北極圏対独海戦1944
- Aloysius' Rating: 5/10
1983年 ソ連 96分
監督:アレクサンドル・ハイフェル
出演:ロジオン・ナハペトフ、アレクセイ・ジャリーコフ、アンドレイ・ボルトネフ


第二次大戦中の、白海沿岸のどこか、なのだろうか。ソ連空軍のパイロットたちが爆撃機で魚雷を抱いて飛び立って、ドイツ海軍の艦船を攻撃している。帰ってくる者もいるし、帰ってこない者もいる。あるパイロットは負傷して戻ってくると恋人が別のパイロットと結婚している。ある機銃手は言い寄った女性にふられるが、その女性はやがて結核にかかって基地の町から立ち去っていく。小人ばかりの慰問団が現われて歌を歌い、夫を失った女は母と子とともに町を離れ、ドイツ軍の侵攻で家族と別れ別れになったパイロットは孤児院に保護されていた息子と出会い、様子が違うのを見て違和感を覚える、といったような場面が点景を積み重ねたような具合に淡々とつづられている。戦闘場面は再編集された記録映画とミニチュアの特撮シーンで構成されていて、これもまたひどく淡々としている。渋めだが、雰囲気は悪くない。パイロットが飛行靴の上に履くオーバーシューズ、手洗い所の給水器(コックを押し上げると水が出る)、トナカイのソリ、闇市、座礁した貨物船から引き上げられる貨物(マーガリン)といった描写が珍しくて興味深い。ソ連軍の爆撃機はおそらくイリューシンIL-4、ほかにベリエフMBR2飛行艇が登場する。

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