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プレスを掛け合う組織力とそれをかわすためのチーム全体の技巧と言う両面で、
フランスを上回った快感は相当なものだった。後日の欧州選手権を見る限り、
フランスとの相対関係において、我々の代表チームのボール展開能力は、
チェコとスペインを上回る!!!
一方で、この難敵をここまで追い込みながら、
軽率なミスで追いつかれた残念さもまた相当だった。見事で美しいサッカーと詰めの甘さ。
「よくも悪くも、トルシェ氏らしいサッカーで、大魚を逃がした」
と思うのは私だけだろうか。
トルシェ氏の留任が決まったと言う。韓国戦以降、
日本代表の周辺はトルシェ氏の人事問題で塗りつぶされてしまった。
そのため、あの面白かった韓国戦が忘れ去られようとしたのがとても悲しかった。
あの試合は、お互いが特長を出し合った語り継がれるべき試合だったのに。
続いてのフランスとの奮闘を初めとした、
一連の代表ゲームも試合そのものより監督の去就が話題になる有様だった。
もっとも、代表監督人事が一般誌の一面を飾る事など、考えられなかった時代を思えば、
「騒いでもらえるだけ華」と言えるかもしれないが。とにかく、人事を騒ぐのだったら、
トルシェ氏のサッカーそのものを騒いで欲しい。
サッカーそのものを楽しめる環境こそが重要な事を強調したい。
それはそれとして、一連のトルシェ氏の人事騒動において、
「トルシェを肯定するか、否定するか」と言うデジタルな議論を当然とする風潮が、
私には不思議でならなかった。氏に関する評論の多くが、氏が何をしても肯定するか、
何をしても否定するか、極端に議論するケースが多い。より正確に言えば、
氏を肯定する、あるいは否定するを事前に決めておいてから議論しているようにも思える。
(失礼な言い草になるかもしれないが)どちらの方々も氏の本当の良さを理解していないと思えるのだ。
トルシェ氏は間違いなく優秀な監督であるが、明らかな欠点も持ち合わせている。
2年近くもお付き合いさせていただきながら、まだ理解し難い部分もある。
私は2002年の采配を氏に託すべきだと思うが、
意見の異なる人がいるのもよくわかる。トルシェ氏は、
長所、短所、不明点を持ち合わせているだけに、
2002年の代表監督の要求仕様をどう持つかと言う基準で結論は替わってくるからだ。
本稿では、トルシェ氏の良い点、悪い点、不明点それぞれを整理した上で、
私なりの2002年の代表監督に要求される仕様を氏が満足しているかどうかを論じる。
その上で、日本協会に極めて現実的な、トルシェ氏へのサポート体制を提案する。
今回改めてトルシェ氏の事跡を整理して想った。トルシェ氏の言動、
采配ぶり、サッカー観など、野次馬から見た観察対象として、
あれほど興味深い男も珍しい。氏の采配全てが素晴らしいとか、
駄目だとか、デジタルで論じてしまっては、勿体無いように思うのは私だけだろうか。
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