、どこからともなく依頼を受けた真相隠蔽の専門家がトマス・クレイブンの周囲に現われて真相の隠蔽に取りかかり、それでも負けずに調査を続けていくと周辺には死体が転がり、トマス・クレイブンもまた命を狙われ、どこかで権力が動いて仲間の警察からも見捨てられるが、それでも負けずにがんばって、ついに娘の復讐を果たす。イギリスのテレビ映画のリメイク、ということだけど、オリジナルは見たことがない。マーティン・キャンベルの演出は抑制されたスタイルを維持しながら映画をしぶいサスペンスでまぶし、トマス・クレイブンに扮するメル・ギブスンは怒れる父親をよく演じて、これはいい味を出していた。真相隠蔽の専門家がレイ・ウィンストンで、これはいかにもそれらしいが、むやみと謎めかせたせいか、それらしいだけで終わっている。で、結局、何が起こっていたのかというと、娘の勤め先の会社は政府から核物質の管理を請け負っていて、それを表看板に裏では外国製の部品を使って外国製に見える核兵器を開発していて、娘とその仲間はそれを告発しようとしていたのである。サスペンスが嫌いでなければ、それなりに面白い映画だと思う。

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