上海、台北、ソウルなど、各都市を舞台にした小説(の翻訳)は、わたしたちの、のぞき見的な興味を満たしてくれます。
この場合のポイントは、日本人の目から見た、ではなく、現にそこに住むネイティブがなにを感じたり悩んだりしているかという、かれらの内面世界がうかがい知られるというところでしょう。
こうした本には、それぞれの国・都市の歴史が反映されています。
しかもおもしろいのは、都市生活者の感性や抱えている問題は、な〜んだ、意外に国に関わりないなという感じがするところだと思います。
日本人が日本人のために書いている本を読んでいると、国による違いがおおげさに書かれていることもあるけれど、それとは正反対です。
じぶんがその都市で生まれ育ったら…。
そんな気もちになって、もうひとりのじぶんを感じられます
そして最後に、日本とアジアについて書かれた本ですね。
ここまでくると、ややお勉強な感じもしますが、バーチャル旅行のシメをちょっと理屈っぽいものでまとめると、一段賢くなった気がします???
海外旅行の帰路、見慣れたマークのJALに乗ったときの安心感を得る、みたいなものでしょうか。あるいは、海外から帰宅したあとの、お茶漬けのようなものでしょうか。
ただ、あまりがんばったものでなく、新書や文庫、あるいは、「です・ます」体で書かれているものがオススメです。
新書は、内容が啓蒙的で入門的。値段も分量も手ごろ。
それだけでなく、いま各社が独自色を出しながら競い合っている(とくに、中公ラクレ、ちくま、集英社、光文社の企画は秀逸ですね!)うえに、イキのいい著者が、あたらしい切り口で書いてることが多いという意味でも、新書はオススメな気がします。
また、論文集になってる文庫で、おもしろそうなところだけ読む、という手もあります。
新書と文庫どちらも、パラパラ読み飛ばすのにもいいようなサイズですよね。
さらに、最近、社会科学系の本でも、「です・ます」体の本をよく目にするような気がします。出版社のみなさんも、あの手この手でなんとか売ろうと、なにかといろいろがんばってらっしゃるようです。ともあれ、語り口調で書かれたものは、つっかえることがなく、読み飛ばしやすく、オススメです。