草森紳一

「韓非子」

『中国の群雄二 戦国の知者』 講談社 1998.7

韓非子について知りたくて、『中国の群雄』全10巻のうちからこの本を選んで買った。ところが、この本の「韓非子」の項に書かれているのは、韓非子の「説難(ぜいなん)」を全文引用した司馬遷のことばかり。

正確に言うと、司馬遷がチンポを切られることになる「李陵事件」について語られている。

司馬遷、李陵、司馬遷の時代の皇帝である武帝、李陵のライバルである李広利などのエピソードを、その爺さんの話までもちだして、延々くどくど紹介して、臣下が皇帝にモノ申すのはむずかしいでしょ、それが韓非子のいう「説難」の意味だよときた。

ならば、この章のタイトルは、むしろ「司馬遷」あるいは「武帝」だろう!!

タイトルだけで本を買うとだまされるという見本の一冊。興味にあった本を選ぶのはむずかしい。