◆ 贈与税の豆知識
1.贈与税はどんな人に課税されるの
2.贈与税の申告をしなければならない人はどんな人
3.贈与税の申告書はいつまでに提出するの
4.贈与税の申告書はどこの税務署に提出するの
5.贈与税を納める方法は
6.贈与税の基礎控除とは
7.贈与税の計算の財産評価はどうするの
8.父母や祖父母の援助(贈与)により住宅を取得する場合は
9.相続時精算課税制度とは
10.相続時精算課税により住宅取得等資金の贈与を受けた場合は
11.夫婦間で居住用不動産を贈与する場合は

 

 

 

1.贈与税はどんな人に課税されるの

 贈与税は、その年に個人から資産(経済的利益を含みます)の贈与を受けた場合、自分が保険料を支払っていない生命保険金を受けとった場合(相続で取得する場合は除かれます)、債務の免除により利益を受けた場合に、その贈与を受けた資産の価額が基礎控除額(110万円)を超える場合に贈与税が課税されます。
 複数の人から贈与を受けた場合は、その合計額から基礎控除を差し引きます。贈与を受けた金額が基礎控除以下であれば贈与税はかかりません。

 

2.贈与税の申告しなければならない人はどんな人

 贈与税の申告は、その年に個人から基礎控除額(110万円)を超えて贈与を受けた人で税金を納めなければならない人。
 税金は納めないが父母等から住宅資金の贈与を受けたり、夫婦間で居住用不動産の贈与を受けた場合は、必要書類と一緒に申告書を提出しなければなりません。

 

3.贈与税の申告書はいつまでに提出するの

 贈与税の申告書の提出は、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までの間に行います。

 

4.贈与税の申告書はどこの税務署に提出するの

 贈与税の申告書は、贈与を受けた人が住んでいる地域を管轄する税務署へ提出することになります。贈与をした人の住んでいる地域を管轄する税務署ではありません。

 

5.贈与税を納める方法は 

 贈与税は、通常現金で一度に税務署の納付書で税務署、金融機関、郵便局などで納めます。
 一度に全額を納められない場合は、延納により5年以内の年賦により納税する方法があります。  ただし、延納を受けるためには次の3つの条件にあてはまらなければなりません。
  1.税額が10万円を超えていること。
  2.一度に納税できない理由があること。
  3.担保を提供すること。
    ただし、延納税額が50万円未満で、延納期間が3年以下の場合は担保は必要ありません。

 この延納をするためには、3月15日までに延納申請書を提出しなければなりません。

  

6.贈与税の基礎控除とは

 贈与税の基礎控除は、贈与された人に関係なく、一年間で110万円です。

 

7.贈与税の計算の財産評価はどうするの

 贈与税を計算する場合の財産評価は、その評価する資産により評価方法は異なります。不動産の主なものは次の通りですが、その他の資産はおおむね時価で評価されます。

土地・借地権等・・・・・各国税局発表(税務署に備え付けてあります)の路線価によります。

建物・・・・・固定資産税の評価額

  

8.父母や祖父母の援助(贈与)により住宅を取得する場合は

  住宅の購入をする場合に、父母や祖父母からの援助(贈与)を受けて取得するときは、次の点に注意をしなければなりません。

〈住宅取得資金の贈与を受ける場合〉

 父母や祖父母からの住宅購入のため、550万円までの贈与を受けた場合の贈与税はかかりません。また、父母や祖父母から、平成17年12月31日までに住宅購入資金又は住宅増改築資金の贈与を受けた場合には、1,500万円までの部分について贈与税の軽減を受けることができます。

(この制度を受けたときの計算例)

(1)贈与金額550万円の場合                       

   550万円÷5−110万円(基礎控除)=0円             

   この場合の贈与税額は0円になります。                 

(2)贈与金額1,500万円の場合                    

   1,500万円÷5−110万円(基礎控除)=190万円(課税価格)  

   190万円×10%(税率)×5=95万円(贈与税額)         

   この場合の贈与税額は95万円になります。               

(3)贈与金額2,000万円の場合                   

  イ 特例が適用される部分(1,500万円)の贈与税額を計算する。    

    1,500万円÷5−110万円(基礎控除)=190万円(課税価格) 

    190万円×10%(税率)×5= 95万円(贈与税額)        

  ロ 特例が適用されない部分(500万円)の贈与税額を次のように計算する。

  (イ) 特例が適用されない金額+特例適用金額÷5−基礎控除額      

      =500万円+1,500万円÷5−110万円=690万円    

  (ロ) (イ)の金額の贈与税額を計算する。               

       690万円×40%一125万円=151万円          

  (ハ) (ロ)−イ÷5                         

      =151万円一95万円÷5=132万円             

  ハ イ+ロ                              

   =95万円+132万円=227万円                  

   この場合の贈与税額は227万円になります。             

(注1)相続時精算課税を適用した場合、その贈与者からの贈与についてはこの特例の適用を受けることはできません。

(注2)平成15年1月1日以後の贈与についてこの特例の適用を受けた場合には、贈与の年以後5年間は、その贈与者からの贈与について相続時精算課税の選択はできません。

〈この制度を受けるための必要条件〉

1.住宅購入資金等の贈与を受ける時に、贈与を受ける人の住所が日本国内にあること。

(注)住宅取得資金等の贈与を受ける時に、贈与を受ける人の住所が日本国外にあるときは税理士、税務署に聞いてください。

2.住宅購入資金等の贈与を受ける人のその年の合計所得金額が1,200万円以下であること。

3.父母又は祖父母からの贈与であること

(注)父母には配偶者の父母は含まれません。しかし、養子縁組がされている場合の養父母は含まれます。

4.贈与を受ける財産は自分の居住用家屋の新築や購入、又は一定の増改築をするための金銭であること。直接、家屋の贈与を受けた場合は、この制度の対象になりません。なお、家屋の敷地の購入資金については、家屋といっしょに購入する場合に限って含めることができ、土地だけを購入する資金は対象になりません。

5.日本国内にあり、床面積(登記簿上表示される面積)が、50平方メートル以上である家屋であること。

6.購入する家屋が中古の場合は、家屋の構造によって次のような制限があります。

@マンション等の耐火建築の場合は、その家屋の取得の日以前25年以内に建築されたものであること。

A耐火建築以外の場合は、その家屋の取得の日以前20年以内に建築されものであること。

7.新築又は購入する場合、その贈与を受ける前5年以内に自分又は自分の配偶者の持家に住んだことがないこと。ただし、持家に住んだことがあっても、贈与を受ける年の12月31日までにその持家の譲渡等をしている場合又は贈与を受ける年の翌年中に持家の譲渡等をする見込みであり、かつ、その年の合計所得金額が1,200万円以下である場合はこの条件を満たしていることになります。

8.住宅取得資金等の贈与を受けた年の翌年3月15日までに新築や購入、又は一定の増改築等をした家屋に住むこと又は住むことが確実であること。

9.今までにこの制度の適用を受けたことがないこと。

〈この制度を受けるための手続き〉

 この制度を受けるためには、次の書類を添付し、贈与税の申告書を提出しなければなりません。

@住宅取得資金等の贈与を受けた場合の贈与税額の計算明細書

A源泉徴収票又は確定申告書

Bこの制度を受ける前5年以内に居住していた場所を証明する書類

C戸籍謄本及び戸籍の附票の写し

D新築又は購入した家屋の登記簿謄本

 

9.相続時精算課税制度とは

 贈与税に新たに導入された制度で、最高2,500万円まで財産の贈与を受けても贈与税が課税されず、相続時まで課税の繰り延べが行われ、その贈与を受けた財産の価額を、相続時に相続税の財産に贈与時の価額で加算して計算する制度で、相続時精算課税制度といいます。

〈この制度の対象者〉

 贈与者・・・65歳以上の両親

 受贈者・・・贈与者の相続人で、その年の1月1日で20歳以上の子供(代襲相続人を含む)

この制度の対象となる財産

 この制度で贈与を受けることができる財産は、制限なくなんでも贈与を受けることができ、特別控除額2,500万円までは年数に制限なく何回でも贈与を受けることができます。 

 ただし、2,500万円を超えて贈与を受けた場合は、通常の贈与税と区分し、一律20%の税率で贈与税が計算されます。この相続時精算課税により支払った贈与税は、相続税の計算のときに控除することができ、控除できない金額は還付されます。

〈この制度を受けるための手続き

 相続時精算課税を受けようとする人は、その贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、税務署に「相続時精算課税選択届出書」、戸籍謄本などを添えて贈与税の申告書を提出しなければなりません。

(注1)平成15年1月1日以後に贈与により取得した住宅取得資金等について、「5分5乗方式」の住宅取得資金贈与の特例を受けた人は、その贈与を受けた年以後5年間は、同じ親からの贈与の相続時精算課税を選択することはできません。

(注2)この制度は両親のいずれからも受けることができ、両親から最高7,000万円まで贈与されても税金はかかりません。

 

10.相続時精算課税により住宅取得等資金の贈与を受けた場合は

 贈与税に新たに導入された制度で、最高2,500万円まで財産の贈与を受けても贈与税が課税されない相続時精算課税制度を受け、自分の居住用の家屋の購入又は増改築のための贈与であれば、さらに、1,000万円の住宅資金特別控除を受けることができ、3,500万円まで税金はかかりません。
 この制度は相続時まで課税の繰り延べが行われ、その贈与を受けた財産の価額を、相続時に相続税の財産に贈与時の価額で加算して計算する制度です。

(注)この制度は両親のいずれからも受けることができ、両親から最高7,000万円まで贈与されても税金はかかりません。

〈この制度の対象者〉

 贈与者・・・両親(両親の年齢制限はありません)

 受贈者・・・贈与者の子供(代襲相続人を含む)で、その年の1月1日で20歳以上であること

この制度の対象となる財産

 この制度で贈与を受けることができる財産は、住宅を購入したり、増改築をするための現金です。住宅を贈与しても特別控除の対象になりません。 

 ただし、3,500万円を超えて贈与を受けた場合は、通常の贈与税と区分し、一律20%の税率で贈与税が計算されます。この相続時精算課税により支払った贈与税は、相続税の計算のときに控除することができ、控除できない金額は還付されます。

〈この制度を受けるための必要条件〉

1.住宅購入資金等の贈与を受ける時に、贈与を受ける人の住所が日本国内にあること。

(注)住宅取得資金等の贈与を受ける時に、贈与を受ける人の住所が日本国外にあるときは税理士、税務署に聞いてください。

2.住宅購入資金等の贈与を受ける人のその年の合計所得金額が1,200万円以下であること。

3.父母又は祖父母(代襲相続人)からの贈与であること

(注)父母には配偶者の父母は含まれません。しかし、養子縁組がされている場合の養父母は含まれます。

4.贈与を受ける財産は自分の居住用家屋の新築や購入、又は一定の増改築をするための金銭であること。直接、家屋の贈与を受けた場合は、この制度の対象になりません。なお、家屋の敷地の購入資金については、家屋といっしょに購入する場合に限って含めることができ、土地だけを購入する資金は対象になりません。

5.日本国内にあり、床面積(登記簿上表示される面積)が、50平方メートル以上である家屋であること。

6.購入する家屋が中古の場合は、家屋の構造によって次のような制限があります。

@マンション等の耐火建築の場合は、その家屋の取得の日以前25年以内に建築されたものであること。

A耐火建築以外の場合は、その家屋の取得の日以前20年以内に建築されものであること。

7.新築又は購入する場合、その贈与を受ける前5年以内に自分又は自分の配偶者の持家に住んだことがないこと。ただし、持家に住んだことがあっても、贈与を受ける年の12月31日までにその持家の譲渡等をしている場合又は贈与を受ける年の翌年中に持家の譲渡等をする見込みであり、かつ、その年の合計所得金額が1,200万円以下である場合はこの条件を満たしていることになります。

8.住宅取得資金等の贈与を受けた年の翌年3月15日までに新築や購入、又は一定の増改築等をした家屋に住むこと又は住むことが確実であること。

9.今までにこの制度の適用を受けたことがないこと。

〈この制度を受けるための手続き〉

 この制度を受けるためには、次の書類を添付し、贈与税の申告書を提出しなければなりません。

@住宅取得資金等の贈与を受けた場合の贈与税額の計算明細書

A源泉徴収票又は確定申告書

Bこの制度を受ける前5年以内に居住していた場所を証明する書類

C戸籍謄本及び戸籍の附票の写し

D新築又は購入した家屋の登記簿謄本

E相続時精算課税選択届出書

 

11.夫婦間で居住用不動産を贈与する場合は

 結婚して20年以上経過した場合、居住用不動産(マイホーム)又は居住用不動産(マイホーム)を買うための金銭を2,110万円(110万円は基礎控除)まで贈与しても贈与税はかかりません。

〈この制度を受けるための必要条件〉

1.夫婦の戸籍上の結婚期間(婚姻期間)が20年を過ぎていること。

2.贈与されたものが居住用不動産(マイホーム)又は居住用不動産(マイホーム)を買うための金銭であること。

3.贈与を受けた年の翌年3月15日までに、贈与により買った日本国内の居住用不動産(マイホーム)又は贈与を受けた金銭で買った国内の居住用不動産に、贈与を受けた配偶者が現実に住んでおり、その後も引き続き住む見込みであること。

4.この制度は同じ配偶者間では、一生に一度しか受けることができません。

〈この制度を受けるための手続き〉

 この制度を受けるためには、翌年申告する贈与税の確定申告書に次の書類を一緒に提出しなければなりません。

1.居住用不動産(マイホーム)の贈与を受けた日から10日を経過した日以後の戸籍謄本。

2.居住用不動産(マイホーム)の贈与を受けた日から10日を経過した日以後の戸籍の附票。

3.居住用不動産(マイホーム)の登記簿謄本。

4.居住用不動産(マイホーム)に住んだ以後の住民票。ただし、戸籍の附票の住所と居住用不動産(マイホーム)の住所が同じであれば住民票は提出不要です。

〈どのような居住用不動産(マイホーム)が対象となるか〉

1.日本国内の居住用の家屋又は家屋の敷地(借地権を含む)であること。

2.家屋又は家屋の敷地(借地権を含む)は、一緒でも、別々、一部分でもよい。

3.敷地だけの場合は、配偶者が家屋を所有しているか、同居の親族が家屋を所有していること。

4.居住用家屋(マイホーム)の敷地が借地権の場合は、金銭の贈与を受け、その金銭で地主から底地を買うことも認められます。

 

(注)実際の申告にあたっては、税理士又は税務署に確認してください。


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