アフター・インパクト
- Aloysius' Rating:  6/10
2007年 ドイツ 94分
監督:シュテファン・シュナイダー
出演:デニス・キュービック、ミーガン・ゲイ、パスカル・ラングデイル、ヘレナ・リンデマン


6500万年前の天体衝突と同じことが現代世界で起こったらどうなるのか、というまじめな科学シミュレーション。接近中の彗星が火星軌道を越えたあたりでまず核爆弾搭載の衛星で迎撃し、現在のテクノロジーで大型の彗星の軌道を変更することはできない、という理由でむなしく失敗、衝突の二週間ほど前に衝突地点が判明し、前回と同じユカタン半島に衝突する。天文学、分子生物学、社会心理学、環境学などさまざまな分野の科学者たちのインタビューを交えながら、爆心地点から百キロほどのベラクルスでたまたま生き残ったメキシコ人、ハワイのマウイ島にいたNASAの科学者、カメルーンのバカ族、パリに住むフランス人の一家の四軸にわけて居住地域による被害の違いを衝突直後からその数年後まで、多少のドラマを織り込みつつ、きわめて淡々と描写していく。災害の特殊効果などに格別の派手さはないものの、映画自体はおおむね良心的な作りで好感が持てる。

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