THE CLASH ザ・クラッシュ
- Aloysius' Rating:  6/10
2008年  カナダ/アメリカ/イギリス/ドイツ 94分
監督:スチュアート・ゴードン
出演:ミーナ・スヴァーリ、スティーヴン・レイ、ラッセル・ホーンズ、ビールキヤ・バーナード、キャロリン・パーディ=ゴードン


プロビデンスの町の老人福祉施設で介護助手をしているブランディ・ボスキは上司から昇進の可能性を教えられて舞い上がり、土曜日出勤を承諾する。そしてその土曜日の早朝、遊びからの帰りにショッピングカートを押して歩くコート姿の男を車で撥ね、男は頭からフロントガラスを突き破って重傷を負い、狼狽したブランディ・ボスキは男の下半身を窓から生やした状態で一度は病院まで行くものの、怖気づいてそのままの状態で家に戻り、男を車ごとガレージにしまってしまう。意識を取り戻した男はブランディ・ボスキに助けを求めるが、ブランディ・ボスキは自分の昇進のことが気にかかり、ボーイフレンドにホームレスを撥ねたことを伝えると、ホームレスならたいしたことはないから大丈夫だと確約を与えてくれるので、結局ボーイフレンドと同衾して朝を迎え、ガレージを訪れるとまたしても男が助けを求めるが、昇進のためには土曜日出勤をさぼれないブランディ・ボスキとしては、すぐに助けを呼ぶことを口では約束するものの、男を残して出勤する。以降、なんとなくよくわからないまま男は置き去りにされてしまうので、男は腹に突き刺さったワイパーを自分で引っこ抜き、骨折した脚に添え木をあて、脱出しようと試みるが、そこへ現れたブランディ・ボスキが自分でも理由がわからないまま男を始末にかかるので、けっこう凄惨なことになってくる。原案、監督はスチュアート・ゴードン。なんとなく日常の些事に邪魔されて突発事に対処できないまま、自己弁明を繰り返す様子が粘り強く描写され、非常によくできている。スティーヴン・レイはなんだかよくわからない状況に巻き込まれた気の毒な男を好演し、ミーナ・スヴァーリはなんだかよくわからない状況を自分で仕立ててしまったふつうの女性を好演している。ただ、ミーナ・スヴァーリにドレッドヘアはあまり似合わないと思うのである。

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