復讐は俺に任せろ
- Aloysius' Rating:  6/10
1953年 アメリカ 89分
監督:フリッツ・ラング
出演:グレン・フォード、グロリア・グレアム、ジョスリン・ブランド、キャロリン・ジョーンズ、ジャネット・ノーラン、リー・マーヴィン


記録課に所属する警官ダンカンが自宅でピストル自殺を遂げ、銃声を聞いた妻バーサが死体を発見する。殺人課のデイヴ・バニオン刑事が捜査にあたっているとバーに勤める女ルーシー・チャップマンから他殺をほのめかす情報が入り、バニオン刑事が早速その線でバーサ・ダンカンにあたっていると、ルーシー・チャップマンの死体があがり、バニオン刑事もまた何者かから電話で脅迫を受ける。そこでバニオン刑事は刑事としてのカンのおもむくままに地元の有力者で政界への進出をもくろむマイク・ラグーナの邸宅に乗り込み、マイク・ラグーナを恫喝し、護衛を袋叩きにする。妻子がいるとは思えないくらいにハードボイルドな刑事なのである。するとバニオン刑事の車に爆弾が仕掛けられ、その妻ケイティーが爆殺され、警察上層部は捜査線上からラグーナを除こうとするのでバニオン刑事は激しく反発、パッジを返して単なるバニオンとなり、事件の真相に迫っていく。
バニオン刑事がグレン・フォードで、悪の元締めラグーナの子分が若いリー・マーヴィンである。90分足らずの上映時間に主人公にからむ女性を四人も登場させてそれなりに雰囲気を出し、その上で順番に殺害し、なおかつ主人公には警察本部にまで触手を伸ばす巨悪と対決させるというのはけっこうたいへんだったのではあるまいか。話は刈り込まずに説明を刈り込み、キャラクターの造形も作り込みよりも「ふり」のほうを先に立て、グレン・フォードがただもう熱くなって熱演すれば、一方のリー・マーヴィンはただもう悪いだけ、ということになり、場面ごとのテンションは高く、カメラワークはシャープである。 『マイク・ハマー/俺が掟だ』 を思い出さないでもなかったけど。

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