[本の感想] [官能小説]

官能小説

官能小説は、最初の「由美の会社員生活」は登場している女性に書いてもらったものですが、 他はすべて祐介がこれまで見聞したり、体験したことを基に作成しました。

小説ですので、事実と創作が混じっています。

由美の会社員生活 貴志の手記 恒子の冒険 敦子の憂鬱 典夫の憂鬱 幸枝の冒険 陽子の出会い 聡子の木馬責め

敦子の憂鬱

1、敦子のこれまで

敦子は今年でもう35歳になる。しかし肉体ははつらつとしているし、まだ独身。 同年輩で家庭を持った女性に比べると身も心も若いと思っている。

若いときから踊りが好きでダンスを習い、ニューヨークまで留学した。アメリカで本場仕込みの踊りを身につけ、 日本に戻ってきた。あいにく日本ではあまり活躍する機会にめぐまれず、 主として踊ったのはショーパブなどのフロアであった。 そこでは年配のおやじさんが鼻の下を長くして、敦子の体を眺め回していた。 敦子も踊っている最中、おじさんの前で思いっきり片脚を上げて、股間を見せつけるようにしてみた。 見せつけると言ってもタイツをはいているので、直接裸を見せるわけではない。 そんなおじさんを刺激して少しからかってみたかったのである。

しかしこのダンスの世界では若い女性が次から次へとやってくる。中には才能もある人がいて、 古い連中を追い抜いていく。厳しい世界である。自分の才能の限界を知ったときにはそろそろ止めようかと 敦子は思った。しかし、ダンスの前線から身を引いたものの、ダンスの世界から離れるのに未練があった敦子が次にしたのは、 ダンサーの紹介事務であった。

ちょうど知り合いの紹介所で事務員が欠員となったので、敦子に声がかかったのである。 この仕事は嫌ではなかった。人付き合いが好きな敦子にうってつけであった。またダンサーを別の面から 見ることもできた。現役ではダンスだけに視野が奪われていたのだが、こうしてより客観的に見るのも ダンサーという人物の特徴を知るのに有益だった。

仕事柄、銀座のクラブに出入りすることもあった。そのクラブのママたちが敦子をかわいがってくれた。 そのうち声もかかるようになった。
「事務員なんか辞めてうちきなさいよ。あなたならきっともてるわ」
背が高く、容貌も決して悪くなく、人付き合いがうまい敦子は自分でも自信はあった。 しかし一見華やかに見える銀座のホステスには厳しいノルマが課せられていたことも 事実であった。中には、
「お店をやってみない」
という声もかかってきたが、それこそ大きな負債を背負っての勝負である。 そこまでこのような接客業に身を入れるつもりはなかった。 ダンサーで不安定な職業というものの悲哀を身にしみて味わった。地道だが安定した仕事の方がよかった。

事実、その後不況の波が押し寄せると、銀座の多くの店には客が来なくなり、潰れていった。 店を仕切っていたらと思うと、ぞっとすることもあった。

そこで敦子はダンスの事務所を止め、新たな分野で職を探した。今回は歯科医院の事務であった。 院長はおとなしそうな人で、家庭は円満そうだった。敦子は他の職員より年齢も上だったし、 社会的経験もあったので、すぐに他の職員を統括する立場になった。

2、敦子のSM願望

敦子にはなんとなくいじめられたいという気持ちがある。 自分でもその気持ちはよく分からない。確か最初に男性とHしたとき、軽く縛られた。そんなきつくなく、 なんとなくいいなと感じたが、それきりであった。 最近になって、インターネットが手軽にできるようになって時折、SM関係のサイトを見ることがある。

SMサイトを巡回していると、なんだか自分の内の忘れた願望が湧き上がってくる。これまでダンサーとして忙しく、 昔の気持ちはすっかり忘れていた。それがよみがえってきたのである。自分の内に秘められた願望は 抑えることはできても決してなくならないと敦子は悟った。

思い出してみれば、ショーパブでおじさんに片脚を上げて股間を大きく見せたのも、ただからかうだけでなく、 そこに秘部を見られたいとの欲求があったとも思われる。 そこでS男性と話がしたくなり、身元が知られないようにメールのやり取りを始めた。

S男性とメールのやり取りを通して敦子がいっそう感じたのは、自分がまさにMであることだった。 これはメールのやり取りをすればするほど明確になってきた。どうしようもなかった。

3、思い切って応募

そこで敦子はいよいよどこかのSMサイトにモデルとして応募しようと思った。 応募するサイトは安心でき、信頼できるものでなくてはならなかった。 いろいろ見た結果、あるサイトに気持ちが魅かれた。それは決して 注目を浴びているサイトではなかったが、こじんまりとして書いてあり内容も信頼できた。

そのサイトを読んでいるうちに敦子の胸が締めつけられように感じ、なんとも言えぬ感情が溢れてきた。 縛られたらどんな気持ちになるのだろうと敦子は思った。そのサイトにはすでに何人かの女性が縛られている。 色々な妄想が頭をよぎり自分自身の心の欲求をますます無視する事ができなくなった。

「ホームページからモデルの申し込みをしました敦子です。メールの返信が遅くなり申し訳ありません。 送信したものの、お返事を頂いた後随分悩みました。しかし今回思い切って応募します。よろしくお願いします」

「ご応募ありがとうございます。お互いに都合のよい時間にお会いしたいと思います」
返事が返ってきた。

4、院長と出会う

敦子は約束の時間にあるホテルのロビーに出かけた。 早めに行ったが、まだそれらしき人は来ていなかった。 そこで敦子はソファーに座って待っていた。 するとそこへ歯科医院の院長が現れたではないか。まずい。

敦子は持っていた雑誌で顔を隠し、そっと院長の様子を窺った。 院長は誰かと待ち合わせをしているらしく、周囲を探している。 誰だろう。相手は。

ひょっとしたらと敦子が思い始めたのはしばらくしてからであった。おとなしい院長があのサイトの運営者。 敦子はそれならそっと帰ろうと思った。顔を隠しながら見つからないようにロビーから出ようとした、そのとき、
「敦子さんではないか」と院長。

「あっ、先生。こんなところでお会いするなんて偶然ですね。どなたかと待ち合わせですか」
「いや。いいんだ。せっかく君と会ったんだから、時間もあるし一緒に食事でも」
「よろしんですか」

敦子が待っていたあのサイトの運営者は別にいたかもしれない。それならせっかく約束したのに 失礼なことになる。しかし、敦子が誰かを待っていることを院長に知られては、もしもサイトの運営者が院長 だった場合、応募者が敦子だと教えることになる。敦子は悩んだ。

5、SMバーに行く

敦子は院長と食事をすることにした。普段、顔を付き合わせていてもこうして二人だけで ゆっくり食事することはなかった。 院長は自分のことを話し出した。 自分が昔から女性の縛られた姿が好きだったことを。

敦子はそのことをどう受け止めたらよいか分からなかった。 仕事上の関係さえなければ、この男性に飛び込めると思ったが、何せ毎日職場で顔を合わせている関係である。 一応頷くだけで、自分には興味のないように聞いていた。

食後、近くのバーに誘われた。少しだけというので付いて行った。 そこはビルの地下1階にある会員制のバーで、入り口で名前を言ってドアを開けてもらった。 院長は既に何回かきたことがあるらくし、すぐにドアは開いた。 中に入った。薄暗さに慣れると敦子は、バーには木製の十字架や吊り下げられるように天井に横木が渡してあった。

敦子はこういったところがSMバーだと思った。 まだ時間が早いせいか、他に客は誰もいなかった。 しばらくすると院長がマスターに耳元で何事か頼み、中で飲み物を配っている若い女の子がマスターに縛られ始めた。ショーであった。

ショーを見ていると敦子は自分が興奮してくるのが分かった。画像では見たことはあるが、実物は初めてであった。 その実際の迫力に敦子は圧倒された。自分もそうされたいと思った。

ショーが終わると院長は「敦子さん」と呼んで、 「ここに麻縄があるからどんな感じかみてみない」と言って敦子の手首に麻縄を当てた。 息がはずんでくるのを察すると、院長はそのまま敦子の両手首を後ろにもっていき、そこで結わいた。 そこから胸をぐるぐるを回し、気が付くと何重にも胸が麻縄で巻かれている。 敦子は自分がもうどうされてもいいと思った。

胸を縛った縄を天井の横木に掛けて、吊るされた。引き上げられる。上半身が引き締められた。こんなに強く縛られたの初めてであった。 時間の経過とともに体に食い込む縄が快感へと変化していく。敦子はこれを求めていたのであった。

こんどは片方の膝に麻縄が巻かれる。その縄がまた天井へ引き上げられる。膝が上がり、股が開く、スカートの中が丸見えになる。 恥ずかしい。でも体は正直で、ますます全身の力が抜けていく。院長はどういう気持ちで眺めているのだろうか。

敦子の息がますます激しくなり、すっかり周囲を忘れていると、縛られた上半身の服が肩から脱がされていく。縛られているので、 全部は脱がせられないが、両肩がむき出しにされる。前のボタンがはずされ、ブラウスが左右に分けられ、 胸が露わになっていく。ブラジャーが下げられ、おっぱいが少し出される。今度は縛られた膝の部分のストッキングはそのままで、 ブラウスのすそが上げられ、パンストが下げられる。ショーツも少し下げられる。

秘部が濡れているのが分かってしまったのだろうか。ささやかな抵抗をすることが 逆に縄を身体中に食い込ませ感じさせていく。見ているのは院長とマスター、給仕の女の子。

やっと縄を解かれたときにはすっかり力が抜け、立てなくなっていたので、しばらく横になってやすまさせてもらった。

6、バーを出て

「今日はお誘いありがとうございました」と私。
「今日は楽しかった。またどうですか」と院長。
「実は君に言っておくことがあるんだ。応募者は敦子さんだってすぐ分かったよ。 だって身長と体重を書き込んであったし、服装もメールで知らせてもらったのと同じだったもの。 それに私はSMには敏感で、以前から敦子さんを見てM気があるなと思っていたんだよ」

「仕事上ではまったく今日のことは忘れているから、敦子さんも忘れてください」と院長に頼まれた。 この人のよい院長に頼まれれば、そうするしかない。
敦子には院長の家庭を乱すつもりもまったくなかった。しかし今日の経験は忘れられないし、 もっと経験してみたいとも思う。院内の仲間にも知られては困るし、はたして知らない顔でこれまでと同じように 仕事ができるのか、敦子には分からなかった。

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