進化フェチ


オフシーズンはふやけた脳味噌を暖めるために
極力読書するようにつとめております.
ここ数年は、"生物、人類の進化"に入れ込んでおります。
小説もいいんですが、映画でもストーリーに必然性の欠如した展開が
あったりすると、もう嫌になっちゃうんですね。

もとよりフィクションだからしょうがないのでしょうが、、、
その点ノンフィクション系はほんとうにあった話なんだから
付加価値は巨大になります。
そのまんまが知識になるという点も一石二鳥的ですし、
迫ってくるものがやはり一味ちがいます。
つくずく自分は現場主義なのだと納得してしまう。

ドキュメントは通常、過去のできごとを記述するわけですから、
勢い歴史物が多くなります。
虫、魚、鳥、等々生き物大好き人間の伴竹としては
生物分野が気になるところ。これを合体すれば、歴史+生物、
つまり生物進化ということになります。
"過去の出来事を対象とする研究,考古学や歴史学および古生物学は,
人間や自然の過去を知ることによって現在の姿を正しく認識し、
それを土台として将来を予測するための基礎データを提供する
という役割がある"
と言われていますし、また、、
"成立の歴史を体得することが原形を知る手段の一つになるであろう"
とも言われています。

つまり、過去のことを知りたいという情熱は、すなわち、
現実をよりよく理解しようとする気持ちの表われでもあるわけですね。
なにはともあれ、この生物進化の分野は面白い。
地球の歴史から始まって、生物の発現、細胞構築、生物形態のデザイン、
動物、植物の分離、個体発生と宗族発生、生物層と棲み分け、
進化論の激突、比較解剖学(お魚と人間との共通点など)、等々、、、、、
これらのどの切り口から始めても良い。
知識は並列に存在していて、増えた知識同士は良く符合しリンクし合う。
このリンク発見の瞬間がたまらなく楽しい。

現在超売れっ子某有名解剖学者も、
「理解の学問だけれども、さしあたって理解しても特に得るものがない、
癌が治るわけでもないし、金にもならない。
最初から役にも立たない学問なのはわかっているのだが、
そこが現代の学問としては大変具合が悪い。
しかし、研究してみれば本当におもしろい。
うそだとおもうなら、一度勉強してみるとよいと思う」
と太鼓判を押してくれている。
私はこの台詞で進化物がますます気に入ってしまった。

有史の歴史学は相当正確に解明され、確立されているが、
この化石の時代の出来事は、仮説の羅列のごとき様相を呈している。
しかも年々歳々、学説は修正をくりかえしており、
同じタイトルの本も内容が時に少しずつ、時に大胆に変更されてくる。
これを追っかけていると、まるで自分も古生物、進化学の学者に
なった気分になれるのである。
現在進行形の学問としては
相当ダイナミックな変化がある。
もはや気分はアフリカは
ツルカナ湖畔に立っている
インディージョーンズ
になっているのである
(竿はもっていない)。
まるで宝島を読んで
夢見る少年のように。
生物進化の歴史上、
一般的に面白いと思われるのは、
1)恐竜時代、
2)カンブリア紀の怪物たち、
3)人類の誕生、が挙げられます。

どれもこれも面白いけれど
2)はお勧めよ!!!
話は少しかわりますが、、、、
中国医学には独特の概念があります。
それは、すべての事物を二つの事物に分けて考える発想で、
天と地、寒と熱、虚と実、表と裏、過剰と過少などがそれです。
(これを陰陽説といいます)

彼の地では、それぞれがバランスのとれている"中庸"が
理想とされており、その状態を回復、維持するために、
現況から"補か(おぎなうか)、寫か(捨て去るか)?"を判断し、
処置、対応を決めるのことが実践されています。

な〜んて、少々堅苦しい話ですが、
ともかく中国3000年の歴史は大したものです。
実に理にかなっており、近代科学の風が強くなかった分だけ、
自然主義的であります。

この思考は少なくとも心身の健康維持には極めて有効と思われ、、
生活の上では"inとout、offとon、"というような
メリハリを持つことで実践できると思っております。
なんでも程ほど、適切、適当、良い加減なバランスがよろしいようです。

で、我々の釣りにおいては見事にオンシーズン、オフシーズンがありまして、
非常にわかりやすい。
オンの時はバッチリ動く、嫌でも動く動く、そして体力の充電を図る。
そして、オフには知的充電を図る。

文化的な催しにくりだすとか、映画を観るとか、楽器をやるとか、
オシャレ系に熱中するとか、パソコン弄るとか、イロイロありますが、
手っ取り早く、かつ充実度の高いものはやっぱり"読書"。

オフシーズンにイッパイ注入された知識は、
釣りのシーズン、現場にいる時ふと訪れる空白の時間に
反芻する楽しみを与えてくれます。

反対にオフでの読書中にはシーズン中での釣りの景色が、
一服の時間を彩ってくれます。
さあさあ、いかでしょうか?
狭く深くの世界もなかなかですよ〜〜
お好きな分野でフェチってみませんかあ?

って、もう直ぐシーズンインなので、
シーズン中に狙いを定めておくのがいいかも??

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