人工芝問題  
 

 

浜村  

このペースでやっていくと2000年までなかなかたどり着かないので(笑)、日本フットサルの特殊事情である、「人工芝問題」、日本代表について話を移しましょう。

六川  

日本代表の結果(4-6でタイに惜敗し、世界大会出場を逃す)はすでに皆さんご存じだと思いますが、非常に問題が噴出した反面、逆に行って良かったという面がありました。当たり前ですが行かないと見えてこないですよね。

たとえば人工芝の問題に関しても、当初、僕とマリーニョはあの人工芝の普及に関しては非常に反対だったのです。というのは、テニスブームが高じて、既存のテニスコートを生かしたりとか新しい技術開発でやっていくという、いわゆる「企業の論理」でやっていかないと普及は難しいと考えている人がいたのです。しかし僕などはブラジルにいた時は外でコンクリートの上でやっていましたし、東京でいうと日比谷公園みたいな所になるでしょうか、フットサルコートが4面ぐらいあって自由にやってます。で、体育館でも、例えばサンパウロの体育館なんか、木だけれどほとんどコンクリートに近い状態です。

なぜ、コンクリートが良いかというと引っかからないから捻挫とかしないのです。つまり安全なんです。人工芝は引っかかってしまいけっこう捻挫が多いのです。普及いうことからいえば、人工芝だと何千万というお金が必要だけれど、コンクリートだったら一桁違うわけですよ。(屋外に作るとすれば)雨が降ったらできないけど、コンクリートの方が経費はかからないし安全です。

それと決定的に違うのは人工芝だとスピードが遅くなる。コンクリートだととにかく非常に早い。だから日本プロ代表のインサイドキックのパスなど遅くて話にならない。だからたとえば日本のフットサルの連中が今回一つダメだった大きな原因の一つは、やはりパススピードが遅いという事です。ですからコンクリートの方が色々な意味において足には良いです。

クロスプレーした時に人工芝より滑る事は確かなのですが、それは全然問題がありません。逆に人工芝で普及するのは問題だと思います。人工芝で普及させるよりは体育館の中でボールを蹴る環境を整えていく方が長い目で見た時にプレーヤーにとって良いと思います。

まだまだフットサルがこんなにポピュラーになっているにもかかわらず、体育館ではボールを蹴る環境が思った以上にまだ整っていません。僕たちの30年ぐらい続いているピンボケーズというカメラマンのチームですが、サッカージャーナリスト、カメラマンで構成するチームなのですが、20年近く前に茗荷谷の文京体育館という所で、大きな体育館でしたが全然利用者がいなかったんです。で、僕たちがサロンフットボールをやるので室内でボールを蹴って良いか聞いたら、ゴールはないけどコーン置いてパスゲームでやるのなら良いとの事なので、都内の一等地でしたが、利用者いなかったということもあってそこでもやっていました。そして、僕たちがそういうインフォメーションを流し始めたらそれがあちこち伝わり、色々な所が借りに来るわけです。そうすると逆に本来は蹴ってはいけない所ですから体育館の施設側としては困ってしまったのです。そしてある事故をきっかけに体育館から全員締め出しという事態になりました。その後話し合いで解決しましたが、ボールを蹴れなくても緑のネットを張るだけでガラスは割れないのですよ。

結局、人工芝の施設は増えたんだけど、逆に体育館で蹴れる環境が思ったほど伸びてないんですね。だから、それは人工芝の悪影響の一つなんですけど、致命的なのはとにかくスピードが遅い事です。あと捻挫を非常にしやすいとこの二つです。
 

 
     

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