戸田ツトムのデザイン

本を買うときに、装幀というのはけっこう気になる。フラ○ス書院の編集者に聞いた話では、あの手のエッチ本の場合、著者に支払われる原稿料より表紙カバーのイラストレーターに支払われるギャラの方が高いとか。それだけ装幀が重要ということだろう。

装幀がいいと、それだけで買ってしまうこともある。文庫や新書にはない楽しみだ。

アジア関係の本をあさっていると、あ、いいなぁと思うのに、戸田ツトム氏のデザインが多い。

コーエンの『知の帝国主義』、ホワイティングの『中国人の日本観』、

『岩波講座・現代中国』シリーズ、『岩波・現代アジアの肖像』シリーズ、

『未来社・ポイエーシス叢書』シリーズ… 戸田ツトム氏のデザインは、けっこう多い。

独特のフォント、タイポグラフィー、レイアウトに出会うと、やっぱり装幀・戸田ツトムってなってる。こんなに多産な戸田氏であるから、実際にはお弟子さんたちがやっているのだろう。

結局、積ん読になるのがわかっていても、それでもいいかって割り切って買ってしまう場合もある。見とれたものすべて買っていたら、お金がいくらあっても足りない。

こうした装幀の美しさは、日本の出版文化の豊かさだろうとおもう。

写真:戸田ツトム『D-ZONEエディトリアルデザイン1975-1999』青土社、1999.06 より