紀元1年が、こんなんだったら!?
- Aloysius' Rating:  5/10
2009年 アメリカ 97分
監督:ハロルド・ライミス
出演:ジャック・ブラック、マイケル・セラ、オリヴァー・プラット、デヴィッド・クロス、ハンク・アザリア


原始人の村にまったく役に立たない上に空気が読めない二人組がいて、とりわけ読めないほうがジャック・ブラックで、もう一方のいくらかましなのがマイケル・セラで、どちらもそれぞれの仕方で村の娘に下劣な欲望を抱いてはいるものの、なにしろ役に立たないという理由で相手にしてもらえないので、そこをなんとかするためにジャック・ブラックがエデンの園におもむいて禁断の木の実を食べたところ、なんとなく知恵っぽくなったという以上の効果はなく、しかも食べたところを見つかったために村から追放されるはめになり、二人で山を越えていくとそこではアベルが牛を飼っていて、そこへ早速カインがからんでアベルを殺し、カインから殺人の従犯となる可能性を指摘された二人は今度はカインと逃げることになり、逃げたところでカインに奴隷に売り飛ばされ、どうにか逃げて山へ入るとアブラハムがいて、そのアブラハムはイサクを奉げようとしているところだったので、ジャック・ブラックが神の声を勝手に代弁して場を収め、アブラハムからソドムの歓楽について聞かされて思わず生唾を飲み込み、割礼をされそうになってまた逃げ出し、道をよく知っているイサクの案内でソドムを訪れ、そこでなぜか警備兵をしているカインと再会してカインの推薦で二人も警備兵となり、恥知らずなことをしているうちにソドムの革命に飲み込まれる。
ジャック・ブラックはいつもと同じように厚かましいので、わざわざ原始人という設定にする必要はなかったような気がしないでもない。それなりに笑えるものの、旧約聖書時代という素材の処理を急ぎすぎたような気配があり、そのあたりがハロルド・ライミスの重たさとあまりに噛み合っていないし、安易に解放されてしまうソドムがイラクを思い出させて居心地が悪い。オリヴァー・プラットの神官が、なんというのか、不気味であった。

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