ヒズ・ガール・フライデー
- Aloysius' Rating:  7/10
1940年 アメリカ 92分
監督:ハワード・ホークス
出演:ケイリー・グラント、ロザリンド・ラッセル、ラルフ・ベラミー、ジーン・ロックハート、ヘレン・マック、クラレンス・コルブ


新聞記者を主人公にしたコメディである。モーニング・ポスト紙の女性敏腕記者ヒルディ・ジョンソンは編集長ウォルター・バーンズとの結婚生活に終止符を打ってオルバニーの保険業者ブルース・ボールドウィンと結婚しようとしていたが、それが面白くないバーンズはヒルディを翌日に執行が予定された死刑囚アール・ウィリアムズの取材に巻き込み、巻き込まれたヒルディが裁判所を訪れると間もなくウィリアムズは脱走して記者室に現われ、そこへその他の記者や保安官、市長やウィリアムズの恋人、ブルース・ボールドウィンとその母親、バーンズなども現われて混沌とするが、あらすじはあまり意味がない。
ケイリー・グラントはいかがわしい辣腕編集長バーンズに扮して電話に向かって怒鳴りまくり、ロザリンド・ラッセルもまた女性記者に扮してマシンガン・トークを披露し、ラルフ・ベラミー扮するブルースはラルフ・ベラミーみたいな奴と紹介されて婚約者を待つあいだにバーンズの陰謀に引っかかってしょっちゅう警察に逮捕される。登場人物は大半が明らかにいかれており、市長と保安官は間近に迫った選挙の票を集めるために狂人を死刑にしようとしているし、記者たちは記事を書くためならばいかなる捏造も辞さない覚悟で働いている。ほぼ全編にわたって騒々しく、全員が怒鳴り、電話し、記事を送り、他人の話はあまり聞かない。ハワード・ホークスは全編をテンポの早い演出でまとめているが、わたしは同じ戯曲に基づく ビリー・ワイルダー版 のほうが印象が強い。

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