ドーン・オブ・ザ・デッド
- Aloysius' Rating: 6/10
2004年 アメリカ 98分
監督:ザック・スナイダー
出演:サラ・ポーリー、ヴィング・レームズ、ジェイク・ウェバー


看護婦のアナは仕事を終えて帰宅し、翌朝、夫とともにベッドで目覚める。寝室の戸口には近所に住む少女が現われ、この少女が血まみれの姿で夫に襲いかかり、頚動脈を食いちぎる。夫は間もなく絶命し、絶命した筈の夫が起き上がって自分に襲いかかってくるのでアナは家から逃げ出して車に乗り込む。外はとんでもない騒ぎになっていて、このパニック描写はものすごい。正体不明の疫病が蔓延し、その病気にかかった人間は死んで人間に襲いかかり、襲われて噛まれた犠牲者は傷口から感染して死に、生きている人間に襲いかかる。頭を撃たれるまでとまらない。間もなくアナは車を失い、ほかの生存者と合流し、近くのショッピングモールに立てこもる。
ジョージ・A・ロメロの 『ゾンビ』 の大作リメイクである。言い方を変えれば、かつてないほど金のかかったゾンビ映画なのである。オリジナルからは生存者がショッピングモールに立てこもるという部分がおもに受け継がれていて、あとはかなり変えられていて、生存者の人数も多いし、その後の展開も大きく異なる。現実の状況に照らした場合、生存者の数が増えるのは自然な展開かもしれないが、残念ながら増えたキャラクターは完全には消化されていない。それでもそれなりの見ごたえはあった。ただ、娯楽作に徹している分、ロメロ版にあった行き場のない気配は消えてしまった。ゾンビの動きが素早いところはどこか 『バタリアン』 を思わせる( 『28日後...』 みたい、とは言うまい)。

IMDb IMDb で  を検索します。
* Search provided by The Internet Movie Database.