沢初めは,三ツ峠山に北東から詰め上がる四十八滝沢にしました(GPSログはこちら)。水量の少ない短い沢ですが,千段の滝と名付けられた連瀑帯があって,昔から沢登りと言うより氷瀑訓練で知られている沢です。 シーズンはじめで滝のヌメリが強かったので大滝などは巻きました。 |
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富士急の都留市駅の改札を抜けると,幸運にもタクシーが一台止まっていた。三ツ峠山の北口登山口となるけいごや橋まで入ってくれた。 けいごや橋のたもとに設置された案内板に四十八滝沢の図解があった。それによると,連瀑帯の全体が千段の滝と名付けられている。さらに,主な滝として初滝・小滝・三段の滝・大滝・七福の滝・白竜の滝の6つの滝の名前が記されていた。 けいごや橋を渡って,しばらく林道を辿ったところが,石の祠がある三ツ峠山の北口登山口だった。縦型のちいさな登山ポストがあったので,登山計画書を投函していく。 登山道からは,ときどき沢を覗くことができた。しばらく堰堤群とガレの堆積で伏流していたが,両岸に岩盤が目立つようになって水流が復活した。 |
曇り時々晴れ
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初滝(右岸に登山道がある) |
初滝上(三段ノ滝)から入渓 |
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大滝(右岸から巻き) |
七福ノ滝 |
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初滝が見える場所には壊れた赤い祠があった。右岸につけられた登山道で初滝を巻き上る。登山道が左岸に渡るところで沢靴に履き替えた。 歩き始めてすぐの3m位の滝(三段ノ滝の1段目)はヌルヌルだった。指が滑ってホールドが決まらないし,この日下ろしたばかりでフェルトの角も取れていない沢靴のフリクションが今ひとつ信用できないので,体を引き上げる最初の一歩の踏ん切りがつかなかった。シーズン最初の滝登りで落ちるのも縁起が悪いので,登山道を少し登り左岸から巻いてしまった。 その上の易しい滝を慎重に登って行くと,まもなく大滝が見えた。大滝は,それほど傾斜はきつくないが,やはり黒くテラテラ光っている。右岸に出ている大ガレを少し上がると,明瞭な巻き道があった。その巻き終わりは,ちょうど大滝の落ち口だった。 七福ノ滝は何段もの滝から構成されている。下から見ると少し威圧感があるが,それぞれの滝には幅広の岩のバンドがあるので,流水を右に左に横切りながら越えて行けた。 |
白竜ノ滝を望む |
白竜ノ滝の上部 |
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白竜ノ滝は3段ぐらいの滝。1段目の滝は風化した凝灰岩で,まずは左岸のガレから取り付いてみたらボロボロ。流水沿いのクラックだけは岩が剥がれにくくなっていて良いルートとなっていた。2段目は斜上バンドで難なく越え,節理の発達した安山岩熔岩からなる3段目の滝は左岸のクラックを登った。ここは,最後の一歩だけが微妙だった。さらに,いくつもの易しい小滝を登る。 この沢は岩の割れ目から噴き出す水で始まっていた。湧き水で水汲み休憩してから,縦横に走るシカの踏み跡を適当に選んで稜線に抜けた。 |
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黒岳と釈迦ヶ岳を望む(清八山から西を望む) |
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三ツ峠山の山頂でTシャツ・短パン姿となってから,中央本線の初狩駅を目指して清八山〜本社ヶ丸〜鶴ヶ鳥屋山の稜線を辿った。
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甲州街道に降りたところが,ちょうど唐沢橋バス停だった。初狩駅まで歩くつもりだったが,女性がひとりバス停にいたので聞いてみると,一日に3本しかない大月駅行きバスの到着が近いことを教えてくれた。 偶然乗れた大月駅行きのバスは,ほとんど貸切状態だった。 |