
王 文華
納村公子訳
『蛋白質ガール』
バジリコ株式会社、2004.08
主人公は、台湾大学出身で留学帰りの「ぼく」と、その親友「ジャンポー」。
ふたりは、有名銀行に勤めるエリート行員で、まじめで優等生なインテリ。
なのに、ふたりとも32歳にもなって、まともに女性とつきあえない。
というのも、ふたりとも強い上昇志向を植えつけられた、ミドルクラス。
アッパークラスの女性に憧れるが、現実には結婚はムリ。
かといって、ローアークラスとのつきあいもスムーズにいかない。
それで、アタマでっかちで、おバカなふたりは悩むのだ。
そんなふたりの、女性遍歴をめぐる絶妙な、漫才のかけ合いのような恋愛談義が全体の8〜9割を占める。
とくに、ジャンポーの語る女性観、恋愛指南、階級理論(!)は、訳者あとがきにあるとおり「喩えと連想にみち」ていて、爆笑モノだ。
またそこには、台北の最新流行や、中国故事、はては中台関係までふんだんに盛り込まれていて、親切な脚注まで添えられている。
主人公たちの機知に富み、軽妙でテンポのいいトークに笑っていると、終盤に、「ぼく」の初恋の哀しい結末に胸を締め付けられる。かとおもうと、直後、ラストに思わぬドタバタ劇が展開する。
帯には、
台北、上海、北京でベストセラー!
中国でテレビドラマ化。
ウォン・カーウァイ監督が映画化権を獲得
…とある。
どんな映画になるのか、楽しみ!