ゴッドファーザー:Part II
- Aloysius' Rating: 8/10
1974年 アメリカ 200分
監督:フランシス・フォード・コッポラ
出演:アル・パチーノ、ロバート・デュヴァル、ダイアン・キートン、ロバート・デ・ニーロ、ジョン・カザール


若き日のヴィトの物語と、二代目マイケル・コルレオーネのその後が並行して描かれている。まず20世紀初頭、ドン・チッチオによる報復で父と兄を失った9歳のヴィト・アンドリアーニは単身アメリカへ移民し、名前をコルレオーネと変える。それからおよそ20年、ヴィトはリトル・イタリーに住み、すでに結婚して長男サンティーノをもうけている。ヴィトは地元のヤクザ、ファヌーチを殺害して顔役となる一歩を踏み出し、その後、仲間とともにジェンコ貿易を設立してシチリア産のオリーブ油の輸入を始め、やがてシチリアを訪れてドン・チッチオを殺害する。一方、アイゼンハワー時代の1950年代後半、ネヴァダに活動拠点を移したマイケル・コルレオーネは事業拡張のためにハイマン・ロスと手を組もうとするが、狡猾な老人ハイマン・ロスはすでに迂遠な罠をはりめぐらせ、マイケルを亡き者としようとたくらんでいた。だが自宅で殺害する計画は失敗する。そこでロスは甘言を連ねて自らの拠点キューバにマイケルを招き、そこで殺害しようとするが、革命が始まってしまって失敗する。続いて上院の犯罪調査小委員会にマイケルを召還して破滅させようとするが、これにも失敗、逃げ場を失ったハイマン・ロスはイスラエルへの移住を試みて失敗し、アルゼンチンへの移住にも失敗、パナマへの移住にも失敗して結局マイアミでマイケルの配下の手にかかる。よくよく考えると阿呆な話だ。この間、仕事に夢中になっていたマイケルは遂にケイの愛情を失い、1人湖畔で思いに耽る。
コッポラの演出は一作目から一貫して重量感をよく保ち、20世紀初頭のシチリアからリトル・イタリー、革命のキューバと目を見張る場面には事欠かない。何事につけ手間のかかった映画であると感心させられる。そして前向きに自らの家族を築いていくヴィトの物語と、家族の崩壊を前になすすべもないマイケルの物語がよく対照されている。察するに時代の違い、ということであろう。いや、それにしてもアル・パチーノが暗い。

<The Godfather>
ゴッドファーザー
ゴッドファーザー:PART II
ゴッドファーザー:PART III

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