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蒲コ和堂 りょうわどう
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日曜、祝祭日、第1土曜定休
営業時間:9時〜18時






用具を買う時、使う時、保存するときに役立つ
ワンポイントをご紹介しています。



中国硯の大きさ
 よく見られる長方硯の場合、その大きさは縦の長さであらわし、その単位はインチが使われます。
例えば8インチの硯というと(1インチは約2.5cmなので)、縦の長さが8I2.5=20cmになります。縦と横の比率は縦3:横2になるので8インチ硯の横は13cmくらいになります。

お買い求めの目安
仮名・細字には4インチ、5インチ
半紙用には6インチ・7インチ
条幅用には8インチ・9インチ
大作には10インチ・12インチが
お薦めです。





筆の上手な洗い方
 墨が切れてくると筆が大きく2つか3つに割れてしまう。こんな経験をなさったことはありませんか。これは筆洗いが不十分なことによる墨だまりが原因です。洗い方が悪く写真赤丸の部分に墨が残り、固まってしまうことから起こります。
 対策:筆を洗うときには、とにかく赤丸部分を揉むようにして丁寧に洗います。洗った筆は日陰に吊るして乾かします。
 対策2:乾いた筆を次回使うときには、まず筆を水につけてしっかり絞った後で墨液に入れます。こうすると洗うときに楽なだけでなく、墨だまりも出来にくくなります。是非お試し下さい。 





墨の大きさ(規格)
 墨はさまざまな形があり、一概に大きさを表記できないので、重さを基準として大きさを表記しています。

日本の墨は
1丁型の15gを基本とし、
3丁型は45g、
5丁型は75g、
10丁型は150gとなります。

長方形での長さの目安は、
1丁型で8cm、
3丁型で11cm、
5丁型が13cm、
10丁型で17cmくらいになります。

それに対して中国の墨は500gを基準として、その何分の一かで大きさを表します。
1/2型=250g 
1/4型=125g 
1/8型は63gとなります。


写真の墨は紅の草書体が“お”に似ていることから“お花墨”と呼ばれることがありますが、正しくは紅花墨(こうかぼく)です。
 以前はべにばなのしぼり汁が入れられていたという話も聞きますが、真偽のほどは不明です。





表具には向きません
 写真のような万年毛筆や筆ペンのインクは、そのほとんどが染料系のものです。そのため裏打ち、表装をする際に霧吹きで水をかけるとにじんで流れてしまい表装には不向きです。
 数年前から出回っている学童用の墨液で、服についても洗えば落ちるとうたっているモノも同様です。





朱液の撹拌
 朱液は若干比重が重いので沈殿してしまう場合があります。特に1.8リットルなど大容量のものは、使い始めは薄いくらいなのに、最後はドロドロといったことになりかねません。
 もちろん、よく振ってからお使いになることが重要ですが、一度沈殿してしまったものは拡散しづらいので、ビー玉を一つ入れて振ると良く混ざるそうです。





台湾系画仙紙
 当社のカタログ等で度々でてくるのが“台湾系画仙紙”なる言葉です。もともとこんな言葉があるわけではなく、私の造語です。
 台湾の紙漉き技術や原料をつかっているので台湾製の紙と見分けるのは難しいほどだが、実際の製造は人件費の安い中国や東南アジアで行われている紙を当店では台湾系画仙紙と呼んでいます。
 現在は台湾資本の中国アモイ工場、タイ工場、フィリピン工場などで台湾系画仙紙が漉かれています。





印泥の扱い方
 印泥はしばらく使わないと表面に油が浮いてきます。そのまま使うと押した印の周りに油染みが出来てしまうので、ご使用前に付属のへらでよく混ぜ、写真のように団子状にしてお使いください。また、夏場には印泥が緩み、粘りますので、冷蔵庫に入れ、ちょっと冷やすときれいに印が押せます。





墨がおりにくくなったら
 硯の面には鋒鋩と呼ばれる細かな凹凸があります。ここに墨が引っかかって磨れていきますが、使い続けるとこの鋒鋩に墨のニカワが詰まってしまいます。こうなると墨おりが遅くなるばかりでなく、墨が磨れるというより溶けるような状態となり墨色も悪くなってしまいます。そんな時には硯用の砥石(4〜5cm角)をかけます。砥石は専門店でしたら大抵置いています。
 使い方はいたって簡単です。硯面に水をたらし、墨を磨る要領で砥石をかけます。砥石が磨れて粘りを感じるようになったら一旦流し、もう一度同じ作業を繰り返します。これで完成。

当社の硯は全て自社で改刻、研磨、目立て、仕上げが行われています。傷をつけてしまった時などのアフターケアも万全です。





ニジミを抑えるには
 初心者、中級者の方でニジミを極端に嫌う方がいます。そこでニジミを抑える方法をご紹介します。

ニジミの調整は墨の濃さでするのが簡単です。同じ紙であれば濃い墨液ほどニジミが少なくなります。

 墨液には普通濃度、中濃墨、濃墨などがありますが、少し濃い中濃墨液を買って、にじませたくない楷書ではそのまま使い、多少にじんでも良い行草では少し薄めて使う。また逆に、普通濃度の墨液を買って、楷書の場合だけ固形墨を磨り足して使うという工夫をされている方もいらっしゃいます。
 ただし、墨液の中には固形墨の磨り足しに向かないものもありますのでご注意ください。

 他には同じ紙質であれば厚い方が、筆に含ませる量は少ない方がニジミが少なくなります。
 
冬場は湯せんが必要です
 本ニカワを使用している墨液は、冬季に固まり易くなっています。これを難しい言葉で液墨のゲル化と言います。この状態では書き味、仕上りともに十分な性能を発揮できませんので、気温が10℃以下になる場合には40〜50℃のお湯で10〜15分程度、容器ごと湯煎してからお使いください。





淡墨の作り方
 墨を淡墨で使う場合には適量を濃墨まで磨り込み、試し書きして確かめながら徐々に薄めると良いと言われています。ただし試墨した直後は濃く見えても乾くと薄くなりますので、希望の仕上がりよりちょっと濃い位でのご使用がお薦めです。





毛ぐされにご注意を
 筆の毛は気温の高い夏場に生乾きのままおくと、蒸れて腐ってしまいます。腐った毛はプツプツと切れてしまうので、これを防ぐためにも使い終わった筆はよく洗い、風通しの良い日陰に吊るして十分に乾かしてください。
秋になって毛が切れ、ぼそぼそ抜けるようになってからではもう遅い・・・。





墨をする時は
 墨を磨る時は墨堂に少量の水をたらし、墨を斜めに傾けて磨ります。適度の濃さになったらその墨液を墨池に落とします。そしてまた墨堂に水をたらして磨り、適度な濃さになったら墨池に落とす。これを繰り返して希望量の墨液を得ます。こうすると墨池に大量の水を入れてかき上げながら磨るより良い墨色が得られるそうです。
 理屈はよくわからないのですが、昔からこう言われているのできっとそうなのでしょう。






水滴

水差し
水差しと水滴の違い
 水差しと水滴はよく混同されるのですが、その違いは以下の通りです。

水滴:水を入れる時は水の中に沈め、水を出す時は中央の穴を親指の腹で押さえ、口を硯に向けて振り、数滴の水を硯に落とします。つまり極少量の水を硯に注ぐ道具です。

水差:ふたを取って水を入れ、(ふたを閉めて)そのまま傾けて水を注ぎます。

 水差しは注ぐときに水が後ろに回らぬよう注ぎ口が精巧にできていますが、水滴は用途が違うのでそのまま傾けると水が後ろに回ってしまうことがあります。





細筆の後始末
 今日もお客様から質問を受けたので、細筆の後始末について
 細筆は原則洗いません。洗ってしまうと糊固めをしてある部分までばらけてしまい使いにくくなってしまいます。
 お稽古が終わったら、紙の上で筆を引き、筆に残った墨を使い切ります。紙を濡らして行うと一層効果的です。





木軸筆のサイズ
 書初用筆(木軸筆)の規格(号数)は普通の太筆とは違います。
太さを分(1分=0.3cm)で表し、それをそのまま号数としています。つまり6号筆=太さ6分(1.8cm)となります。同じように7号は太さが2.1cm、8号は2.4cmとなります。
したがって太筆は号数が増えると細くなるのに対し、木軸筆は号数が増えると太くなります。





額寸と作品寸法
 展覧会では作品寸法を指定されることもありますが、額寸法を指定されることが一般的です。
 上記は毎日展の公募部門で使われる2尺x6尺の額です。額寸法は上記のように決まっていますが、用紙のサイズは指定されていないので社中によって
53x170cm
55x175cm
57x178cmなど
作品寸法は様々です。
 用紙をご注文なさる時は社中の指定寸法をご確認の上でご発注ください。





軸装する時は
 用具ではありませんが掛軸用作品を作る時のアドバイスを一つ。
 作品を掛軸に仕立てる場合には、作品(用紙)の曲りを直すために天地左右を数ミリ切り落とします。
 更に布地が作品の上に5ミリ程度かぶさるので、用紙の上下、左右が5mm以上あいていないとその部分はかぶさった布地で隠れてしまいます。
 2行書や3行書などで左に落款を入れる場合には特に注意が必要です。





用紙や筆の品名
 書道用紙はメーカーで品名が付けられていますが、販売店においてはメーカーの付けた品名そのままで販売されている場合と、お店で独自に品名を付けている場合とがあります。
 つまり、墨液は全てのお店がメーカーの付けた品名で販売していますが、用紙の場合は同じ商品で違った品名であったり、同じ品名でも違った商品であったりします。
 品名に関しては筆にも同じことが言えます。お買い求めの際はこの点にご注意ください。









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