2001年8月25日(土) 夜行日帰り 穂高岳〜槍ヶ岳縦走
上高地〜岳沢〜前穂高岳〜奥穂高岳〜北穂高岳〜槍ヶ岳〜槍沢〜上高地

 週末の天気がなんとか一日だけ持ちそうだったので,かねがね機会をねらっていた穂高−槍の縦走に行きました。

 こういう早駆けには,登山客が少なくて雪渓が消えた時期がいいのですが(まだ日の長いお盆過ぎ〜紅葉前の平日が最適),なかなかこの時期には日程がとれず延び延びになっていました。やっと今回,週末ではありましたが,実行することができました。

 北穂高岳北側(いわゆる飛騨泣き)の岩場が下りになるので,一般とは逆コースだと思うのですが,これは槍沢のだらだら坂を下りにとった方が有利との判断からです。

 日帰りということで,一日の天候の見通しがつけばいいだけなので(午後の雷だけが気がかりでした),その点は気楽だったのですが,最後の槍ヶ岳から上高地まではバスの最終と日没時間に追われて忙しくなりました(あまりラテルネ行動はしたくないので)。

 最終バスには間に合ったものの松本からの東京方面への特急が全部終わっていたのは誤算で,結局,帰りも夜行急行を使う羽目になりましたが,これはまたこれで楽しい山行になりました。    

 新宿に着くと,すでに急行アルプスが入線していた。かなり混んでいたが,大きなザックで座席を占領しているおにいさんに「ここ空いてます?」と聞いたら,わりあい簡単に座席を確保できた。

 急行アルプスは便利だが,いつ寝たのかよくわからないうちに駅に着いてしまう。

 松本電鉄内で朝ご飯を食べているうちに空が白んできた。
 新島々からの上高地行きのバスは,この時間には2台でた模様。窓際に座っていたのだが,カーブの度に隣の女の子の頭がこちらの肩にごっつんと当たって痛い。真ん中の補助席に彼氏が座っているようだったので,そっちに頭を預ければいいのにと思う。隣の女の子は,この調子で上高地までずーっと寝ていった。
新宿-松本(急行アルプス) 23:50-4:30
松本-新島々(松本電鉄) 4:50-5:15
新島々-上高地(バス) 5:20-6:20
河童橋 6:30
岳沢ヒュッテ 7:35-7:40
前穂高岳 8:57-9:00
奥穂高岳 9:55
穂高岳山荘 10:15-10:20
涸沢岳 10:35
北穂高岳 11:30
大キレット 12:30
南岳 13:05
槍岳山荘 14:15
槍ヶ岳往復(渋滞)
下山開始 15:00
ババ平 15:50
横尾 16:40
徳本峠分岐 17:30
河童橋 18:00
バス停 18:05
上高地-新島々(最終バス) 18:30-19:40
新島々-松本(松本電鉄) 20:01-20:30
松本-新宿(急行アルプス) 0:25-5:30

朝もやの河童橋
 バス停で最終バスの時間だけ確認しておく。
 河童橋前の公衆トイレで身だしなみを整えた後,河童橋を渡る。
梓川沿いの木道を過ぎるとすぐに岳沢分岐。

 岳沢コースはよく踏まれている。きれいな樹林の中を行く。登りはじめは肌寒かったので,ゴアカッパと長ズボンを着ていたのだが,すぐに暑くなっていつもの格好になった。朝もやを抜けたら青空に絹雲が見えた。

 重太郎新道の急登にかかると,睡眠不足のせいか,あるいは前の週に鈴鹿の山を走ったときの脚筋疲労が抜けてないせいか足がなんとなく重い。あまり最初から飛ばさないようにしようと思う。

前穂高岳から上高地を見下ろす

前穂高岳から縦走路を望む
 にも関わらず前穂高岳山頂についた頃には,バテ気味。山頂からは360°の大展望。槍ヶ岳がかすんで見える。

 前穂高岳から吊り尾根の稜線伝いに奥穂高岳に向かう。2万5千地形図にも記されている吊り尾根のコルまでのこの稜線伝いの道は,冬ルートでしか歩かれていないのか,アイゼンの跡は多いものの浮き石が多い。コル付近で踏み跡がよく分からなくなったので,適当なところで,紀美子平からのトラバース道に下りた。

奥穂高岳から槍ヶ岳
 奥穂高山頂にはセメントで固められた大きなケルンがあって沢山の人が居る。ケルンに登ろうとしたが,前穂側はおばちゃん軍団が通せんぼをしていたので,すいている北側に回り込んで上がった。それでも,なんだか落ち着かないので,すぐに縦走路を北に向かった。

 穂高山荘手前の岩場で順番待ち。登ってきたのは,小学校低学年の男の子と高学年の女の子を連れた家族連れであった。うちも一番下の坊主がもう少し大きくなったら,奥穂の家族登山もいいなぁと思う。
 持ち上げた水の丁度半分の1リットルを消費したので念のため穂高山荘で補給させて貰った。
        水1リットル150円也。
 もうお腹がすいてきたので,山荘前の広い石畳でおにぎりを食う。

 涸沢岳の下りは過剰に張られた鎖場が長く続く。幸いなことに,人があまりいなかったので,それほど時間はかからなかった。
 北穂高岳の南のポコ(三角点があるピーク)に行ったら道がよく分からなくなった。少し戻ってみるとこの岩峰は涸沢側から回り込むことになっている。 

北穂小屋からキレットを見る

北穂高岳の看板でアリバイ写真を撮ってもらいました。
 「お昼過ぎまでに北穂小屋に着かなかったら涸沢にエスケープ」と思っていたのだが,なんとか北穂小屋まで来ることができたので,休みもそこそこにキレット方面に向かうことに決めた。もう北から雲が湧いてきている。

大キレットあたりから北穂を振り返る
 飛弾泣きの下りは,涸沢岳の下りに比べると外傾したスタンスが多いようだ。やや慎重に下る。

 思ったよりも槍穂間には登山者が少なく,数パーティーに出会っただけだった。
 「どこからですか?」の問いに「今日は上高地から岳沢経由です」と言うとみなさん素直に驚いてくれて,いい気分になる。でも,「予定は?」と聞かれて「これから槍に登って明るいうちに上高地まで」と言うと半分ぐらいの人には「ご冗談を」みたいな顔をされた。
 南岳への登り返しが済んだ頃から,ときどき雲が稜線に懸かるようになってきた。でも入道雲は北方には見えているが,この辺りの雲はまとまってはいない。しばらくは雷とは関係ないと読んだ。

 南岳と槍ヶ岳間はずっと歩き易くなった。
 槍の穂には蟻がたかるように沢山の人が登っていた。途中までは上り下りが分かれているけれど最後の2つのハシゴは一本道。ハシゴ下で長い渋滞待ちをする。長い休憩と思えば,それほど焦ることもない。 

肩の小屋から穂先

     左の写真の穂先部の拡大

 槍ヶ岳山頂は狭いので,記念撮影は次の人が撮ってあげるという暗黙のルールができていた。

アリバイ写真その2(槍ヶ岳)
 槍の肩に下りてきたら,すでに午後3時。
 さすがに上高地に下りるにはぎりぎりの時間になったので,一気に槍沢を駆け下る。ババ平のテン場まで残雪期に1時間ぐらいで下った覚えがある。標高差も1000mぐらいなので,夏道を走れば30分ぐらいで下るかと思いきや,結構時間がかかる。
 槍沢ロッジまでは,なんとかほぼ走り通した(それでも登ってくる人が多く,すれ違うときには驚かさないようにスピードを緩め歩いている)。
 槍沢ロッジから下は走ったり歩いたり。

 最終バスに間に合わない感じなら,徳沢園あたりで泊まろうかなとも思ったが,横尾まで来てみて,やっとこの日のうちに帰れる目処がついた。あとは,時間を見ながら歩いたり走ったり。

 河童橋には思ったよりも早く到着。河童橋前で乾杯ビールと思ったが「バス停にもビールぐらい飲める場所があったよな」と思い,バス停まで歩く。

日没直前の河童橋から岳沢を望む
 
 ところが,上高地バスターミナルの売店はすでに閉まっていて,食べ物はおろかビールの自販機さえない。 「腹減ったなぁ」と思いつつ,山行終了。


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