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ショパノロジー・ショパニアーナシリーズvol.6

お待たせしました。今年は「スケルツォ」と「即興曲」がテーマです。
ヤマハ千葉と、千葉の大手楽器店多田屋が合併したために、ピアノ講師の方々が200名を越える数となり、大規模になりました。毎年好評をいただいているこのシリーズは、講師の先生方でいつも満席になりますので、今年から千葉県文化会館の「コルツァ」で開催いたします。


スケルツォ

ウィーンで失意の底にあった青年ショパンの心に映っては消え、瞼によぎっては流れ去っていった光景は、これまで20年間、ワルシャワで家族とともに迎えたクリスマス・イブの温かい食卓だった。ともに歌ったクリスマスキャロルが幻のように耳に聞こてくる。

ショパンのスケルツォは「冗談」などではない。かつてすでにベートーヴェンが表したように、ショパンはスケルツォに悲劇性を込めた。耳をつんざくような不協音につぐ不協音。しかし消耗し切った精神に、ふとロウソクの灯りがともる。祖国を奪われたポーランドの民よ、しかし、心に燈びを失うことなかれ! そうショパンは祖国の民に音でエールを送り、自分をも励ましたのだ。

即興曲

≪幻想即興曲≫はショパン作品の中でも絶大な人気を誇る曲。でも実は、ショパン自身が出版を依頼した曲ではない、ということは広く一般には知られていない。その理由はいくつかの説がある。献呈されたデスト男爵夫人がお金を払ったという説。非常によく似た作品が存在していることに気がついたショパンが出版を取りやめたという説。いずれにしても、ショパンによって出版社に向けて清書していないので、いくつかのヴァージョンがあり、フォンタナ版とはだいぶ違って耳慣れない感じのする版もある。

それは置いておこう。とにかくショパンは即興演奏の達人だった。彼にとっての即興とは、「楽器を完全に使いこなしていてこそできること。練習の成果だと思われてはならない。」

ショパンの弟子だったカロル・フィルチによれば、
「ある日ショパンがジョルジュ・サンド邸で即興演奏するのを聴いた。何とも不思議な光景だった。そのインスピレーションはまさしく直感的なのだが、すでに完成されている。何のためらいもなく、初めからそのように出来ているかのように弾く。」 ということだ。

ここに音楽のあるべき姿が見えて来る。音は時間とともに空間に創り出され、時間とともにその響きは消える。聴いた者の心には響きの輪郭だけが残るが、やがてそれも彼方に失せて行く。音楽は、本来それほどはかない筈だ。人間の一生を越えてなお残る絵画彫刻とは、その存在価値はまったく異なるものなのだ。

カロル・フィルチはこう続ける。作曲家ショパンの本当の苦悩はその先にあったというのだ。 「だが、譜に書き下ろすとなると、もとの楽想をすみずみまでつつき直し、数日に渡って極度の精神緊張状態に陥り、必死の苦闘が続ます。」

即興演奏であれば、あたかも譜に書いてあるかのような技を披露したショパン。さて、譜に書き下ろした4曲の即興曲は、どういう音楽になったのか?!



第1回 3月9日(木) スケルツォ 第1番、第2番
第2回 5月18日(木) スケルツォ 第3番、第4番
第3回 7月13日(木) 即興曲 第1、2,3番  幻想即興曲

各回 10時30分 開演
会場/千葉県文化会館 コルツァ  

一般3000円  ヤマハFC会員2000円  ヤマハPTC会員無料
問合せ先  ヤマハ千葉店 043-247-6611

みなさまのご来場をお待ちしています。!