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二個一でジャンクノートパソコンを復活させる
( panasonic CF-M1と panasonic CF-A77)
二個一でまず何を思い浮かぶと言うと、訳ありの中古車なのだ・・、悪徳業者が二台の事故車を使い、いいところだけを寄せ集めて一台のまともな車にして、さも事故車でないように売ったりする、といったようなイメージがあるのだが、読者のみなさんはどうだろうか。
確かに車の二個一は、ちょっと悪いイメージがあるが、ジャンクと言うかガラクタいじりのような場合には、この二個一という作業は、もう無くてはならないものなのである。車のように人の命を乗せて走るものの二個一はちょっと困るが、ジャンクノートパソコンの二個一だったら許してもらえるだろう。
で、今回は、ジャンクレッツノートパソコンを二個一にして復活させる事に挑戦する。用意したのは、パナソニックのCF−M1ERとCF−A77J5S(以下M1とA77)、と言う2台のジャンクノートパソコンである。

左がA77、右がM1、外観はロゴのデザインが違ったりするがほとんど同じ、中身は、A77がセレ300MHz、M1がペンティアム3 500MHzと異なる。
液晶のパネル右上部分のロゴ,A77(上)M1(下)
個人的には、A77のロゴがいい。AL-N2と共通なので・・
もちろんジャンクなので、どちらも不具合があり、一台ではまともに動かない、M1は液晶割れ、A77は、システムボードのフラットケーブル取り付け部分が破損している。幸いに2台に共通する不具合部分は無いので、正常なものだけを取り出して、組み合わせれば復活できそうだ。ここは、M1がA77より高性能ということで、M1を生き返らせる、A77には気の毒だが・・・必要な部品を提供していただこう。
液晶が破損しているM1、これを正常なA77のものと取り替える
M1は、写真の通り、ものの見事に液晶が割れている、これを正常なA77のものと取り替えるのだが・・・
ここで、賢明な読者の方はひとつ疑問に思われるだろう、果たして、A77の液晶パネルが、 M1に取り付けられるのか?、正しく取り付けられるというその根拠は?・・答えは、無いんです。実をいうとかなりの出たとこ勝負だった。
液晶は11.3インチXGAと、共通の諸元をもっていること、発売された時期が半年ぐらいの差であること、外観のデザインがほぼ同じということで、かなり高い確率で適合するのではないかという感じだった、ただ、唯一の問題点はCPUが異なるということだった。CPUが異なることでシステムボードのレイアウトが異なり、配線が違う、コネクタの形状が違う、ということで流用不可と言う自体も考えられなくもない、ThinkPadみたいに保守マニュアルなどがあれば、そのへんが詳細に検討できるのだが・・
*)ThinkPad560もシリーズで何種類かのモデルがあり、同じ12.1インチの液晶であっても流用がきかないモデルがあると言われる
とにかく、ここは分解して確かめてみよう。

キーボードユニットを上に跳ね上げて、システムボードを見る。所々、違う部品が使ってあるものの全体のレイアウトは酷似している。流用に期待がもてる。写真左がA77、右がM1。拡大写真 A77(58KB) M1(53KB)

キーボードユニットからシステムボードへと繋がるフラットケーブルをはずしているところ。
個人的には初めてみるコネクタのタイプで取り外し方がわからず、ちょっと悩んだ。
精密ドライバーの先でコネクタの爪を倒す(というか、引き上げるような感じ)とはずせる。拡大写真

液晶交換が目的なので、M1、A77とも液晶部分を分解する。
フロントベゼルは、4カ所(赤丸部分)でネジ止めされているが、4カ所ともめくら蓋がしてあるので、精密ドライバーの先などでこれを取り外さないといけない。さらにヒンジカバー(写真右)もとりはずす。ヒンジカバーは、両面テープで接着してあるので、すんなりとはとれなかった。やはり精密ドライバーなどで、内部の両面テープをはがしながらやっていくとうまくいく。

システムボードと液晶パネルを結ぶケーブルの取り付け部分とインバーターカード部、写真はM1のものだが、A77 も全く同じだった。
M1とA77の液晶ユニットの型番(推測ですが)を確認してみたところ。型番が同一なので、流用は可能。(上)M1、(下)A77
型番から、流用が可能とわかったので、双方の液晶パネルを交換する。
液晶を交換して生き返ったM1、CPUが異なることで、流用の可否がどうなるかわからなかったが、終わってみればあっさりと交換できた。
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