娼婦ベロニカ
- Aloysius' Rating: 6/10
Dangerous Beauty (USA 1998, 111min.) Directed by Marshall Herskovitz Written by Jeannine Dominy Cast: Catherine McCormack , Rufus Sewell, Jacqueline Bisset, Oliver Platt, Moira Kelly, Naomi Watts, Fred Ward

製作は 「恋に落ちたシェイクスピア」 と同じくエンドワード・ズィックである。ということで実在の人物が登場しているし、見事なコスチューム・プレイにはなっているものの、これもまたいわゆる史劇ではない。結婚できなかったので娼婦になった女ヴェロニカ・フランコとヴェネチア支配階級との関係が、例によって軽い話に仕立て上げられている。特にヴェネチア貴族の取り巻き方がほとんどヴェロニカちゃんファン・クラブという雰囲気で、それがまた結末までしっかり一貫しているので面白い。感心したのは母親役のジャクリーン・ビセットの貫録ぶりであり、久々に見たらすっかりおばさんになっていたが、それでもやはり美しい。「おまえはわたしほど器量がよくない」という台詞もジャクリーン・ビセットの口から出ると、それはもう、たいそうな説得力なのである。