「トウジ、ヒカリの心配する」


「す、鈴原!」

「おう、委員長
 もう大丈夫か?」

「え、、、うん、、、」

委員長は今日ずっとおかしかった
朝はわいと一緒に遅刻ぎりぎりやし
目を見たら真っ赤で、聞いてみたら寝てへん言うし
弁当も作ってる暇なかった言うし、、、

放課後わいが教室でぼーっとしとったとき委員長が教室に入ってきたんやけど
そしたらいきなり倒れおった
わいは委員長を抱えて保健室に運んだんや

「ほな、帰ろか」

「い、、、一緒、、、に?」

「当たり前やろ」


委員長はそれでさっきまで保健室で寝とった
何があったかはわからへんけど今日の委員長の調子よくないみたいや
こういうときに助けるんは男の役目や

「ほな、早うせい」

「ちょ、ちょっと待って、、、」


ふらふらしとるのう
委員長のことやから大丈夫か聞いたら大丈夫言うて無理するんやろうな
ほんに、いつも無理ばっかしおって、、、

「あれ、もう6時半?」

「ああ」

「た、大変!
 急いで帰って御飯の支度しなきゃ!」

「委員長んちには連絡しといたさかい
 大丈夫やで」

「え?」

「委員長体調崩して保健室で寝てるて電話しといたから」

「え、、、あ、、、う、、、うん、、、」


人の心配より、自分の心配せい

「委員長は腹減ってへんか?」

「え?」

「いつも弁当食わせてもらっとるからのう
 今日はなんかおごっても、、、」


ぐー


「、、、決まりやな」

「、、、う、うん、、、」


わいらは定食屋に入った


「何にする?」

「、、、親子丼」


食券売り場での委員長の注文は一番安いやつやった
遠慮ばっかしおって、、、
まぁ、ええけど、、、

わいは親子丼とうどんにして席に着いた


「す、、、鈴原ふたつも食べるの?」

「せやけど?」

「た、食べきれるの?」

「当たり前やろ」

「、、、」


注文したもんが届いてわいらは食べ始めた

「委員長、何かあったんか?」

「へ!?」

「今日ずっと調子悪かったやないか」

「え、、あ、、、うん、、、」

「わいやったらいくらでも相談乗るで
 いつも委員長には迷惑ばっかかけてるさかいな」

「た、た、た、たいしたことじゃないの!」

「ほんまに?」

「う、、、うん、、、」

「なら、どうして倒れるんや?」

「え?」

「教室で倒れといて何がたいしたことないや」

「そ、、、それは、、、その、、、」

「わいかて、無理矢理聞こうとは思ってへん
 せやけどまた委員長に倒れられるんはごめんや」

「あ、ありがとう、、、」

「今度何かあったらちゃんと相談せいよ」

「う、、、うん、、、」


わいは親子丼、うどんと食い終わった
委員長はまだ半分も食べてへんな
って、何で箸置いとるねん!


「委員長、もう食べへんのか?」

「ごめんなさい、、、
 私にはちょっと多くって、、、」

「もう、食えへんのか?」

「う、、、うん、、、」

「しゃーないの」

「鈴原!」

「どないした?」

「な、何でもない、、、」


わいは委員長が残した親子丼を食った
食べ物を粗末にしたらあかんからな


「ほんまに大丈夫か?」

「う、うん」

飯食い終わって委員長に送ったる言ったら大丈夫言うてきた
わいは正直心配やけど親切の押し売りなんてごめんやし
今日はここで別れることにした


「はぁ、、、
 一体何があったんやろ?」