シュレック3
- Aloysius' Rating: 6/10
2007年 アメリカ 93分
監督:クリス・ミラー
出演:マイク・マイヤーズ、エディー・マーフィー、キャメロン・ディアス、アントニオ・バンデラス、ジュリー・アンドリュース、ジョン・クリーズ、エリック・アイドル


遠い遠い国のハロルド王はその臨終に際して後継者にシュレックを指名するが、王になりたくないシュレックはもうひとりの王位継承者アーサー・ペンドラゴンを探しに出る。探し出したアーサー・ペンドラゴンはいじめられっ子の高校生で、一度は王になるつもりで遠い遠い国を目指して出発するが、王になることの重責を知るとただちに背を向け、一方、王位への野心をまったく捨てていないチャーミング王子はおとぎ話の悪役たちを束ねて遠い遠い国の乗っ取りにかかり、まんまと成功させてフィオナ王女をはじめとする姫君たちを牢獄に捕らえる。チャーミング王子はさらにシュレックも捕らえて必要以上に手間のかかった方法で亡き者としようとたくらむが、そこへ牢獄から脱出してきた姫君が現われ、仲間たちが現われ、アーサー・ペンドラゴンも登場し、おとぎ話の悪役たちも心を入れ替えてしまうので、ひとりチャーミング王子だけが分相応の最期を遂げる。
キャラクターの増殖によるキャラクター自体の全体的な希薄化と、その希薄化によるボルテージダウンは否定できない。シュレックは一般的な認知を受けて、その正体とは無関係にオーガーではなくなっているし、そのせいでこの主人公は伝統的なリアクションから排除されてしまっている。最初から間抜けなことがわかっているチャーミング王子が悪役、というのも弱さの一因であろう。しかも最後の歌と踊りが今回はない。というわけでいろいろと欠点が目につくし、『シュレック2』のパワーにはいささか及ばないものの、絵はさらに美しくなっているし、猫を取り巻くメス猫の群れはなんだかとてもかわいらしいし、ドンキーのところの子供たちもかわいらしいし、白雪姫はなんだか恐ろしいし(目が)、妙なディテールではいつものように笑えるし、ということで決して悪いことはないと思う。次回作に期待したい。

<Shrek>
シュレック
シュレック2
シュレック3
シュレック フォーエバー

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