2000年8月23日
シンガポ−ルへ

全速でシンガポ−ルを目指す
 いよいよ本日が最終日。
少し早起きをして、朝食の後に最上階のプ−ルへと向かう。
ス−ツケ−スは、午前11:00までに廊下に出しておくように指示
があった。
 2千人からの乗客の荷物を下ろすのだから、入港時間が
午後3時といっても、早くから準備しておかなければ間に合わな
いのだろう。
 短い時間だったけども、船上プ−ルとジャグジ−を楽しみ、
あわただしく荷物の整理を済ませると、時計は11時近くを示していた。

 もう水着も着替えもス−ツケ−スに詰めてしまったので、
後はラウンジやビヤ−ガ−デンで入港迄の時間を過ごすことになる。
 
 預けておいたパスポ−トを受け取りにレセプションへ行き、
ついでに思い出の写真を見に、写真展示会場へ行ってみる。
 ここでは船専属のプロカメラマンが撮影した、ちょっと熱海
の温泉ホテル風なノリのスナップ写真ではあったけれども、
いい感じのが何枚かあったので購入した。
 入港時間が近づく頃、展望ラウンジでMeet Again Partyが始
まった。
 ダンス好きの接客係の若い女の子たちが、フロア−に飛び出
し軽やかなリズムで踊りだす。
 ショ−の途中では、航海中のイベントで1等賞を取った人たちの
表彰式も行われ、乗客もまじえた最後のイベントは入港直前まで
楽しく続くのである。
水先案内人が乗船した
 入港前30分くらいになった頃、僕らはカメラを持って最上階の
デッキに上った。
 最後のお楽しみを見るために!
最後のお楽しみは、この大きな客船がどうやって桟橋に着岸す
るのかを見届けることだ。
 桟橋でさえ、この船の為に突貫工事で延長したくらいなのだか
ら、この巨船を狭い湾内で方向転換させて、着岸させるのには
相当の技術が必要なのであろう。
 昨晩ラウンジで飲んだオ−ストラリア人と、ばったりデッキで会って
話しているうちに、遠くからパイロット(水先案内人)の乗った小さな
船がやって来て大きなヴァ−ゴに横付けした。
何人かが乗り移ってくる。
 きっと着岸のプロフェッショナル集団だ。
 さすがに大きい!隣の船は伊豆大島へ行く程度の船。                              
彼らの手により湾に入ったヴァ−ゴは、ゆっくりとした
速度(人間が歩く程度)で方向転換を始めた。
 反対側では、タグボ−トがロ−プで結ばれ、不測
の事態にそなえている。
 ジャンボジェットを着陸させるのもかなり大変だろ
うけれど、こっちも一歩間違えれば、フェリ−タ−ミ
ナルごと押しつぶしかねないだろう。何しろ海上
13階立ての動く街なのだから。
ワクワクものの作業を、高みの見物させてもらった。
 そして、
 定刻を1時間過ぎた16:00、その巨体は静かに
桟橋へ着岸した。僕らの出発した4日前と同じ姿で。
 タ−ミナルでは次の乗船客を迎える準備がはやくも
始まっていた。
 
    ヴァ−ゴ、楽しい旅をありがとう!!