アジアではいま、いろんな国のポピュラーカルチャーがあっちこっち行き交っている。
ヨン様ブームの「韓流」を、「かんりゅう」じゃなくて「はんりゅう」って中国語読みすることがあるのは、中国でのブームが日本に入ってきたから。
こーゆーふーに国境を越えてポピュラーカルチャーが飛び交う時代を、ダサいオジサンたちは、ソフトパワーの時代だとかナショナルアイデンティティゲームだとか言って、国対抗の文化オリンピックみたいに考えている。
でも、そんなもんなんだろうか?
いや、ちがうとおもう。
なんか、ジジイの世代には、感性の面で決定的に欠けてるところがあるような気がする。
というわけで(?)…
イエローピープル的アジアン・ポップ・カルチャーのあそび方をご提案させていただきます。
香港、台湾、韓国からオススメ映画を4本セレクトしてみました。
なんで、この4本かというと…
ミソは、どれも、主人公が都市や都市周辺のロークラスでプアーな若者(基本は、高卒・自宅住まい)だってとこ。
スーパースターじゃないし、大卒のキャリアアップ志向でもない。
むしろ、ぜいたくな生活も、輝かしい未来も、一発逆転がないかぎり、かなりきびしい境遇の連中。
日ごろは、職場でしかられてヘコんだりしてる。夜になると、孤独や不安でいてもたってもいられなくなったりする。で、なんとなく「地元」を出ていけばなんとかなるさと夢見てる。
でも、現実には出口はみつからず、ただ友情にぶらさがってなんとか今日も一日生きている。「きびしいけれど、それが現実」。
この4つは、そんな、身の回りの、商店街や住宅地のどこにでもいるような連中が中心になった映画だ。
ちょうど、日本の「池袋ウエストゲートパーク」や「木更津キャッツアイ」「ピカ☆ンチ」に近い。
そう、「ライフ・イズ・ハード、だけどハッピー」な映画たち。
日本に入ってくるハリウッド映画には、そーゆーのはあまり見かけない。
たとえば、「8マイル」にはアメリカのロークラスの生活が出てたけど、むごすぎて「ひぇ〜」ってびっくりするだけ。
そもそも億万長者になるエミネムの自伝って段階で、共感なんてできるわけないし。万事、おおげさすぎる。
そこへいくと、うえにあげたアジア映画には、みえすいたウソみたいなサクセス・ストーリーは、ぜんぜんでてこない。
出てくる街の風景も、日本の都市とほとんど変わらない。
そーゆー映画を見ると、国がちがうのにとても近い気がする。
アイツら、東京や千葉で生きてるオレらと、ちっとも変わらないじゃんって。
話すことばが、たまたまちょっとちがうぐらいで、やってることは香港も台北もソウルも関係ないなって思えてくる。
田舎の日本人より、海外の大都市に住んでるヤツらのほうが、よっぽど「同じ」だとおもう。
ニッポンのオヤジたちより、海の向こうのアイツらのほうがずっといっしょの気がする。
こういう身近さを一度感じると、エリートで上昇志向でエスタブリッシュメントなオトナたちが、ニッポン、ニッポンって叫んでるのをきいて、それにつられて「ぷちナショナリズム」に行っちゃうのは、ちがう気がしてくる。
なんか、だまされてるような。
日本って枠組みが大事なのはわかるけど、それだけじゃないなって。
で、うずうずと国境を越えたくなってくる…
…そんな気持ちになれるってところで、この4本がオススメなわけです。
こちらもどうぞ。
ぼくらはこうして国境を越える!
第2弾!
イエローピープル的「アジアの歩き方」
